絵描きの夢日記語り ３ 〜なんでもない〜
なんでもない
なんでもない
なんてことはないのだ
虫歯みたいな石の上に
晒された脈打つ心臓の音
狂気の濁流に抗わず
彼岸横目に一滴のなみだ
ねえ、まっかな花束をくれたのは誰だった？
ねえ、まっさおな空ってどんな色だった？
ねえ、黒い大きな鳥が頭上を掠めたのはいつだった？
片方の靴が脱げたってなんでもない
なんてことない
くぐり抜けるだけの空の穴
はりぼてだらけでなんにもない
足元の穴には気をつけて
桜の木の根が罠をはってる
ねえ、桜が肉食なの知ってるかしら？
ねえ、芋虫だって祈る時は両手を合わせるのよね？
ねえ、枯れた花束をくださらないかしら？
此岸の焚火は消さないで
永遠の意味など要らなくて
転生所望の儚い矛盾
なんでもない
なんてことない
自ら扉を後ろ手に閉じて
言葉の秘密基地に鍵をする
片方だけの靴の跡
痕跡は遺して
ねえ、だきしめるならお天道様の真下がいいわ
ねえ、だきあうなら砕かれて海の中がいいわ
ねえ、手をつなぐならなんにもない空がいいわ
引きこもる細胞の記憶
なんでもない
なんてことはないの
すべて夢だから
nannimonai
nantekotonai
絵描きの夢日記語り 1、２
↓↓↓
園里黄桜、初めて見たのだけれど、花弁の黄緑と花の重みに、年齢不詳の美しさを感じて魅入ってしまいました。
普賢象という別の桜の古木から現れた新種？ らしい。
既存のものから姿を変えて生まれ出ずる妖しさと逞しさ……素敵すぎる……
上野公園にて
ふふふふふ、ご心配おかけしました。
こんなに応援いただいているのに、書けないとピーピー泣いてわがままですな。
そんな時もあると、気を楽に〜って思うのだけど、根っこが穴っこなもんで(笑)
せっかく暖かくなったのだから、この春を満喫しなければね。
みんなのすきすき、心からありがとうございます！感謝♡
前回の夢日記語りのすきすき
ありがとうございました
母の万愚節の記事へのすきすき
ありがとうございました
雨の日の半フィクションへのすきすき
ありがとうございました
また、ぼちぼち投稿しますので、よろしくお願いします♡
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？