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『好きな人に好きだということを絶対に知られてはならない』なんてことはない

今日は、推しの誕生日でした。

推しと言っても、つい最近ファンになったばかりなので、こそばゆい感じがします。
異性より、同性を推してきたことが多い私にとって、異性の推しはなんというか“照れ”以外の何ものでもありません。

アイドルグループを若い頃から推し続けてる友人や、アイドルオタクを自称してる友人と話していると
“アイドルに自分の存在を知ってもらってなんぼ”
“だからこそ、うちわなどで、あなたの担当ですよ!ってアピールする”
みたいなことを言ってて、驚愕でした。
もちろんお二人とも、きちんとした社会人ですから。出過ぎた行動はせず、わきまえ、応援しているわけなのですが
だからこそ、コンサートや握手会などの、特別なイベントの時には、
とびきりの可愛い格好で、とびきりの可愛いメイクで参加したい!
握手会など直接言葉を伝えられるイベントなら何を伝えようか毎日考え、
コンサートの時に持参するうちわにどんなメッセージを書くべきかを悩む日々だそう。

驚愕🫨

中学高校と、死ぬほどモテない学生だった私は、好きな男子ができたとして、それは、絶対に本人に知られてはいけないことでした。

高校時代、最初に好きになった男の子は、
ザ⭐︎高校生男子!と言う感じで、明るくて、スポーツ部。背も高く、ルックスも好みでした。そして何より、彼が好きな音楽が私の好きな音楽ととてもよく似ていたので、そんなところに惹かれました。
あー好き。でも私デブだしな。デブだし、ブスだし。
誰かにそう言われたわけでもないのに、この頃の…というか学生時代の私はずーっと自信がなくて、
まぁ、過去にいじめられるようなこともあったしね。そう言うのってトラウマになるよね。みんな本当、言葉の刃を人に向けないようにね。たった一度のイジメだったけど、いまだに拗らせる要因になってんだから。

自信のない私は、告白なんて絶対無理。好きなことを知られるなんてあり得ない!と思っていました。だけど、高校生ですから。そら、恋のひとつも楽しみたいわけで。

だから、好きになった男子には告白をしないつもりで、それでも友達として仲良くなれたら、と、たまに、「一緒にあそぼうよ!」などの短いメッセージを送り、返信を待つことがありました。
メールってドキドキしたよね、あの頃は。
すぐに返信がきますように。
そして、あわよくばメールが続きますように。
お風呂に入ってる間、勉強してる間、携帯にメールが届いてるんじゃないかって、そのことばかり考える。
センターに問い合わせをするも、返事はなかった。あぁ、今日はもう寝てるのかもしれない。

また、別の日に再チャレンジです!
「今度さ、◯◯のライブがあるんだって!」
やはり返信来ず。
「◯◯ちゃんが、◯◯くんのこと好きらしいんだけど、お手伝いできないかな?」
無視
「親の仕事何!?」
スルー
「今度の学祭のさぁ!!!」
的な感じで10回メールをシカトされた頃に
「もう連絡するのやめてくれませんか?」
という連絡が来ました。

やめてって笑。辛いって笑。ごめんって笑。
まじ、告白しなくてよかったよ。


次に好きになった男の子は、学校の人気者でした。
今回も告白するつもりはありませんでした。
彼は、私の友人といい感じになっていたし、何せ本当にイケメンでしたから。
そんなん、一生バレちゃダメ!と思って過ごしてきました。
で、バレないように仲良くなり、なんでも話せる友人になりました。
彼が、私のことを、友人として求めてくれることが嬉しかったし、
彼の今好きな女の子の話や、
みんなで花火大会に出かけるなどのイベントごとに、仲間内の1人として一緒に参加できることが嬉しかったので、
これで良いんだと思っていました。

高校三年生。受験も終わり、春休み。
「私は本当に彼に好きということを伝えないの?」
と思い始めたのです。
彼氏もできず、バカばっかやって、友達はたくさんいたし、最高に楽しい高校生活だったけど、こんなに好きになったのに、言わなくて良いの?と。

葛藤。
鏡の前の私はブスでデブ。実際、体重は70キロ近くあり、167センチの私は大きな女子高生という雰囲気でした。
卒業式まで1ヶ月。痩せたら告ろう。そうだ、痩せたら、ってことにすれば良いじゃん!!

で、この時のダイエット。若さもあり、きっと無理もしたのだと思いますが。
なんと13キロの減量に成功。

痩せたってことは、やっぱり告白したかったんだよね。
告白して付き合えるなんて毛頭思っていなかったけど、この思いを無かった事にしたくなかったんだよね。
進路が違う彼とはこれから先もしかしたら2度と会わないかもしれないし、痩せたんだし、やっぱり告白しよう!と思い、迎えた卒業式。
手に汗握りながら、なんて言って告白しようかと考えていたその時。
彼は
「すー、お前さ、モンスターズインクのサリーにほんっとに似てるよな!」
と言ったのでした。
泣くよ、泣く泣く。泣かんかったけど。
「好きです!」というのをやめて、モンスターズインクのサリーになりきって
「がおーーっ」って言ったからね、私。
偉いよ、ほめてよ、その瞬発力を!!!!

痩せたことにも特に気が付かれず。
途方に暮れてすごす卒業式の退場の時に、体育教師だったサガちゃんが私のところにわざわざ駆け寄ってきて、スッと手を差し出し、
「鈴木!おまえ!痩せたな!!おめでとう!」
と言って握手してくれたわ。
サガちゃん気づいてくれてありがとう!でも、あんたじゃないのよ!気づいて欲しかったのは!


という、学生時代の苦い経験から、
「好きな人に好きだということを絶対に知られてはならない」というのが鉄則になりました。
その後の恋愛も大変な苦労を重ね、それでもなんとか、たった1人、好きな男性が私のことを好きになってくれて、結婚することができました。ほぼ奇跡。

で。推しよ。推しの話に戻るけど
この『好きな人に好きだということを絶対に知られてはならない』という感情は、なんと未だに引きずってるのです。
先述したアイドル好きな2名のように、
推しになんとか、存在をアピール!
いやいやいやいや、無理無理無理無理。
キモがられちゃうよ。キモいんだから、私。
私、あなたのこと、好きなんですよ?いやいや、本当ごめんなさい!10回メールしますからね?モンスターズインクのサリーみたいにほえますからね?そんな女に好かれてますよ?逃げて?逃げて!と思ってる。

シンプルに、曲を聴き、かっこいいなーと眺め、楽しいなーと推し活をしている時にさえ、
「は!!!また考えてた!恥ずかしい!恥ずかしすぎて穴に入りたい!ごめんなさい!」と赤面する。

これは推し活なんだか、なんなんだか。
「きゃー!かっこいいー!!」
でいいし、
「この曲、めちゃくちゃ好き!」
でいいし、
「ライブめっちゃ楽しかった!」
で良いのに、学生時代の私が爆速で今の私に駆け寄ってきて
“異性の推しができただって!?はん!キモぉ!”
と私をいじめる。
そんな事ないんだよ。シンプルに、好きなら好きでいいんだよ。

だし、好きっていう気持ちって、本当は嬉しい事だからね。
私だってさ、ごく稀に、リスナーさんとかに「応援してます!」とか言ってもらえたりすると、元気になっちゃうもん。嬉しい!また頑張れるなぁって、思うじゃん。
だから、シンプルに“好き”という気持ちを大切にすればよいのに、なかなかそれができずに、本日、推しの誕生日を迎えました。

出勤時にいつものように曲を聴いて、やっぱりこの曲がめっちゃ好き!と思って、リピートして聴く。
ライブを思い出す。ライブカッコよかったな!と思ったところで、女子高生の劣等感を抱えた意地悪あやかが
「相手からはお前のことは見えてねぇけどな」と嘲笑う。
「お前のその顔で、異性のことカッコいいとか思ってんの。ウケる。言わない方がいいよ、キモイから」
と耳元で囁く。

いつもなら「ですよねーー」と、聴いてた音楽をとめてラジオに変えちゃうんだけど、
今日は、
そんなことないよ。と、振り切る。
そんなことないよ。私が応援するんだよ。
私が応援したいんだよ。彼らのことを彼らの音楽を楽しみたいんだよ。
それでいいじゃん。
過去の私だって、Y君やM君を好きだった。その気持ちだけで、めちゃくちゃ尊いんだよ。否定されたりうまく行かなかったりしたけれど、大丈夫なんだよ、大丈夫。あなたが経験した10代の頃の恋も、とても価値のある思いだったんだよ!!

と、口に出して言ってみる。

昔の私が泣いていた。
今の私も泣けちゃうよ。

誰かのことを好きって思うことが恥ずかしいだなんて、悲しすぎるじゃんね。


うちわ持ってアピールしなくてもいいし、存在を知られなくても良い。好きだってことを誰かに知られるのが怖かったら、別に発信しなくたっていい。
したいように、推し活したらいいよ。
だけど、今日を境に、自分を気持ち悪がったりするよをやめよ!
その一歩を、今日、踏み出せたらいい。

“好き!”という気持ちを楽しいものに変えて、自分いじめから卒業したい。

いや、したいっていうか、できるでしょ!

だって、私の推し、最高にかっこいいですから。

まだまだ推し活、始まったばかりなんで、知りたいこともたくさんありますから!

しかも、何せ、今日推しの誕生日ですから!

何より、
好きって気持ちは、尊いですから!!!

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