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お魚について~「鯛」~

小さい頃から、肉より魚が好きだ。

今日はスーパーで、見事な鯛の切り身に出会ってしまった。とても素通りできず、えいやっと手に取り、一緒に帰ってきた。

鯛めしにしようか、トマト煮込みにしようか。

どうしよう、と迷いに迷った挙句、一番シンプルな塩焼きにした。ざっくり切ったしめじ、プチトマト、青梗菜をパラパラとまき、じわじわ焼き上げた。

鯛は皮までパリッと焼き上がり、身はふっくらしていた。なかなか満足のいく出来だったので、気分よく眠れそうだ。


話は変わって、「魚」へんの漢字が好きだ。字を見るだけでも多種多様な魚に対する思いが込められており、日本人と魚との深い関わりが見て取れる。

今日は、おいしくいただいた「鯛」について調べてみた。まずは、「タイ」という魚名について(諸説あり)。

「鯛」の語源は古く遡ることができ、平安時代の法令集に記載がある。「平魚」とも書かれており、「たいら魚」の「たいら(たひら)」が「タイ」になった、という説。

姿・形が美しく味も良いうえ、体内の脂が腐りにくくお供え用としても便利、また40年ほどは生きる長寿な魚であることから、お祝いには欠かせない「目出たい魚」という言葉が、変化していった説。

外観や味覚において品があるため、魚の王様、の意で「大位」と呼ばれ、そこから転じて「タイ」になった説。


次に「鯛」という漢字の由来について。

1 

「日本全国のどの海でも、周年獲れる魚だから」説。

2 

「周」の字は、古代中国では「扁平(ひらたいこと)」を意味する語でもあり、そこから来ている説。


鯛はめでたい、というダジャレ、あれは本来の意味に返っていたとも言える。

ことわざにおいても、「魚は鯛」「海老で鯛を釣る」「腐っても鯛」等々、鯛は古くから価値ある魚として扱われてきたことが分かる。

一つだけ、「鯛も一人ではうまからず」という、知らないことわざがヒットした。「鯛のようなごちそうでも、一人で黙って食べてはうまくない。食事は誰かと一緒に食べてこそおいしいのだ」という意味らしい。確かにごはんの味は、シチュエーションや相手に大きく左右されるものだ。


早く黙食しなくてよいときが来ないかな、という気持ちになりつつ。

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