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「ありがとう」の安売り

あなたは「ありがとう」を一日に何回言いますか?

私はたぶんものすごい頻度で言っています。デパートやショッピングモールに出かけた日には、店員さん一人と話すたびに「ありがとうございます」を何度か言っている気がします。

さらに「ありがとう」だけにとどまらず「すみません」、「好き」、「嬉しい」もかなりの頻度で私の口から出てきます。

私は自然に出てきているつもりなのですが、別の人からは「そんなに頻繁に言っていたら、その言葉が薄っぺらく感じちゃうよ」と言われたことがあります。単純な私はそれを聞いて「なるほど、確かにそうかも」と思い、「ありがとう」というような言葉をどのくらい言うのがちょうどいいんだろうかと考えるようになりました。

個人的な考えとしては、5文字くらい何回言ってもいいんじゃないかと思っています。特に、初対面の人やお店の方には丁寧でありたい、少しでも会話がしやすければいいな、あわよくばいい人だったと思われたいという気持ちがあるので、それがほんの数文字の言葉で達成できるんだったら何回でも言ってやる、という感じです。

確かに、頻繁に会話をする人や仲いい人に「好き」とか「嬉しい」を会う度に言われたら鬱陶しい気もします(さすがに毎回は言ってないと思うけど)。

そういえば、LINEとか文章でコミュニケーションするツールとかでも「嬉しい!」はよく書いている気がします。もはや口に出すだけでは足りないようです。でも、文章だからこそ、絵文字はもちろん、なるべく感情が伝わるように書いているのですが、それもわざわざ頻繁に?書くほどでもないのでしょうか。

書いていて一つ思い出したのが、私、レンジのような家電にも「ありがとう」ってよく言っている気がします。これって結構やばい奴なのでしょうか。でも、温めてくれて終わったって合図してくれるのってなんか可愛くて、気が付くと「はーい」とか「ありがとう」とか言っているのですが、それとこれとは別でしょうか。

以前誰かに「『ありがとう』の安売りだね」みたいなことを言われたのですが、私は「ありがとう」を言いすぎでしょうか。きっとその方は言葉を丁寧に使いたい人で、大切なときに大切な人にだけちゃんと言いたい、そんな気持ちがあったんだろうと思います。私もその意見には賛成です。その方が真剣味があるとも感じるから。でも、たくさん言っているから真剣さが伝わらないということもないと思うのです。

こんなことを書いて、たとえ「『ありがとう』の安売りだ」という方がたくさんいても、きっと私はこのまま変えられないだろうなとは思います。だってもう反射的に言えるようになっているし、私はこれでいいと思っているから。こうなったら安売り上等!という気持ちです。

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