#1 謝罪とピンチと今の想い
誰もが自分の人生を自分で決定できる社会を作る
この想いを胸に、14年働いた公務員を辞めた。
この14年間で得たスキルは、
・メンタルヘルスへの偏見がなくなったこと
・傾聴、カウンセリングスキル
・地域のために活動している個人・団体のインタビュー、ライティング、動画制作のスキル
これらのスキルと経験を元に「自分の人生を生きる。誰もが自分の人生を自分で決定できる社会を作る」と決意し、取材活動(記事・動画制作)と、執筆、講演活動をするフリーランスになった。
それが、約2年4ヶ月前の話だ。
100名を超えるクラウドファンディングでの支援をいただき、フリーランスになって7ヶ月後に出版させていただいた、この「グッバイ公務員」という本に込めたメッセージは、
①これまでの社会の安定のレールはもうない
②誰もが自分の人生の主人公。自分らしく生きていこう
この2つだ。
終身雇用・年金暮らしが当たり前の時代は終わった
これは一見とても悪いことのように見えるかもしれない。でも、見方を変えれば、「正解なんてないんだから、好きに生きていいだろう?」と言いやすい時代とも言える。
▼noteでは「グッバイ公務員」第3章まで無料公開中
しかし、「自由に生きることができる時代」で、自分らしく生きるためには、「社会の正解」ではなく「自分の正解」を持つ必要がある。公務員を辞めてフリーランスとして活動を始めてわかったことは、「自分の正解」をしっかりと認識している人が少ないという、大きな社会課題だった。
この課題をクリアしていくため、フリーランス2年目に「自分史制作」という活動を始めた。
▼自分史イメージ(参考:3児の母、書道家のましほさん)
対面・オンラインでインタビューをしながらこのような、心理カウンセリングの手法の1つ「ライフ・チャート」を作り、これまでの人生経験と感情を視覚化することで、
・自分が好きだったこと
・ピンチに救ってくれた人
・過去の自分の努力
などが明確になる。
これまでの自分の人生経験を振り返ることで、自分を正しく知ることや認めることができる。そうすると自然と「これから自分はどう生きるのか」を考えることができていく。
インタビュー好きなぼくは、「これこそが自分の天職だ」と感じた。
また、HACというオンラインギャラリーコミュニティを運営しながら、「ワクワク生きる大人の人生ストーリー」を伝えるインタビュー活動もスタートした。
自分らしく生きるために大切なことは、「いろんな人生があることを知ること」と「過去の自分の人生経験と向き合ってやりたいことや目標を明確にすること」だ。目標が見つかれば、あとは継続するだけだ!
しかし、自分史制作をして目標を見つけた人たちと関わっていて大きな課題を抱えていることに気づいた。それは、「1人だと、目標に向かって進み続けることが難しいということ」だった。
また、「ワクワク生きる大人たちの人生ストーリー」を伝えるHACの活動の運営に失敗した。
このHACについて、正直に書こう。
人生ストーリー1記事書くのにかかる時間は、インタビューは最低でも5時間かかる。
そしてさらに記事の編集をすることになる。クライアントから幼少期からの写真をもらったり記事のチェックをしてもらうことになるのだ。
でも、ここでストップすることがあまりにも多かった。
「また時間のある時に記事の修正送るね。写真も探しとくね」
交通費と取材時間を注いだのにも関わらず、ストップ。会費の月額1000円も回収できず、精神的にも金銭的にも圧迫していった。
また、記事が完成し「HAC-Gallery.com」に公開したことを連絡し、会費の支払いをお願いしても、返信がなかったり、支払っていただけないこともあった。
また、掲載から3ヶ月ほどで、
「今月でHAC抜けます。サブスク入り過ぎて整理したいので」
「お店自体が潰れちゃったのでサイトから消してください」
という連絡が入ってきた。
通常、人生ストーリーのインタビュー取材は1本5万円でおこなっている。月額1000円は長期的にお付き合いをしていく上での「HAC価格」という想いがあったのだ。
「自分らしく生きる人を増やしたい」という想いファーストでやっていたHACの活動だったが、正直これらの出来事はとても辛かった。しかし、シンプルに、価値を感じてもらえなかった自分の力不足だ。楽観的な見通しを立てながらの想いでは継続することができなかったのだ。(現在、HACの会費については、「ゼロイチ高校生」という学生の進路サポートをする活動に使用させていただいている)
また、「一緒にやろう」と言ってくれていた設立メンバーが次々と脱退。「あなたとは一緒にやれない」という言葉を受けたし、「ハルさんは自分が目立ちたいだけだ」と責められることも多かった。
そして、限界がきた。
HACの活動を応援していただいていた方々。本当に申し訳ありませんでした。「ワクワク生きる大人たちの人生ストーリー」を伝える活動をするには、金銭面をはじめ、継続する力があまりにも不足していることを知りました。力がないのにも関わらず、大風呂敷を広げ過ぎた面は否めません。また、HACをリスタートできるようイチからフリーランスとして自分の事業に専念しています。
ここから、ぼくのフリーランス生活、第2章を始めようと思った。
2020年1月:「自分を知る学校 自分史サロン」の運営をスタート
先ほども紹介したが、自分史制作をして目標を見つけた人たちが抱えていた大きな課題=1人だと、目標に向かって進み続けることが難しいということ」をクリアしようと「自分を知る学校 自分史サロン」の運営をスタートした。
これは、日本で唯一の自分を知ることができるオンラインスクール。
「今の自分を正しく知り、仕事と人間関係をより良く改善していきたい」と話すメンバーのサポートする活動をしてきた。
約半年の運営を経て学校の1クラスほどのメンバーがいて、メンバーの変化が何より嬉しい。
▼事例
・約2時間で20代女性(公務員3年目)の次の人事異動希望先が定まった話
・完璧主義を改善しチームメンバーに頼れるようになった経営者の話
自分の欠点・弱点を強く認識した時に、人は変わる
精神保健の現場経験と母の死から「人間という存在」について興味が出てから10年が経とうとしている。
「自分を知る」には、前提として心理学、脳科学をはじめとした知識から「人間を知る」ということが欠かせない。
人間という存在について学んでいるうちに、「自分の欠点・弱点を強く認識した時に、人は変わる」ということを知った。この知識をもとに自分を知る学校のメンバーにこう言っている。
「ダメダメでも、まだまだでも良いんです。今の自分を認めた上で、これから何ができるかを一緒に考えましょう」
するとメンバーは、
「今まで人生がうまくいかなかったのは周りのせいじゃない。自分の弱さを自分が認められていたなかったからだ」
「自分は確かにまだまだ!でも、目標に向かって進む!」
そう自分の欠点や弱点を素直に認めた上で、「今、何ができるか?最善の行動は?」と考えて行動していった。
このメンバーの姿を目の当たりにしているうちに、自分の意識も大きく変わっていく。
「自分自身の過去の人との向き合い方は、甘かった」
「HACがうまくいかなかったことも、どこか人のせいにしていた。でも自分の力不足だった」
と素直に認めることができてきた。
また、「今までやってこられたのは独立当初から支援・応援してくださるみんなのおかげだ」と心から思えるようになった。
直近での出会いに感謝しながら
これまでの人間関係を大事にし直そう
こうして、自分の言葉・行動が変わった。
言葉・行動が変わったことで、取材や動画制作の仕事を中心に次々とオファーや紹介をいただけるようになった。「コロナ禍」と言われる今の状況でも忙しい日々を送ることができている。本当にありがたいことだ。
今後のミッション:学校で「自分史」の授業をする文化を作る
ぼくは、「今の自分を正しく知り、行動することで間違いなく人生は切り開いていける」と確信している。
今、世の中には、
「将来が不安」
「何をしたら良いかわからない」
という思いを抱えている学生は少なくない。
これはなぜかというと、受験に役立つ科目ばかりに気を取られ、哲学のような「私は、どう生きるか」という自分を知る機会がないからだ。ぼくが学生の頃と比べても何も変わっていない。
時代が大きく変わっている。今こそ、変わる時だ。
自分史を使って過去の経験を振り返ることで、
自分の好きなことは何か
自分がやりたいことは何か
どんな人と一緒にいたいのか
がわかる。
例えば、中学2年生で「英語が好き」で「将来はいろんな海外で仕事をしてみたい」という方向性を自己認識できていれば、「なんとなく受けていた英語の時間」は、「自分の夢を叶えるために必要な英語の時間」に変わる。寝るはずなんてない。集中して受けるようになる。
この例一つだけとっても、1人の学生の人生は大きく変わる。ぼくはこれからの人生をこういった意義深いことに使っていきたい。
今、ぼくは課題を抱えている
それは、学校に気軽にぼくのような部外者が入れないこと。なので、学校・教育関係の方とのご縁を大事にしていきながら、共に学生の進路・就活のキャリアを考えていきたい。
人は新しい取り組みに対してはどうしてもアレルギー反応を起こすものだ。みんな、「学校はもっと変わるべき」という意見は聞き飽きていると思う。でも事実「どうしても変われない学校」もあるのだ。
でも、「自分をもっと正しく知って人生を変えていきたい」というニーズは存在する。だから、学校外でも参加できる仕組みが必要だ。そういう意味でもオンラインで参加できる「自分を知る学校 自分史サロン」を知っていただくことはとても大事なことだと感じている。
できれば、学校とコラボさせていただきたい。生徒を想って働いている熱い学校関係者の方と一緒に学生の未来を一緒に考え、作っていきたい。
どうしても学校内での授業が無理であれば、学校外でのイベントや、「自分を知る学校 自分史サロン」に参加していただけるようにがんばっていきたい。
ぼくは弱い人間だ
特にHACのことをはじめ、胸の内をさらけ出すことは、大きな抵抗があった。大きな挫折だった。このことについてずっとモヤモヤしている状態だったこともあり、noteも書けなくなっていった。
でも、全てを受け入れ、この記事を書き終えようとしている今、とてもスッキリとした気持ちだ。
今確実に言えることは、ぼくは「自分が弱い人間だ」ということを知っている。その弱さを認め、「今何ができるか?」を考えながら活動していきたい。
フリーランスになり、2年5ヶ月目。
これまで関わっていただいた全ての方、本当にありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
LOVEだぜ!
2020年7月30日
ハル
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今回、胸の内を伝えたいと思い、全体公開とさせていただきました。
ご理解いただけると嬉しいです。
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