【掌編】夕暮れ日記【散文詩】

赤青鉛筆で日記を書く。赤で下書きし、青でなぞれば、少し黒っぽい紫色の一日が仕上がる。

「今日は楽しかった」、そういうことにしておきたい、あかいことば。「今日は楽しかった」、辿りながら少しはみ出してしまう、あおいことば。

赤いわたしは青い私に塗り込められて、陽炎になる。不器用さのせいで重なり合えないはらいの先は、二つの色に分たれたまま、互いの影を見つめて震えている。

赤青鉛筆を擱けば、少し黒っぽい紫色の文字の端から、夜が来る。

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小牧幸助さんの以下の企画をお見かけして、書かせていただきました。素敵な企画をありがとうございます。

素敵なお写真をおかりました。ありがとうございました。

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雪柳 あうこ【文フリ東京39 ぬ44】
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