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『バッタを倒しにアフリカへ』著者参加のスペシャル回!オンライン読書会開催レポート🦗

2023年4月13日、audiobook.jpでは第5回目の開催となる読書会を完全オンラインにて開催いたしました。
先月に続き、今月も著者をお招きしたスペシャル会!今回は特別ゲストとして『バッタを倒しにアフリカへ』著者の前野ウルド浩太郎さんにご参加いただきました✨

前野さんファンの方も多く、現役の研究者や中学生のお子さんと一緒に参加された方、タイ・イタリア・アメリカといった海外からの参加者もいらっしゃったほど。

『バッタを倒しにアフリカへ』を読了した方同士での感想共有や意見交換はもちろん、著者への質問タイムも大盛況!

今回も大盛り上がりの読書会の模様をレポートでお届けいたします。

audiobook.jpの読書会とは

audiobook.jpの読書会は「読書の学びを深める」をテーマとし、「自分の考えを言語化する」「多角的に読み直す」を目的として実施しています。そのため、オープンマインドで話すことはとても重要です。

今回の読書会でも意見や疑問が多く上がり、「それはこういう背景があるからじゃない?」など、お互いの声を参考に気づきを深めていました。

課題本『バッタを倒しにアフリカへ』

『孤独なバッタが群れるとき』の著者が贈る科学冒険就職ノンフィクションで、20万部を突破した大注目の一冊。

アフリカでのバッタ研究をつづった作品ですが、小難しい専門用語は使わずに、現地の文化や人との交流など、研究に携わったことのない方でも非常に読みやすい作品です。

『バッタを倒しにアフリカへ』を読んだ感想は?

現役の研究者や、海外在住で異文化を体験している方など、参加者が非常にバラエティー豊かだったこともあり、様々な視点の感想が出ていました。

例えばこんな感想が。

「自分も単身でタイに来て、今もタイで仕事をしています。はじめのうちは文化の違いや言葉が通じないハードルの高さを感じたので、作中にある現地の人とのコミュニケーションについては、すごく共感しました。しかも、たぶんこうしたハードルはタイよりモーリタニアの方が高いと思うので、それでも全力でコミュニケーションをとる著者の姿が自分の励みになりましたね」

そのほかにも、『バッタを倒しにアフリカへ』の内容をきっかけに多くの経験や知識から様々なやりとりが生まれ、「なるほど~」「すごい!」と気づきの声があがっていました。

著者への直接質問も大盛況!

今回は、各ルームで参加者同士で感想や意見を語った後、メインルームに全員集合して著者へ質問できるシステムでした。
司会が「質問や、前野さんに直接伝えたいことがある方は挙手をどうぞ」と伝えると、たくさんの挙手が!🖐️

質問タイムでは、まず読書会最年少の中学生の参加者からこのような質問があがりました。

参加者
「バッタの生態について調べる方法を考えて、すぐ実行するところがすごいと思いました。前野さんが大切にしてる習慣があったら教えてください」

前野さん
「私は気づきを大切にしています。どんなに些細なことでも、気になったらメモなどで必ず残すんです。気づきを残さないと後悔する可能性がありますからね。研究をするということは、新発見をしなければならないということ。「違い」は大きな発見の可能性になるんです。少しの違いに気づくことが、研究者としても、社会で生きる上でも、重要なことだと思っています。」

また、研究に携わっていた方や、現役の研究者とはこんなやりとりも。

参加者
「最近の学会誌で「オンブバッタは赤い葉を避けている」という学説を見かけましたが、サバクトビバッタも赤い葉を避けるんでしょうか?また、前野さんの緑の衣装がバッタに食べられなかったのはなぜでしょうか?」

前野さん
「サバクトビバッタに食べられにくい植物の色という観点では、自分はまだ研究したことがないので非常におもしろい研究になりそうだと思います。いつか私も試してみたいですね。また、サバクトビバッタが私の緑の衣装(全身タイツ)を食べなかった理由として、彼らはその時お腹がすいていなかったからスルーされてしまったのだと考えています。詳しくはこれから発表する論文で紹介する予定ですが、実際にバッタを飼育室で飢餓状態にすると、紙やビニール、プラスチックなど、なんでもかじります。なので、空腹の状態であれば材質問わず噛みついてくると考えられます。いつかバッタに食べられるために、研究を進めたいですね」

参加者
「僕も研究者として活動しています。前野さんは「研究成果がまとまっていなくても経過について情報発信することが大事」と仰ってましたし、最近は研究界隈でもそう言われています。ですが、研究成果がまとまってないのに情報発信するのは怖い、と僕は思ってしまいます。前野さんのこの書籍のタイトルは『バッタを倒しにアフリカへ』ですが、実際にはバッタを倒していないですよね。成果が出ていない段階で情報発信する事への恐れや怖さはなかったんでしょうか?」

前野さん
「いい質問ですね!実は、一部の人からは「バッタ倒しに行ったのに、結局バッタ倒してないやん!」っていうご意見をいただきました(笑)。ですが、「中途半端な段階で紹介したくない」という葛藤や怖さは無かったですね。特に『バッタを倒しにアフリカへ』は、バッタそのものや、研究とはあまり縁がない方に向けて、まず研究を知ってもらいたいという目的があったので、あえて柔らかい内容にしました。研究内容や経過を詳細に伝える読み物とは分けて考えていたので、この本を出す怖さは無かったです。詳細な研究内容やデータに興味がある方は、前作『孤独なバッタが群れるとき』を読んでいただきたいと考えています。前作は研究メインの内容なので、先に研究者としてのふるまいを見せてから今作を出したことで、バランスが取れていると自分では思っています」

自分の疑問に著者から直接回答をもらえるほか、ほかの参加者の疑問と回答を聞いて「なるほど~!」と新たな気づきを得た方もいらっしゃいました。

最後は著者・前野さんと一緒に記念写真を撮影♪


皆さん嬉しそう♪

貴重な機会に大満足!

参加してくださったユーザーの皆様には後日、読書会のアンケートにご回答いただきました。著者に直接質問できたことはもちろん、参加者同士での気づきもあり、充実した時間になったようです。

皆さん多くの気づきを得ていて、著者との会話からこのような学びがあった人も。

「実際に前野さんのお話を聞いて、本を(オーディオブックで)聞いたとき以上に、研究者としての誇りを感じることができました。研究に本気だからこそ、作中にあるような大変なことを乗り越えたり、念入りな準備が出来るのだなと感じました。現地の人を雇う大変さについても議論があり、目的遂行のためにいろいろな手段を駆使する前野さんの臨機応変さと真摯さを感じ、学びになりました」

「ほかの参加者さんからの「成果がでていない段階でこの本を出すことは怖くなかったか?」という質問に対して、「研究者としての前著と、一般の人に知ってもらうための本著だから怖くはなかった」という回答がとても印象に残りました。ターゲットと目的をハッキリ決めて書かれていることは新しい学びでしたね。だからこそ、すごく大変な研究なのにあんなに面白く読めるのですね!」

また、読書会リピーターの方からは、参加者同士の会話で感心したことに加え、読書会に参加したことで自分の成長を実感したという声もありました。

「グループ内で話した際、「パスタを30分湯がく」という行為に疑問を持っていた方がいて、自分で読んだときは全然気にも止めなかった箇所だったので感心しました。また、他の方から質問が回って来た際に自分の考えを伝えられたことも嬉しかったです。読書会に複数回参加したことで、深く考えることができるようになっているんだなと実感できました」

このほか、初参加の方から「楽しかった!」とのお声もいただきました。

「初めての読書会参加でしたが、居住地域もバックグラウンドも異なる方とお話ができるという点だけでも貴重だと思えて、楽しめました」

2023年1月から、これまで5回の読書会を開催してまいりました。多くの方にご参加いただき、また楽しんでいただけたことをスタッフ一同大変嬉しく感じております。
引き続き、オーディオブックを通して「聴く読書」をお楽しみください。

また別の機会にて読書会を開催するかもしれませんので、その際はぜひご期待ください!

今回の読書会の裏側で、前野ウルド浩太郎さんに「人生を変えた本」も教えていただきました!こちらのインタビュー記事も、ぜひあわせてご覧ください。

これまでの読書会レポート記事も、ぜひご覧ください。

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