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最強の友人が来札した

先程、友人が帰宅した。
高校生の頃からの友人で、東京で、バリバリ…というか、まぁゴリゴリに頑張ってる。

「友達の結婚式があるから札幌帰るわ」
と言って、
「え、泊まらせてくれんの!?」
とか言って、
飛行機でピューッとやってきた。

うちの、絶賛人見知りの4歳の娘をつれてお迎えに行ってきたのだけど、
4歳の娘が、一瞬で打ち解けるくらいの、
野生感があった。

優しいから、可愛いから、ニコニコしてるから、
というような視覚的なもので打ち解けたんじゃない。
4歳だから言語化しなかっただけで
「なんだこいつ、おもしれーな」
って思った感じだったと思う。

まず、会って5分で、びっくりドンキー食べたいってことになり、
彼女と、私と、娘の、3人でびっくりドンキーに行ったんだけど、
びっくりドンキーで、1人で3000円近く頼む人、初めて見た気がする。
・レギュラーバーグディッシュ
・いちごミルク
・マーメイドサラダ
・味噌汁
・ヨーデル
・ポテト

を頼んで、ポテト以外は1人で食べた。
飲み物、2つ。しかもどっちも乳製品。
…そんなにいる?

バクバク食べてガブガブ飲む彼女をみて、
4歳児、もう、釘付け。
「なんだこいつ!おもしれー!」
ってそりゃあなるわ。

彼女は、自分の一人称を苗字で呼び、
例えばそれは、私だったとしたら
「鈴木は〜」という感じ。

なんなのそれ?って聞いたら
「便利だから」
と、言う。聞き慣れない。
わたしって言って欲しい。
「そんなにそこ気にするのはスーだけだから」
と言って、一人称が苗字だとどんなに素晴らしいかを話してくれたけど、途中からあんまり聞いてなかった。
なんか、わからないけど、素晴らしいんだって。


帰宅後、着ていた黒いヘリーハンセンのパーカーを早速脱ぐ。
脱いだら、スーパーマリオに出てくる、ヨッシーの総柄Tシャツで、
聞くところによると、札幌に住んでる共通の友人から借りパクしてるものだと言う。

「これを機に返そうと思って!」

と言ってた。借りパクしたものを返すのに、着てくる人は珍しい。洗って、畳んで、袋に入れて持ってこいよ!

学校から帰ってきた長女ともやっぱりすぐ打ち解けて、
うちの姉妹と彼女との100回目くらいのプリキュアごっこが終わる頃、
「流石に、もう無理だ」
と、仰向けになってゼーゼーしてた。
人んちで、人のTシャツきて、真夏にサッカーした人くらい汗かいててすごいなぁ。

常に全力。
常識とかルールとか完全無視。
あぁ、カッコいい。

そんな彼女は、脚本とか、シナリオとかの仕事をしていて、
酔っ払ったら、ダル絡みをしながらクダを巻いて、寝たくても寝させてくれなかったけど、
「すーの文章はみずみずしいから、絶対にこれからも書けよ!書いてくべきなんだよ!!」

と、熱く語られたのは嬉しかった。

結局私たちは、4時半まで飲んで、
独身であることも、結婚して子供がいることも、まぁ、頑張ってるよね。って言いながら、
たくさん話した。

「すーはさ、やらない属に属してたのに、やる属性に変化してよかったよな!」
って言われて、すごいカチンときたけど、カチンと来たということは、図星なのだ。

ちくしょー!これからもっと頑張るぞ、と思った。

家庭環境も、好きなものも、着ているものも、大切にしてることも、見てる世界も、
何もかも違うのに、
私と彼女は17才の時に出会って
そこからずっと友達だ。

ムカついたり、分かり合えなかったり、少し疎遠になった時期も含めて、
それでも、ずっと認め合おうとしたし、元気でいてくれと願ったし、
必ずずっと友達でいられると信じてた。

そうやって21年、過ごしてきたんだ。


朝、目が覚めると8時半だった。
4歳の娘が、
「◯◯、帰っちゃった?」
と聞くから
「どうだろうね?」
と言ってみた。
娘は彼女のことをえらく気に入っていたから
寂しいとか、残念!とか、やだーとかいうかな?と思ったら、
予想に反してニャーっと笑って

「こんなに寒いのに、きっとTシャツで帰っただろうね」

と言った。
たった1日で、4歳児に、そう思われる彼女のキャラクターは、素晴らしいと思う。

娘と一緒に下に降りると、
彼女は、人んちのベッドで、布団をシーツにして、枕を足元に置いて、ガーガー言いながら寝てた。
ヨッシーのTシャツで。

その様子を見てケタケタ笑う娘たちをみて、
なんか幸せだなあと思った。

友達っていいよねという、昨日から今日にかけての出来事。
そりゃあ色々あるけどさ、お互い元気に過ごして、また来年会おうぜ!

ピカチュウを操る悪の組織を演じる友人
みーやんへ。汗だくのヨッシーのTシャツが間も無く返却されます

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