質問とは本人の手が届かない場所へのツボ押し
わたなべあやかです。
ITメガベンチャーでコーチングや心理学などを取り入れ「人とチームを最大化させる風土作り」に取り組んでいます。
今回は、
コーチングでの質問は何の為に行われるのか、について解説します。
質問は何のためにあるか?
コーチングでの質問が持つ利点の一つに
「自分で気づいていないものに気づける」があると考えています。
何か解決したいことがあるけど、自分一人で解決できなかったり、行動できなかったりする時、
それは私達の中にある、解決に必要な要素が活性化していないのです。
例えば
ダイエットする意思はあるが、行動が伴わない時。
「ダイエットする目的」を見失っているのかもしれないし、
「ダイエットする楽しさ」を見つけられていないのかもしれません。
このように、本人が気づいていないけど
確実のその人の中にある事柄や思考・価値観などをツボ押しのように刺激して、呼び起こすのが質問の役割の一つです。
多角的な視点を与える
私達は普段主観的に物事を見るクセがあります。
自分の目にどう映るか。自分はどう捉えるか。に軸を置いて生活しています。
その視界は限られているので、私たちは多くの要素に気づかず、または使わずに過ごしています。
こういったその人の視界や意識に無い要素を刺激して、
より多角的な視野を与えるのが質問です。
例えば、以前以下の記事でも例に出しましたが
部下が努力してくれないとやや部下を責める心情で悩んでいるマネージャーさんがいたとします。
この方に質問を投げかけるなら、例えばこんな感じになります。
「努力とはあなたにとってどういうことでしょうか?」
具体化する質問です。この方の視界にあるものの、解像度を上げようとしています。
「努力することはなぜ大事だと思いますか?」
本質を探る質問です。この方の視界にあるものの、さらに奥を探ろうとしています。
「部下の方はあなたにどう接して欲しいと思いますか?」
これは逆視点を取る質問です。この人の抱える問題に関わる他の人の主観を見てもらおうとする質問です。
当初マネージャーさんの視界にあったものは、
「会社員なら努力すべきだし、それができないやつはダメ」というやや短絡的な思考だったかもしれません。
しかし、
その考えを持つに至っている信念だったり、
その人にとっての意義だったり、
またその考えを他の人と比較していくことで、
その人の視界をより鮮明にそしてカラフルに描きだしていくのが質問が持つ一つの力だと思います。
ツボが活性化すると継続的にアイデアが湧いて出てくる
質問の良いところは、
それが投げかけられた瞬間だけでなく、投げかけられた後も継続して効くことです。
自分の目の届いていなかった部分を刺激されることで、
その後そこに意識が向きやすくなります。
先ほどのマネージャーの例であれば、
部下との関係で何か悩んだ時「部下はどう考えているんだろうか」という発想を呼び起こしやすくなります。
その自問を繰り返す内、部下本人に直接意見を求めることもできるようになるかもしれませんね。
そういった関係を築くことができれば、よりこのマネージャーさんの世界は色豊かになっていくのではないでしょうか。
相手が見えていなさそうなことを問いかける
このようなツボ押し質問がやってみたいなと思われた方は
ぜひ「相手が見えていなさそうな場所」に問いかけてみてください。
普段、物事を俯瞰して見ることが得意なタイプの人は
きっとすぐに探せますね。
それが見つかったら、そこにアドバイスをするのではなくぜひ「問いかけて」みてください。
俯瞰するの苦手だわ。という方も
相手に対して、あなたが気になっているいるけど、本人は気になっていなさそうなことを問いかけてみると良いです。
こんな会話相手には求められていないかも。
と思うくらいの話題がきっと丁度良いツボだと思います。
実際にメンバーに対して、具体的にどんな質問を投げかけたら良いのか。
実践で使える質問をリストにしてまとめました。
各質問分毎に解説たっぷりでお届けしており、きっとあなたのお仕事の場面で役立てて頂けることと思います。
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