記事一覧
【文フリ出品までの記録7】アマチュア翻訳の葛藤ふたたび
文学作品を翻訳するとき、登場人物の名前をどう訳すか。そのまま音を写しとればいい、と思いきや、そう単純にいかないときがある。名前に、ある種のニュアンスが込められているような場合だ。
例その1: ドリトル先生
例えば、「ドリトル先生」。
ドリトル先生のロシア語版「アイバリート先生」をそのまま音訳して「アイバリート先生」とするか、そこに込められたニュアンスまで汲んで「あいたたせいせい」「アいたた先生
【文フリ出品までの記録6】文フリ大阪トライアル出店+挿絵に悪戦苦闘
京都文フリまであと半年。
note記事の更新が遅れがちなのは、元ネタとなる作業があまり進んでいないから…困った。
2024年9月8日文学フリマ大阪
停滞しがちな私とは違って、おなじサークルの面々はエネルギッシュな人が多く、京都まで待つことはない! 9月の大阪にも出店しよう!と準備を進めている。すごい。
サークルの例会で、いくつかサンプルを見せてもらった。
ひとつは建築(など)の写真集。構図
【文フリ出品までの記録5】アマチュア翻訳の葛藤
私は、「じぶんが愛する作家を後世に残したい」という素朴かつ大それた思いを抱き、彼らの作品を翻訳して文フリに出そうとしている。
しかし私はプロの翻訳家ではないし、その言語に精通する見込みもない(永遠の学習途上にある)。なので、気を抜くと「なぜお前が翻訳するのか」「お前が翻訳していいのか」という問いが頭の中をぐるぐるし始める。
そんなとき、私が心の支えにしている諸先輩方の言葉があるので、今回の記事
【文フリ出品までの記録4】フォントをめぐる冒険(ほぼ脱線)
今回は前回の続き、「100年前(1920年代)のソビエトの雑誌に使われている見慣れないフォントは何という書体なのか」を探索するところから。(ですます調がまだるっこしいので今回から、だ・である調で書きます)
前回、雑誌のサイズを調べたときのように、一発で情報が出てくることはなく、今回のフォント探しは難航。そして文フリとはまったく関係ない方向へ脱線をすることに…
Google画像検索、書体を認識せ
【文フリ出品までの記録3】実物大見本をつくる
前回、「100年前の雑誌のビジュアル/雰囲気を再現した出品物を作る」という方向性を決めました。
今回から、再現に必要な情報を集めていきます。
さしあたり、ターゲットとなる雑誌の、
紙の質感
紙の大きさ
フォントの種類
フォントの大きさ
行間・余白のとりかた
イラストのテイスト
この辺りを調べてみるつもりです。
手はじめに紙の大きさを調べてみた
まず、インターネット上に情報が転がっ
【文フリ出品までの記録2】自分がその本をつくる意味
文フリに出品したい人が集まるサークルに参加していることは前回の記事で書きました。サークルの例会では、それぞれの出品予定や進捗をプレゼンしあいます。
そんな例会で出されたひとつのお題…「類書とどう差別化するか」。
ぼんやり「翻訳を出したいな」としか考えていなかった私には、いきなりの難題です。
どう差別化する?人のプレゼンを聞きながら考える
たしかに、文学フリマの規模の大きさを考えると、差別化は重
【文フリ出品までの記録1】人もすなる文学フリマ
「いつか、出してみたい」と漠然と思っていた文学フリマ、ひとりでは決心がつかなかったところ、運よくサークル活動に誘っていただきました。「1年後の京都の文フリに出そう」という具体的な目標のあるサークルです。
せっかくなので、2025年1月の京都文学フリマ出品をゴールとする1年間の個人的な記録を、ここに書いていくことにします。
書いているあいだは自分のペースメーカーになるように、後からは備忘録として使