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管楽器のトラブル原因と対処法について

早くも上半期が過ぎましたね。
幡ヶ谷クラリネットサロンでは、オンラインでのレッスンも行ってますー!
一緒に活動していただける演奏家も募集してます!
クラシカルな内装で、貴族気分味わえますよ(笑)

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さて、本日は意外と気を抜いてしまいそうな、楽器のトラブルについてお話します。
普段お世話になっているリペア師の方に、管楽器で起こったトラブルと、現場でトラブルが起きた時の応急処置方法などもお伺いしましたので、
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
いや、トラブルはないに越したことはなんですが(笑)

早速まいりましょう!

【木管楽器】キィを押しても戻ってこなくなってしまった!

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○症状
これは特に木管楽器に多いようです。
押したキィが戻らない症状。これらの多くは『バネの外れ』がかなりの確率で起きているそうです。
私の友人のあるサックス奏者のお話ですが、ある日の練習で来ていた服がモコモコのセーターだったそうで、その繊維に何かしら引っかかってバネが外れてしまったエピソードを思い出しました、、、( ̄◇ ̄;)

○対処法
「動かない」なと感じたキィの箇所の<裏側>や<付け根>をチェックしてみてください。
外れているバネがありましたら、小さなドライバーなどで押してみるか引くことで、大半は引っ掛けなおす事ができるでしょう。
バネ以外の原因としては「オイル切れ」か「錆による動作不良」も考えられます。
オイル切れや錆は、定期的なメンテナンスで防ぐ事が出来るかと思います。
あまり多い事例ではないのですが、バネが外れていない場合は、これらも合わせて確認してみてください。


<タンポ(パッド)がよく張り付く>

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○症状
トーンホール(穴)をカバーしているパッド(タンポとも言う)が張り付いて開かないという現象です。
無理やり開けようとすると、「ペリッ」「ファサッ」とした音が出たりします(笑)
木管楽器で、スワブと通すだけで掃除を終えてしまい、水分を取り除かれていない状況のままケースに保管。その後も湿気がこもった状態で放置してしまう事が原因と言われています。
時間がない状態などで、急いで楽器を片付けてそのまま次の練習までケースを開けずに放置してしまう。
こんな経験はないでしょうか?
もし今もお心あたりあるようでしたら、このようなトラブルの引き金になってしまうかもしれません( ゚д゚)!!

○対処法
張り付きが気になった場合は、パウダーペーパーを使う人も多いです。
ただ、パウダーペーパーは、粉をまめに取り除かないと、ほこり・雑音の原因にもなります。
液体タイプの塗るトリートメント液(マニキュアのようにハケで塗るタイプ)もありますので、ナカジ。はどちらかといえば液体タイプをお勧めします。
最近はネットだと千円以下で購入できて、1回塗るとかなり長持ちしますので、非常にコスパは良いですよ♪ 
↓たとえばこんなものとか

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引用:https://product.rakuten.co.jp/product/-/ecb82b04348163d1d906d56955164ff3/

あとはスワブで通して終了!ではなく、接続部分やトーンホールに水分が溜まっていないか、ケースにしまう前に必ずチェックしましょう。
いや、わかっているんだが、「そうそう1回くらいで大丈夫だろう」って思っちゃうんですよね?
でも、それが塵も積もれば、、、、、ですよ?

<急にコルクが外れた、割れた時の応急処置>

コルク 割れ

引用:https://info.shimamura.co.jp/repair/wind/w-casestudy/10204/

○症状

クラリネットの接続部分についているコルクにヒビが入っていてそこから割てコルクが剥がれてしまった!
ヒビが入ってしまうと、高確率で悪化していきます。
早めに修理に出すとものの数分で新しいコルクを張り替えてくれますが、それもしないままでいると剥がれてしまいます。。。
ナカジ。の楽器はコルクが剥がれた経験はないのですが、(コルクが痩せたりはする)たまに生徒さんの楽器で起こりうるんですよね。

コルク割れの要因としては、車の中やロフトなどの熱気の篭りやすい「高温多湿な環境」での放置が引き金になったりもします。
楽器倉庫に保管している場合でも、換気か不十分だと楽器自体の劣化の原因にもなります。
そもそも物質は熱によって変化が起こりやすくなるのです。

頻繁にコルクが割れてしまう、コルクがくるくる動いてしまう、、、、
そのような現象がある場合、普段楽器を保管している環境を見直してみましょう。

○応急処置方法
コルクの破損は、一刻も早く修理に出しに行け!とレッスンを取りやめたいくらいですが、どうしても吹かなくてはならない場合は、【クリーニングペーパー】でコルクの代用をとりあえず果たす事が可能です。
方法としては、クリーニングペーパーをコルクと同じ幅に追って、それを巻き付けます。
あとは、なるべくズレないように接続部分をはめていき、グラつきがないかチェックしてOKならそのまま演奏できる状況にはなります。
あくまで応急処置ですので、日常使いは控えましょう!


<【金管楽器】最近音色がクリアに感じなくなったきた>

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○症状
普通に使っているのになんだか音の抜けはイマイチ悪くなったように感じる。
金管楽器だと、吹いていて顕著に感じやすいそうです。
この場合は「ピストンの動きの劣化(ヘドロなどの汚れの蓄積)」「1年以上管内の洗浄を行っていない」事が最も多い原因との事でした。
食後、歯磨きをしないで吹いている。これはどの楽器もNGです。
食べかすやヘドロなどの汚れは、トロンボーンのスライドやピストン、その他隙間に入り込んで水分を含むようになり、接着剤のような粘着した汚れとなって管内にこびりついてしまいます。。。

○対処法
こびり着いたヘドロ汚れを取り除くと、高額なリペアになりかねないので、日頃から気をつけて、定期的に洗浄を行っていきましょう!
木管楽器は丸洗いできないので、より一層の注意が必要ですね、、、!!

今回は、ほんの一部でしたがこれからも楽器と長いお付き合いをしていくために、改めて自分のケア方法は大丈夫かな?
と振り返るきっかけになれればと思い、お話してみました。

<楽器メンテナンスのおすすめ本をご紹介!>

自分のケアはこれで良いのかな?と少し自信のない方にぜひ下記本をお勧めしておきます!
今更聞けない事、そういえばみんなはどうしているんだろう?とふと疑問に思った事まで丁寧に掲載されておりますぞ!

https://www.amazon.co.jp/dp/4636854756/ref=cm_sw_r_tw_dp_QW28DFJW5QF6PKS70R5R


<まとめ>

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梅雨の時期がすぐそこまで来てますので、より一層楽器のケアには気をつけて本日も練習楽しんでいきましょう♪

では、また次回のお話でお会いしましょう( ´∀`)

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