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遊びは記憶の引き出しを「開ける」という行為なのかもしれない。そして、「きっかけ」というスイッチ装置

「かわだよ〜!」

「じゃぶじゃぶ〜って、かっかもはいって〜♪」

なになに?
台所で洗い物をしていると、ご機嫌に母を呼ぶ声が。
呼ばれるほうへいってみると。

洗濯したての羽毛布団の上に積み木を大量にばら撒いて、なおかつその上を、足でフミフミしてるじゃないの!

おやさ?

どういう状況?
突っ込みどころは満載ですが(笑)

「川〜♪」

夏に一度行った川遊び。

その時にも、「石ころいっぱい〜」って嬉々として歩き回っていたものね、あなた。

この、とてつもなく歩きづら〜い感覚。
積み木のゴロゴロ感。
川の中。
砂利の上。
本当にとてもよく似ています。

彼はたった一度の場面を本当によく記憶しているなぁ、といつも感心する。

(羽毛布団が破れないといいなぁ、まぁ大丈夫だろう。)

もっと心配なのは!
(羽毛布団の上でおしっこしないといいなぁぁぁあ!)

なんか温かい‥
私のズボンが濡れている!?

私の膝の上に座って、しっこ出てるやんーー!!

羽毛布団はっ?!
あ、大丈夫!セーフですー!!
母が誠心誠意受け止めましたー!!

母の大きな愛に拍手を!

うんうん、ズボンがしっこまみれになるだけで済むならいくらでも。

そう、こんなてんやわんわなできごとは一昨日のこと。

その日から毎朝、目が覚め1階のリビングに眠気ナマコで起きてくると、

「川がっー!ないー!!」と彼は叫び涙が溢れるのだ。

(だって…寒いのだもの。彼が寝た後に回収して使用させてもらってます)

「他のにしないー?これもふわふわで川っぽいかんじだよ〜」
なんて、代用品で交渉してみるものの、
当たり前の却下をくらう。

母の心中は「まぁ、いいか」と「破れそう~!」の綱引き。

しかたない、
川で遊んでたのしかった!という記憶の引き出しを開けた、川みたいに歩きづらい感覚を生み出している羽毛布団というきっかけを誘発するスイッチ装置をリビングにそのまんまびろーんと放置していたのは、私です。
そう、きっかけをつくったのは私です。

お好きにどうぞ。お気に召すまま。(また寝るときになったら返してね。寒いからさ。)

彼の遊びを誘発するきっかけ装置が生活のどこにあるのかわからない。
そのわからなさが、とびきり面白いのだ。

時に大変だけとね。(というかほぼいつも。)
世の父ちゃん母ちゃん、ともにがんばりましょう。

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