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ONEOUTS感想①

最近読んだマンガについて書く。「ONEOUTS」だ。
あらすじは、「渡久地東亜」という120km/hそこそこの直球しか投げられないピッチャーが弱小球団リカオンズに加入し、優勝を目指すという話だ。

自分は似ている物事を見つけるのが好きなので、「ONEOUTS」の全体像について語るというよりは、この部分って他の漫画のここと似てるみたいなのをつらつら書いていく。

ここからは、ガンガン「ONEOUTS」のネタバレ、ひいては他の漫画のネタバレをしていくのでご注意を。
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・「ONEOUTS」と「黒子のバスケ」


「黒子のバスケ」は、主人公「黒子」が自分の影の薄さを生かして高校バスケ優勝を目指す漫画だ。

その「黒子」の技に「ミスディレクション・オーバーフロー」がある。
まず、前提の「ミスディレクション」から説明しよう。「ミスディレクション」の構成要素は2つ、①「黒子」が持っている影の薄さ②手品師などが行う視線誘導技術。その結果、相手に認識されずにプレイができる。

しかし、この技は長時間使用すると相手が慣れてしまい効果が薄れてしまう。その「ミスディレクション」の効果が切れたときにのみ発動できるのが「ミスディレクション・オーバーフロー」だ。

この技の効果は、①今まで「ミスディレクション」で敵の視線を避けていた自分が急にコート上に現れることで、敵の視線を一手に引き受ける、②自分以外の味方全員に「消えるドライブ」を付与する。

だいぶ説明が長くなったが、要するに「ミスディレクション・オーバーフロー」は①「ミスディレクション」を過度に使用することで、相手を自分に慣れさせ、そして、②自分に対して過剰適応してしまった相手が、自分以外の味方全員のプレーに適応できなくするという技だ。(要するにといったけど、長い、、、ごめんなさい。。。)

この「ミスディレクション・オーバーフロー」の構造は「ONEOUTS」の終盤の「渡久地」の戦略と同じだ。

「ONEOUTS」は、終盤「渡久地」率いるリカオンズとマリナーズ(最強選手の寄せ集めみたいなチーム)の一騎打ちになる。

序盤マリナーズの打者の大半は、「渡久地」の球を捉えることができなかった。そこで、マリナーズの打者達は「渡久地」の投球を再現できるピッチングマシンを使い、「渡久地」対策を重ねた。そして、最終的には「渡久地」から1試合で36点を獲得できることができた。

しかし、それこそが「渡久地」の罠だった。「渡久地」から36点を奪った試合以降、マリナーズの打者全員の投球フォームが変形し、ほとんど得点ができなくなってしまったのだ。主な原因は下記二点だ。①「渡久地」は「インハイ」と「アウトロー」という特定のコースにしか球を投げなかった。②いままで苦戦していた「渡久地」から大量得点をするという強烈な成功体験を与えた。

要するに、①特定のコースを過度に使用し、相手に大量得点の成功体験を与える、そして、②自分のピッチングに対して過剰適応してしまった相手が、自分以外のピッチングに適応できなくしたということだ。

相手が自分に対して過剰適応してしまった結果他のプレイヤーに対応できなくなるというのが「黒子のバスケ」・「ONEOUTS」に共通する構造だ。

・「ONEOUTS」と「からかい上手の高木さん」


「からかい上手の高木さん」は、中学校の同級生である「西方君」と「高木さん」のラブコメだ。からかい上手というタイトル通り、「高木さん」が「西片くん」をからかう漫画だ。

この漫画の中で「西片くん」は「高木さん」をからかおうとするが、毎回逆に「高木さん」にからかわれてしまう。
そもそも、からかうとは、

1 相手が困ったり怒ったりするようなことをしておもしろがる。
(goo辞書)

といった行為だ。
相手を困らせるためには、相手の想定を超えた行動を取る必要がある。つまり、「西片くん」が「高木さん」の想定を超えなければ、からかうことはできない。しかし、それは基本的にありえない(例外:5巻クリティカル)。なぜなら、「高木さん」は「西片くん」の思考をすべて読み取った上で動いているからだ
「ONEOUTS」もこれと同じ構図が繰り返される。相手監督・選手があの手この手を使って「渡久地」を困らせようとしてくる(最悪の場合は、選手生命を断とうとしてくる)。しかし、「渡久地」は相手の思考をすべて読みきっている。そのため、相手は「渡久地」を困らせることはできず、逆にカウンターを喰らい続ける。


以上、お読みいただきありがとうございます。

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