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理不尽しかない〜不登校児の親の気持ち

ここ最近の投稿では、学校に行けなくなった娘についてお話してきたのですが

不登校児の親、というものは

ものすごい、煮詰まる!
ものすごい、ストレスがかかる!
ものすごい、理不尽な思いをする!

ことが実感として分かった、今日この頃であります。

元教師だったので、以前は親の訴えを聞く側でした。
世の中いろんな保護者がいますので、理解のある方にもたくさんお会いすることができましたが、
一方、部活のレギュラー争いを巡って怒鳴り込まれたり(ほんとにいるんですよ、そんな親御さん)
子どもの言動を全て学校のせいにして責任転嫁されたり
それはまあいろいろなパターンの面談がありました。

けれども、いざ自分が訴える側になりますと(あくまで今回私達が訴えていることは常識の範囲とは思いますが)
「訴える側の方が辛い!!」

今まで自分のことならどうにかしてきたし、けっこうメンタルが強め(というか、鈍め…)なもので、たいていのことは乗り切ってこれましたが
子どもが辛い目にあっていて、それを適切に対応してもらえない、という状況は、予想以上のしんどさ!
すごく久しぶりに、気持ちが晴れずため息ばかりの日々を送っています。

しかし良いことがないわけではなく
娘の場合、以前から「学校に行くより生きものの勉強がしたい」と言っていたのが、
学校に行けなくなったことで特例として、牧場でホースセラピーを受けることができるようになりました。
馬たちと触れ合ったり、お世話のお手伝いをすることが嬉しくて、今は何よりもそれが楽しみ。
牧場の方に、「お手伝いをもっとしたい!」と自分から伝えることもできました。

牧場の方々がほんとに優しくて、娘は誰にも「〇〇していい?」と許可を得る必要がなく、のびのびと思ったことを次々やって、はねまわり飛び回り、すごく生き生きしています。
その様子を見ていて、もともとこういう子だったのに、最近はきゅうくつそうにしていたなぁ、と感じました。

コロナ禍が始まって以来、小中学校では、マスクの着用や黙食などの取り組みから、
「みんな同じでないとダメ」とする空気が強くなり、同調圧力が強まっているのではないか、と先日の毎日新聞でも読みましたが、
どうもほんとにその雰囲気で、のびのびできずに縮こまっていたようなのです。

同調圧力の強い雰囲気では、友達に注意するのが好きな、生まれつき風紀委員みたいな子ども(いましたよね、クラスに1人は)が発言力を増しているようです。
自分のペースでしか行動できない、娘のような性格の子は、そういう子にとって絶好のターゲットになるんでしょうねぇ…。
いやです、そんな学校。

娘の話を妹にしたら、「昔の姉ちゃんみたい」と笑われ、「島の学校で良かったねー!」って言われました。(私は佐渡ヶ島出身で、みんなが幼なじみ、みたいな小さい学校で育ちました。)
友達から「〇〇しないとダメだよ!」とか注意…された記憶がない。もちろん意地悪とかはありましたけど、「みんな同じにすべし」みたいな同調圧力はほとんどなかったと言い切れます。というか、私は感じていなかっただけかも…。

なぜならその後、進学した高校で初めて多くのクラス、たくさんの同級生を経験して、だれもピンで行動しようとしない、仲良しグループが行動単位のその雰囲気にすっかり戸惑ってしまったからなんですねー。(そして馴染めないまま卒業…。)

のびのびしたくてもできない子どもたちの環境を思い、またため息をついている私ですが、
今回のことで不登校児の親御さんの気持ちがよーーーーく理解できました。こればっかりは、経験しないと「分かる」とは言えないジャンルの辛さ。

これをきっかけに、古民家をフリースクールにしようと考えていますが、そのときには親御さんからの相談にもどっしりと対応できそうです。
辛いですが、それは良かったできごとのひとつかなーと思っています。

あと、ものすごく久しぶりに娘と2人の日常を送れていることも幸せです。娘が2歳の年から保育園、幼稚園に入れて仕事をさせてもらいました。
娘の性格で小学校生活は辛いだろうと分かっていながら、その頃からますます仕事が忙しく、娘の戸惑いに丁寧に寄り添ってあげられなかったという悔いがありました。
毎日泣きながら登校する娘を、自営業の夫に託して、出勤していたあの頃。

その時間を取り戻せているような…そんな毎日を送っています。きっと将来なつかしく思い出すんじゃないかな、という気がしています。











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