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【読書メモ】空飛ぶ広報室 (2024-No.16)

何度も読んだ本なので読了とカウントするのは気が引けるのですが、ドラマの再放送やってるなぁ…とあらためて読んでみました。ちなみに、ドラマの方も何度観たかわかりません。有川浩の文章もとても好きですし、ドラマも好きです。新垣結衣も綾野剛も好きです。
おそらく、連続ドラマにするには原作のボリュームが足りなかったのだと思いますが、ドラマには原作にないエピソードがけっこうたくさんあります。ですが、この登場人物たちであれば、こういう背景を持っていたり、こういう会話をしたりしてそうだよなーと思えるものになっていて、ドラマだから表現できることのパワーに、感心したりもしました。ドラマや映画は原作に忠実であるべきなのかという議論もありますが、こと「小説」という文字による表現は、原作者の意図はあったとしても、最終的には読者の想像力によって世界観が広がる部分が大きいので、何を持って「忠実」というのかがむずかしいのではないかと考えています。ドラマ化・映画化も、「読者の想像力」の延長線上にあるものというか。「空飛ぶ広報室」に関しては、ドラマ化によって、物語の世界を生き生きとした形で広げることができたんじゃないでしょうか。原作とドラマ・映画の関係は、結局のところ、関係者の「納得解」と、それを生むためのベースにある「信頼関係」と「コミュニケーション」によって、どちらにも転ぶんじゃないでしょうか。できればそこに、おかしな力関係はない方がいい。広報室の比嘉一曹のようなコミュニケーションが理想ですなぁ。


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