見出し画像

『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』

どうも!新卒でWeb広告の業界で働いている”やす”です。

noteの投稿も1ヶ月が経ち、今回が5本目の記事となりました。

今回も書籍をまとめさせていただこうと思うのですが、前回に引き続き森岡毅さんの本を要約し、今後どのような行動へと移していくか綴らせていただきます。

本書の選定理由

本書の選定理由

本書のタイトルは

「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」

前回も「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」で森岡毅さんが書いた本を要約しました。

USJという実際の事例を用いながらマーケティングについてわかりやすく書かれた本となります。

▼前回の要約はこちら

本書の選定理由は2つあります。

1つ目は、マーケティングの第一人者の考え方をもっと知りたかったからです。

森岡毅さんはマーケターとして数々の実績を残してきた方です。

そのため、その出来る方の考え方、価値観をもっと吸収したいと思いました。

また、純粋に今回取り扱う本書は前回のUSJの話とも繋がりが深いと思ったため、読んで知見を深めたいと考えました。

2つ目は、マーケティングの概念理解が大事だからです。

今までもマーケティングについて理解することは大事だと思っていましたが、最近色々な先輩方とお話をする中でマーケティングの重要性を再認識する場面がありました。

Web広告代理店の業界は初回の運用までに多くの時間を割く必要があります。

運用していけばいくほど実働に費やす時間は少なくなります。

しかし、代行費としてはクライアントの広告費が増えれば増えるほどいただける金額も大きくなります。

そのため、支援するクライアントとは長期的に付き合っていき、クライアントの売上増加、広告費を増やしてもらうことが結果として広告代理店としても嬉しいでしょう。

一方で、短期で解約が発生した場合、初回の作業コストが多く、売上も少ないため代理店側としては良い状態とは言えません。

そして、Web広告代理店業界は様々な運用テクニックがあり、その小手先の部分を変えるだけで、成果を良くすることは可能です。

しかし、小手先の運用テクニックで目先の成果を良くすることばかり考えて、思考がミクロになっていると、もっと大きい売上、クライアントの成長は見込めないでしょう。

例えば、商品自体が良くないにも関わらず、クライアントに売れと言われたからという理由で支援をしていると、とりあえず運用手法を変えて、今あるアセットで売ろうとします。

しかし、マーケティングをしっかりと理解していれば、市場や消費者を理解し、そもそもの商品を自体を変更する方がお互いにWin-Winなのでは?ということが伝えられると思います。

そのため、一旦はWebマーケティングにとらわれず、マーケティング全般の概念を理解したいと改めて感じました。

以上の2点がこの本を選定した理由になります。

そして、私はマーケティングの概念を理解し、全体設計、売れる仕組みまで作れるマーケターになりたいと考えています。

書籍情報

書籍名:USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
著者:森岡毅(株式会社刀 代表取締役CEO)

概要


私達にワクワクと感動を与えてくれるUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)

そんなUSJが昔は集客が伸びず、経営難に陥っていたことを知っていますか?

そんな中でも数々のアイデアを生み出し、大成功へと導き、V字回復させていきました。

そのアイデアは偶然生まれたものではなく、マーケティングの考え方よる必然的なものでした。

本書では再現性高く、結果を出せるアイデアの出し方を体系立てて説明した内容となっています。

圧倒的な顧客理解

圧倒的な顧客理解

マーケターとして結果を出せる人材は消費者の購買行動が自然とわかるのではなく、消費者のことを理解すべく徹底的にリサーチ・行動に移しているから顧客理解が出来、結果を出せます。

例えば、どんなに頭の良いマーケター(男性)だとしても、普段から化粧品を使用している女性にコスメへの理解で勝つことは難しいでしょう。

だからこそ、まずは顧客への理解が大切なのです。

森岡さんもUSJの10周年のイベントでアニメのワンピースを用いる際にはまず徹底的に顧客理解から始めていました。

漫画を全巻大人買いし、DVDも全て見て、アニメーションの機微の理解も行っていたそうです。

その他にも、モンスターハンターのイベントを開催する際には事前にPSPとソフトを購入し、睡眠時間を削ってモンスターハンターを行っていました。

そして、月のゲーム時間は400時間を超え、顧客を理解するならまずは自分自身が何でもやってみて、その商品の顧客になるようにしていたそうです。

私達もWeb広告代理店として様々な商材を扱って、顧客の購買行動を知っていかなければなりません。

インターネットや実際に使用したことがある方からのリアルリサーチで購買行動を求めていくと思いますが、出来るだけ自分がその顧客そのものになりきる必要があると感じました。

また、優秀なマーケターは消費者インサイトを意識して施策を打ちます。

消費者インサイトとは、消費者自身が無意識の内に抱いている感情や本音のことであり、消費者自身は分かっていません。

よく言われる「潜在ニーズ」とは考え方は近いですが、消費者インサイトの方がさらに無意識化が深い領域のものになります。

実際、著者の森岡さんも消費者インサイトの部分を追求したことで新たなアイデアを考えることができ、施策のほとんどを大成功へと導けたそうです。

USJを復活に導いたイノベーション・フレームワーク

USJを復活に導いたイノベーション・フレームワーク

良いアイデアはセンスのあるものだけが思いつくものではありません。

良いアイデアを出すことは難しくとも、その確率を上げることは誰でも出来ます。

その発想法が”イノベーション・フレームワーク”です。

この発想法は以下の4つから成り立っています。

  1. フレームワーク

  2. リアプライ

  3. ストック

  4. コミットメント

順に解説していきます。

1.フレームワーク


アイデアを生み出すにあたって、最初に最も大切なことは、何を必死に考えれば良いかわかっていることです。

そこで活用するのがフレームワークになります。

フレームワークを活用する目的は、探すべきアイデアの手がかり(必要条件)を推理して導き出すことです。

フレームワークにも種類があり、本書では戦略的フレームワーク数学的フレームワーク2つを取り上げています。

戦略フレームワークとは目的、戦略、戦術において達成するための必要条件を考える方法です。

目的: そもそも達成すべき命題は何か?
例) 部活の後輩と良い関係性を築く
戦略: 目的達成のために経営資源を何に集中するか?
例) 後輩と話す機会を増やし、接しやすい先輩になる
→ アイデアの必要条件
戦術: 具体的にどのように実現させていくのか?
例) 後輩をご飯に誘う
→ アイデア

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

戦略がアイデアの必要条件、戦術がそのアイデアになります。

続いて、数学的フレームワークの説明をさせていただきます。

数学的フレームワークとは、数学的な思考を使ってビジネスの因果関係を論理的に分析し、現象の奥底にある問題の本質や可能性に辿りつくアプローチです。

特に問題を発見する際や実現可能性を考える時に向いています。

一言で言えば、「ロジック」そのものです。

この本では数学的フレームワークを以下のように表現しています。

「宝(本質)がどこにあるのか、足して100になる仮説を立てて検証するやり方です」

この言葉はMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略)に近く、モレなく、ダブりなく考えるということです。

イメージとしては、ある畑のどこかに宝(本質)があるとします。

その時に自分自身の主観で勝手に宝を掘り起こしに行くのではなく、畑をさらに区切って、客観的根拠を基に宝がありそうな畑の区分だけを狙って掘り起こしに行くような形だと思います。

例えば、あるショッピングモールの集客数が減少しているとします。

まずこの時に考えることは”なぜ集客数が減少しているのか?”という原因を探ることです。

でも、この原因を「子供連れのファミリー層が少ないから」「女性が少ないから」とむやみに考えるのは悪手です。

なぜなら、「子供連れのファミリー層が少ないから」「女性が少ないから」という分け方だとMECEではなくモレとダブリが発生するからです。

足して100にしなければならないため、

「男性が少ないのか?」「女性が少ないのか?」

「11歳以下の子供の集客数が少ないのか?」「12歳以上の集客数が少ないのか?」

「子供連れのファミリーの集客が下がっているのか?」「それ以外が少ないのか?」

このように考えてからより細分化して原因を特定していくべきです。

2.リアプライ


フレームワークで考えるべきアイデアの必要条件が明確になったら、最初にこの世界中のどこかに、過去から現在に至るどこかに、似たような問題に直面した人がいるのではないか? 考えるようにしましょう。

日本人の多くは一からアイデアを創造しようとします。

しかし、外に目を向けて積極的にアイデアを盗みに行った方が、失敗するリスクが少ないかつ簡単にアイデアを作り出すことが出来ます。

また、目に見えるものそのままパクるのではなく、目に見えないアイデアそのもの抽出し、自分なりにアレンジするようにしましょう。

3.ストック


ストックとは、日頃から役立ちそうなアイデアを獲得できるよう、アンテナを張り巡らせることです。

人は知らないことは気付くことが出来ませんし、気付けないと考えられません。

だからこそ、まずは色々なことに興味を持ち、触れてみることが大事になります。

私自身当事者意識の数を増やすことが重要だと思います。

仕事ができる人の多くは当事者意識が強く、自分自身のことだけではなく、周りのことも自分ごととして捉えて、自分の糧にしていくと思います。

これは私の主観にはなりますが、そういった当事者意識が強い人ほど、仕事面以外での経験の幅と量も多いと思います。

日常生活の中からでも興味を持ち、考えるようにしてアイデア、思考力を鍛えているからなのではないかと感じます。

4.コミットメント


コミットメントとはアイデアを考えつくまで考え抜くことです。

結局、精神論にはなってしまいますが、最後のコミットメントは本当に重要です。

実際、思考を止めずに考えぬことで、今までにないようなアイデアが降ってくることがあります。

思考し続けてもアイデアが出ない場合は、一度時間を置いてみたり、散歩したりするとひらめくときが多いです。

どのような行動に移すか

どのような行動に移すか

本書ではイノベーション・フレームワークを通してアイデアの出し方を体系的に学ぶことが出来ました。

私は現在、思考力を鍛えるべく2日に1回クリティカルシンキングの問題を解いています。

解いていく中で自分自身の思考の型であったり、解き方が決まりつつあるため一度脱却すべきだと感じました。

そこで、今後のクリティカルシンキングの解き方の1つとして以下のように実践していきます。

①イノベーション・フレームワークを用いて要素を細分化する
(戦略的フレームワークと数学的フレームワーク)

②実際に打ち手を出す際にリアプライを盛り込む
→既存のアイデアを抽出し、アレンジしてアイデアを出すこと
(実現可能性は抜きにしてもインパクトかつ型にはまらないアイデアも出す練習をすべき)

※以前まで解いていたクリティカルシンキングの解き方も別の本を参考にしたものであるため、お題に合わせてより質の高いアウトプットが出やすい解法で考えていく

「結果目標」と「行動目標」


■結果目標
「信頼されるコンサルタントになる」

■行動目標
<思考力>
・クリティカルシンキングを解く
・人が物を購入するまでの流れを考える
・書籍を読み、それをどう解釈して何が学びになったかレポートにまとめる
・実際の案件のリサーチ課題を行う

<知識量>
・研修の振り返りをする
・Feedlyで最新情報をキャッチする
・Google認定資格1つ取得

<人間性>
・毎日色々な先輩方と積極的に話しかけに行く(雑談ベース)
・チャットか実際に会うときに毎日1つ質問を投げかける(真面目系)
・2週間に1回は先輩をご飯に誘う(より深い関係値を築くために重要)
・研修内容の理解に困っている同期がいたら積極的に教える(毎日)
・同期に研修内容に関して理解を深める質問を投げかける(毎日)
・その人にあった伝え方、教え方をする。

▼「結果目標」と「行動目標」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?