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対話の良さは違っても大丈夫、違ってもつながれると感じられることではないか

対話の良さは安心したつながりを作りながらもそれぞれが違うことを確かめ合うところにある気がする。

自他の境界線を認識しながら違っても人はつながれると実感していくことに良さがある。

共感だけでは依存的になってしまう可能性がある。

「同じだね」や「わかるよ」だけでは得られない安心感があると感じる。

それぞれの違いを受け止め合うことの豊かさ

「あなたはそう感じるからそれが大事で、それを選択するんだね。」
「私はこう感じるからこれが大事で、これを選択するんだ。」

それぞれの感じ方や意見、価値観や選択を表現しあい、それを理解し、認め合う。

それぞれが違う価値観、経験を持ち、全く違う世界を生きていると実感する。


だからこそ気づきや学びが得られて、協力できた時に新しいものを創造できるんだと実感する。

違いがある他者と自分が共に居ることに豊かさを感じること。

そこに対話の良さがあるように感じる。

違っても大丈夫を感じることの大切さ

また違っても大丈夫なんだと実感していけるのも対話の良さだと思う。

私は息子たちと対話をするようになって違いに対して今までと違って、好感をもてるようになった。

それまでは同じでないと危険だと感じることが多かった。

だから人が自分の意見や気持ちと違うとすごくザワザワしてた。
否定されたと感じることも多かった。

でもそれぞれ「大切にしたいことがあるんだよね」と思えるようになって、相手の気持ちや意見をじっくり聞けるようになった。
その人のことをもっとわかるようになってきたと感じる。

 どちらが正しいから抜け出し、穏やかで安心を感じられることが多い。


対話ができる関係を築いていくことは人と安心した関係を作るだけでなく、「それぞれが違っても大丈夫。相手も自分もありのままで在っていい」と実感していけるものなんだと思う。

相手も自分も安心して居られると実感していける。
それがとても豊な場や関係だと感じるんだと思う。


オープンダイアローグについて感じてきたこと


オープンダイアローグについては私は本で読んだだけできちんと学んだわけではない。

だけど息子たちと対話する時に注意点などを取り入れてみて、治療で使われて、効果が出ているのは

「人や社会と違っても大丈夫。自分で在っていい。」という安心を感じられるからではないかと思った。


今の同調圧力や期待に応えることを求めらる、正しさの押しつけの中、自己否定や劣等感や恥を植えつけられ、痛みや傷を抱え、苦しんでいた心に自分で在っていいという安心感をもたらすのではないか。

何故ならオープンダイアローグではそれぞれ違うという体験をたくさんするから。

オープンダイアローグでは対話を続けることを重要視する。

その為には変えようとか、わからせよう、導こう、気づかせよう、答えを出そうということが頭にあると対話は終わる。

私はそれで何度もシャットアウトされている。
目つきや表情、姿勢でわかる。

ただわかろうとする時子どもの目は真剣さやわくわくを感じる。

少しでもコントロールが見えたり、本人が望んでいないと冷たい目になり、前のめりだった体勢がサッと引かれる。

そして対話は続かなくなってしまう。

反対にわかろうとすると終わらない。

我が家の場合2.3時間になることもある。

人は自分がなんでそう感じて、選択しているのかを意識していない。
それを知りたいと純粋に興味が湧くのかもしれないと感じる。



そして人は自分で在っていいという安心を感じ、心を開いた時に周りの人の意見や考えをそのまま受け止め、自分を通して考え直すことができるように思う。

「押しつける」や「応えなければ」が無い状態で1つの意見ややり方として受け止められる時にそのことをありのまま見れて、自分にとって何が良いのかを自分の価値観から選択できるのではないかと思う。


相手の気持ちや考えも否定や強制ではなく、そうなんだなと受け止められる。

それは正しさを押しつけられている状態では難しい。

犠牲者や被害者ではなく、自分に力を取り戻すことにもつながると感じる。

否定や強制というハラスメントが多い社会で対話やオープンダイアローグはとても意味があり、力になると息子たちと対話をする中で私が実感している。

息子たちとの対話で参考になった本を紹介

まず子どもの脳の発達や人の脳の反応を理解し、安心したつながりを作ることの大切さを痛感させてくれる本。

『こどものスモールトラウマのためにできること: 内面で何が起きているのか』

対話する時、自分や子どもに何が必要かが理解できます。



次に評価を含まず相手をわかろうとして聞くことの大切さを理解するのにNVCの本がとても役立ちます。

相手が感情的になったその奥に何か大切にしたいことがあると気づき、どんな風に聞いていくのかを理解できます。

『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』


また自分も同じように大切にしたいことがある。

自分を否定するのではなく、相手だけでなく、自分が何を大切にしているから感情的になっているのかを理解し、ニーズを表現することができると人との関わりがもっと安心したものになっていく。

NVCの本はもう一冊あります。

『「わかりあえない」を越える――目の前のつながりから、共に未来をつくるコミュニケーション・NVC』

この本は現在(2023/12/29)Amazonの電子書籍 Kindle版だと半額になっています。 私はkindle本をスマホの読み上げ機能を使って聴く読書をしていて、家事時間は読書タイムになっています。

次に対話の可能性や注意点につていオープンダイアログの本がとても参考になります。

『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』はひきこもりの著書も多い斎藤環さんの本でとてもわかりやすく書かれています。何より対話が続くことを大事という事を実感しています。

簡単に変えよう、解決しようとする時、人は暴力的になるし、分断が起きると感じます。

ただわかろうとして対話を続けていくことで大事にされている、わかろうとしてくれていると感じます。

その関係性が安心へと変わっていくことが癒しであり、変化につながる可能性が出てくるんだと実感しています。

本人が自分の願いや大切にしたいことに気づき、自分の願いから変化していく。自分の望んだ生き方をしていくことがとても大事だなと思います。