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絵描きからの問題です

突然ですが、これは何を描いたのだと思われますか?




絵は観る人の自由。
受け取り方や、その時の感情で、その姿は変化する。
それで正解!なのです。

この作品は、破壊好きの絵描き自身が大切にしている、もう一つの作品なのです。
一応、思い浮かべて描いた、一つのモチーフが存在します。
この子、どの場所でお披露目しても、観る人の頭上に???が飛び交うようで、必ず必ず必ず、「何?」と訊かれます。
大きな絵の混沌は、分からないという事自体が理解されても、F0サイズの小さな絵は、何とか理解を示そうとして下さっているのです。

「何に見えますか?」

一番多かったのは、「サカナ」「魚の皮」「鮭の切り身」……などのサカナシリーズ
続いて、「ハンバーガー」「ビッグマック」のファストフード系
そして、「クリスマスツリー」「鐘」の敬虔系
番外、「トンボの眼」「バッタ」「蓑虫」の昆虫シリーズ

一番面白がっているのは、絵描き自身。個展の時には、ついにこちらから誘導して「何に見える?」と、問うようになっていた事も否めません。
(つい一ヶ月前まで掛けてあったクリニックには、もう少し和める絵のが良いかと撤退させ、今は手元にありますが)

こちらに関連記事があります。良かったら遊びにいらして下さい。

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さて、絵描きは何を意図して描いたかというと、ヒントは、

題名「坐して惟ふ」


そう。これ、座布団なのです。
丸い玉の上に、幾枚もの座布団を重ねて、その上に坐している、膝小僧と手の甲がうっすら。そう、これは私自身。
自分を取り巻くものへの不安。自分の内なる不安定なものへの不安。
その中で、一所懸命バランスを取ろうと、ゆらゆらする座布団の上で、静かに頑張っています。
という、絵描き本人にとっては、この上なき心象画であったのが、本当の正解なのですが、正解「座布団」と聞いて、ほぼ皆が、
「ああ、笑点ね!ははは」

おお!笑いが!楽しい!これも大正解。
前にも書いた気がするけれど、観る人の感覚で、絵描き自身が気付かされる。楽しくなる。

この絵は、絵描きの、愛すべき大切な作品になりました。
ちゃんと、今も手元に……転がってます……足元?





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