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駄目なことだと思っていたのに

先日、弟と某夢の国に遊びに行った。

開園より早めに着いて、どの列に並ぼうかと辺りを見渡していたら、弟がスーッと手近な列に並んだ。


その列よりも、並べる位置がひとつ先にある列もあった。一グループ分並んでるグループが少ないという事。

私はそこに並ぼうとしていたから、

えっ?!

と思ったけれど、最近思うところがあり、弟が選んだ列に一緒に並んだ。


開園時間になり、列が進み始める。

弟が選んだ列は、何の引っ掛かりもなくスルスルと進み、スムーズに入園出来た。


実は、これまでは私の意向で色々なものを決めていた。

並ぶ列も私がリサーチして、最も並んでるグループが少なく、少しでも早く入れそうな所に並んでいた。

そして大抵、その列は前に並んだ誰かがもたついたりトラブルが起きて、他の列よりも大幅に入園が遅れたりしていた。


そんな時、私はイライラしていたが、弟は怒るでもなくのんきに構えて、その列を選んだ私を責めるでもなく、

そんな数分遅れたって大して違わないよ

と、いつも気にしない様子でいた。


もしも逆だったら、私は弟の事を責め倒していたというのに。


子どもの頃から、親に

お姉ちゃんはしっかりしていて賢い子。

弟は、ボンヤリしているけど優しい子。

と言われて育って来た。

性格と性別が逆だったら良かったのに、とも言われてきた。


だから、私が頑張らなければ、と思っていた。

しっかり者の賢い私が何でも決めて、良い方に導かなければと気負っていた。


だけど、本当はそうでは無かった。

私が目先の物理的な条件で判断したものは、大抵上手く行かなかった。

某夢の国の待機列なんて、本当にハズレくじばかり引いていた。


私自身が、そうして繕った自分で頑張っていたことに気がついてからは、親にボンヤリしているとディスられ続けていた弟に、判断を託すようにした。

すると、某夢の国でも、いつもなんやかんやでハズレレーンに並ぶ私と違って、弟が選んだレーンは速やかに入園する事ができた。

どんな場面でも、するすると上手くいく。


「ねえ、入園の時、どうしてあの列に並んだの?」


私は弟に、そう聞いてみた。

他の列より並んでるグループが多めで、私ならまず選ばないと思ったから。


「列の雰囲気がスッキリしてたからだよ。」


弟は、サラッとそう答えた。

そこで私はやっと、自分と弟の違いに気がついた。


目先の、小手先の物理的な事しか見ていなかった私と違って、弟がいつも見ていたのはエネルギーだったことにようやく気がついた。

この人は、エネルギーを見て動いていたのか!!!


それはもう、今まで家族として生きて来た様々な事が一気に腑に落ちた瞬間だった。


エネルギーがガチャガチャした人たちが並んでいれば、当然トラブルは起きやすい。

エネルギーが整った人たちが並んでいたら、当然スッとスムーズに進む。


某夢の国に限った事ではない。

エネルギーを重視していれば、

ほんの数分の遅れでイライラして嫌なエネルギーになるよりも、そんなもの気にせずに楽しいエネルギーで過ごす方がよほどいい、

という考えになるから、少しでも早く入る、という事には拘らなくなる。

ほんの数分の遅れでイライラして怒っていた私には、効率よくいかなかった、上手く立ち回れなかった苛立ちしか見えていなかったと言うのに。


きょうだいなのに、もう、完全に見ている世界が違ったことに、なかなか強烈な衝撃を受けた。

両親や私が3次元で生きていたとしたら、弟は元から5次元で生きていたのだ。

エネルギー的な最善を選び取っていた弟は、物理的な要領の良さを善しとする3次元的な人から見たら、そこにフォーカスをしていなかったせいで、ボンヤリしているように見えていたわけだった。


某夢の国の待機列が、それをめちゃくちゃ解りやすく私に教えてくれた。


完全に、とはやはりいかなくて、つい随所に私の物理的小手先な要領の良さを求める癖は出てしまうものの、今回の夢の国では随分、弟のペースに合わせて遊ぶ事が出来た。

それは、どれだけ効率よく動けたか、みたいな要領の良いものでは無かったけれど、とても心地の良い時間の過ごし方だった。



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