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一番理不尽な仕事相手は、自然かもしれない

今日は、ご縁があって葡萄農家さんのお手伝いに。
農薬を使わずに栽培してるし、土も5年かけて手作りする…という、
山梨県認定のエコファーマーさんの葡萄畑。
ひと山まるごと葡萄畑!という広大な農場を持っているところです。
実家は農業やってたけど、ちゃんと手伝ったことはなかったので、
人生初の農作業にチャレンジしてきました。

そこで感じたのが、自然相手の仕事の凄さ。

「昨年と同じようにやったら、今年は失敗しちゃったの。
肥料をたくさんあげたんだけど、そのあとで雨が続いたから、
葡萄が栄養過多でうまく育たなかった。
それで結局、手が回らなくて放置していた畑の葡萄がよくできてるの」

おおぅ…。
葡萄を育てて約50年の方でも、そういうことがあるのね…
いやしかし、この広大な葡萄畑で、1房ずつ葡萄をチェックして、
不要な実をちぎったりとか、手間のかかる作業を見ていると、
その重みが伝わるというか。。

こんだけ手をかけて、収入になるのは無事に葡萄が収穫できた時でしょ?
ビジネスマンだったら、取引先と予定を調整したり、
売上の柱を複数持つことで、売上減を回避したりできるけどさ。
農業は、そうはいかない。
毎日コツコツ働いて育てた葡萄がきれいに実っても、
大雨ばしゃー、台風ゴォォオで、アウト!になることもある。
予測不可能だし、そうなっちゃったらもう、手の打ちようもない…。
なんて理不尽な!!!!
自然に比べたら、クライアントの無茶振りなんて可愛いものかもしれん。。

そんな中でも、葡萄の木の枝に接木して、
何年もかけて1つの木から4種の葡萄を生やしてみたり、
「これも勉強だ」と言いながら、
コツコツと、よい作物を作る工夫をし続ける農家さん。

今年の葡萄は小ぶりで出来がよくないのだけど、
でも、小さい分、栄養が凝縮されてよい味になるかもしれない。
どうなるかは分からない、と言いながら、淡々と世話をし続ける。

自然という、自分ではどうにもできないものを相手にしながら、
自分にできることを、黙々と丁寧に積み重ねる…。
昔の日本って、こういう仕事の仕方を大半の人がしてたわけでしょ。
そりゃあ辛抱強かっただろうし、人格者も多かったと思うよ…


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そして、葡萄の実の話が面白かった。
よく見ると、実の向きが違うのわかります?
上を向いている実と、下を向いている実があるんです。
同じ房なのに、向きが違う実ができるんですって。
で、上を向いている実は太陽を浴びていい葡萄になるけど、
下を向いている実は、そうなれないらしい。

「人間も葡萄も同じで、外を向いて上を向いているのは成長する」

とのこと。。
勉強になりました…!!!
私も明日から、上を向いて、コツコツ仕事に励みます…。



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