あわわ

口癖は「大丈夫。どーにかなるから。」 実際は大丈夫じゃないこともたくさん。 大丈…

あわわ

口癖は「大丈夫。どーにかなるから。」 実際は大丈夫じゃないこともたくさん。 大丈夫なことも大丈夫じゃないこともたくさんあるけど、 毎日を丁寧に暮らして生きたいです。

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空色

よく晴れた空は 幼い頃に見た空の色を思い出させる。 吸い込まれそうなほど真っ青で清々しい。 でも青すぎて、何だか少し哀しい。 そんな色。 あなたからの久しぶりの着信。 呼び出し音を聞いただけで思った。 あなたが誰かと結婚する日がきた、と。 気が付いたら 昔見たあの時の空色が 胸に広がっていた。 電話を切って、 胸に詰まった息を大きく吐いた。 よく晴れた空に舞う桜。 あなたには幸せになって欲しい。 でも、私より幸せにならないで。

    • ドライ

      「執着したことないでしょう」 自分ではどうにもならない位執着することを 知っている その他全てを失う位執着してしまうことを 知っている その他全てを失うと 執着していること自体も失ってしまうことを 知っている だから 執着しないように 全てを失わないように 距離を置くことが いつの間にかクセになった 大切なものを 大切にし過ぎて つぶしたくない 「ドライ」という形容詞 自分らしい言葉 そして 自分とは程遠い言葉

      • シェリー

        あなたはいつも優しかった。 何を言っても 優しい顔で受け止めてくれる。 その優しい顔に会いたくて会いたくて 仕方なかったあの頃。 でも、 あなたからは何一つ言わなかった。 あなたの気持ちを確かめたくても あなたがいなくなってしまうようで 何も聞けなかった。 あなたの優しい顔を見られなくなるのが怖くて 何も聞けなかった。 でも、 あなたの気持ちを確かめても あなたの気持ちに応えられる勇気もなかった。 あなたと私に未来はない。 その

        • グレー

          できなかった。 グレーのまま離れることなんてできなかった。 本当は 自然に、ごく自然に 離れて行きたかった。 本当は いつの間にか 懐かしいと思えるようになりたかった。 それでも グレーにしたままあの人から離れることができなかった。 最後に見たあの人の寝顔が 私の記憶から薄れる頃 2人はもう、触れ合うこともないんだね。 最後に抱き寄せられた腕の感触が 私の体から消える頃 2人はもう、すれ違うこともないだろうね。

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          ゴメンナサイ

          謝りたいけど謝れない。 私は謝っちゃいけないから。 私が謝って傷付く人がいるから。 謝りたいのに誰にも謝れない。 言えたら楽なのに。 朝の眩しい陽射しから 思わず目を背けたくなる。 ゴメンナサイ。 明日からちゃんと生きる

          ゴメンナサイ

          スイッチ

          わずかな光しかない部屋は 何もかもがわずかしか見えない。 わずかに見えるものに想像を加えた 自分の目で見る世界。 自分の居心地のいい世界。 そこへ明るい照明のつけると 全てが明るく照らされて 今まで見えなかったありのままの姿が見える。 そして、 全てがしらけてしまう。 今まで気付きたくなくて 気付かないふりをしていた自分。 私にはこれが幸せ。 そう思っていたかっただけ。 うすうす気付く心に気付かないふりをしていただけ。 でも

          スイッチ

          もしも

          「遅いよー」 笑顔で迎えてくれるあなた どんな顔で会えばいいのか ためらって遅刻した私を 優しく包んでくれる その笑顔を見た瞬間 あの頃に戻る あなたの隣にいた あの頃に 久しぶりのはずが さっきまで一緒にいたように ピッタリ合う呼吸と 離れていた間に身に付けた 初めて見る仕草に 嬉さと戸惑いが 波のように 次々と押し寄せてくる こんな呼吸の合う人なんていない お互いにそう思っていたのに 小さな歪みから たった一ヶ

          強いひと

          「結局は思いが強い方が勝つ」 絶対手に入れる 相手が誰であっても手に入れる そういって私の手を引いたあの人 真夏の太陽の下で 迷いなく咲く向日葵みたいに 人を強く惹き付ける人 あまりの強さに目がくらむ 「君が今よりも幸せになるなら」 それ以上何も言わずに 涙をこらえて背中を押したあの人 風に吹かれて舞い上がる 桜の花びらみたいに 人を優しく包む人 あまりの強さに涙が出る あれから何回目の夏が近づいてるんだろう

          強いひと

          ボール

          そこにいることは始めから分かっていた。 でも、偶然のふりして向かう私。 アドレス帳から削除して数ヶ月。 しばらく連絡を取っていない。 そのことに気付かぬよう過ごしてきた。 会いたくなったわけじゃない。 触れたくなったわけじゃない。 ただ、声が聞きたくなった。 それだけ。 薄暗い照明。騒がしい店内。度の強いお酒。 開けてはいけない扉を再び開けてしまうんじゃないか そんな不安を、そんな理性を持ちながらも あの人を探してた。 テー

          証拠

          決定的な終わりを作らず 「またね」 と、いつの間にか消えていく。 傷付かない。 思い出して胸が少しだけキュッと掴まれる位。 あの人とお互いの気持ちを 確かめ合ったことはない。 ただの一度も。 2人の関係に確かなことは何もない。 そのことだけが確かなこと。 あの人の望むことは声を聴いてるだけで分かる。 私の望むことは何も言わなくても分かってくれる。 心の波長を合わせることができる。 でも、合わさった心の波長の先は見ない。 波長を合わせる

          臆病者

          「俺の理想はアナタだから」 私から去って行った アナタに言われるなんて 返す言葉が見つからない。 アナタの頭のほんの片隅に 「別れ」が芽生えた頃 私はすぐに感じとった。 そして迷わず聞いた。 「別れたいの?」 あなたは驚きながらも言った。 「分からない。でも迷ってる。」 そして私は迷わず言った。 「別れよう」 背中を押されたアナタは私から去っていった。 強がってたワケではない。 別れたかったワケでもない。 ただ、 隙間が生ま

          臆病者

          言葉達

          アナタとワタシの間に落ちている言葉達。 言わなくても分かる 言わないと分からない 言わなくてもいいこと 言わないといけないこと ぶつからずに落ちていった言葉達が多すぎて アナタの顔が見えない。 一つ一つ拾い集めて、会いに行く。

          アドレス帳

          アドレス帳から名前を消した。 過去にもらった やさしいメッセージを読み直していたら やさしい声が、やさしい言葉が聞きたくなって アドレス帳を開いて そして、閉じた。 お酒を飲みながら昔の映画を見ていたら いつの間にか眠っていた。 よかった。 電話をかけずにすんだ。 声を聴くことを 声を聴きたいと思うことを止めるには 気を紛らわすしかない、弱い意志。 だから、アドレス帳から名前を消した。 声を聴きたくなる気持ちを 肌に触れたいと

          アドレス帳

          器用

          安定した道を自ら進んで選んでいるのに どこかいつも生きにくそう そんなことを言われた 不器用ならば 不安定でも自分を偽ることなく生きるしかない 自分を隠すことができる そんな器用さは 幸せなのか 不幸せなのか

          いい人

          どうしても離れられない人がいる。 彼のぬくもりが欲しいと思うことも 彼のやさしい言葉を聞けることも ずっと続くわけじゃない。 今だけ今だけ。 そんなことは分かっている。 このまま離れれば この気持ちを閉じ込めてしまえば きれいなままの想い出になる。 そう分かっていても その声を聞くと そのやさしい言葉を聞くと 離れることが出来ない。 理性が感情に負ける。 だから やさしい言葉をかけないで。 彼にいい人が出来ればいい

          砂時計

          「幸せになって欲しい」 あなたが最後に言ったその一言に 私の胸は凍った。完全に。 そして分かった。 あなたの中に私の居場所は もう、どこにもない ということ。 砂時計から砂が 溢れ落ちていくように 少しずつ でも、確実に 消えていた。 砂時計は終わった。 心のどこかで期待していた 「もしかして」も 一緒に溢れ落ちた。 あなたに 幸せにして欲しかった。 あなたと 幸せになりたかった。