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明確な意思を問う質問

わたなべあやかです。

コーチングスキルや心理学をビジネスや仕事に活かしたい、マネジメントやリーダーの皆さんに向けて情報発信しています。

今回のnoteでは、
「明確な意思を問う質問」について書いていきます。

前回のnoteでオープンクエスチョンクローズドクエスチョンをご紹介しました。

基本コーチングではオープンクエスチョンを使う方が良い。
と書きましたが、クローズドクエスチョンも有効に使える場面があるのでご紹介していきます。

クローズドクエスチョンの用途

クローズドクエスチョンは、特に相手の明確な意思を問いたい時に有効です。
例を見ていきましょう。

クローズドクエスチョン 活用例

このように、相手の心の中で葛藤が起こっている事は良くあります。

理性で考える事と心の状態が異なったり、
1人の人間としての意思と会社員としての意思が異なったり。

そんな葛藤に対し、1人の人間として心はどうしたいと思っているのか、をはっきり認識してもらい時にクローズドクエスチョンは有効です。


クローズドクエスチョン使用上の注意

クローズドクエスチョンはその特性上、注意点がいくつかあるのでご紹介していきます。

1. 誘導力が強い

まずクローズドクエスチョンを使う上で意識したいのは「相手の答えを誘導してしまう力」があるということです。

クローズドクエスチョンでの誘導例

こういう場面、よくありますよね。

この「分かったのか?」はクローズドクエスチョンです。
質問の形をしていますが、実態はただ「はい」と言わせたいだけの言葉にすぎません。

女の子は本当は「いいえ」と答えることもできます。
しかし、そう答えても許してもらえないことが明確な為「はい」としか言えません。

このように、
クローズドクエスチョンは「質問する側が相手を一方向に誘導する為に敢えて選択肢を狭める」為に使われることがあります。

この特性があることを、まずは念頭において頂けると嬉しいです。


2. 使うのは相手自身に確認が必要な時

ここからは「誘導力がある」という特性を踏まえて、誘導にならない為の回避方法です。

まずは「相手の意思を明確にする」というのは、
相手の為になる時にだけ使って頂けばと思います。

先ほどの「分かったのか?」という質問はまさに父親側の為に行われた問いかけです。

これを避ける為に、
「相手の意思を自分が知りたい時」ではなく、
「相手が自分の意思を知る必要がある時」にご使用頂きたいと思います。

3. 信頼関係があってこそ

クローズドクエスチョンを行う上でも信頼関係がとても大事です。

改めて最初の質問を見て行きましょう。

クローズドクエスチョン 活用例

もし、この男性が日本で重要なミッションを抱えていて、正直この人が抜けると周囲に多大な負荷がかかる状況だとしたらどうでしょうか?
「いいえ」と答えなければならないプレッシャーを感じる状況です。

上司との信頼関係が築けていなければ、自分の意思を深掘りしないまま「いいえ」と答えてしまうかもしれません。

このように、その人の正直な気持ちを引き出せる状況になければ、クローズドクエスチョンも上手く働かない場合があります。

まずは相手と「なんでも話せる信頼関係」を築くことを重視しましょう。

使い所は十分に考える

相手の明確な意思を問うクローズドクエスチョンは、それだけに強い力を持ちます。

悩んでいる相手が目の前にいると、その心をスッキリさせたくなると思います。
ついつい、クローズドクエスチョンでその迷いに決着を付けたくなる気持ちも湧いてくると思います。

しかしどうか焦らず。
まずはしっかりと話と信頼関係を深めてから、ここぞという時に使う奥の手として持っていただくのをオススメ致します。


実際にメンバーに対して、具体的にどんな質問を投げかけたら良いのか。
実践で使える質問をリストにしてまとめました。
各質問毎に解説たっぷりでお届けしており、きっとあなたのお仕事の場面で使って頂けると思います。


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