【ベトナム旅行記①】ハノイの熱風
今日(2023.06.22.木)から台湾は4連休。木金と祝日で、土日も休み。僕はその翌日もお休みを申請し5連休にして、ベトナムはハノイのノイバイ空港へ向かう飛行機に乗ろうとしている。他のアジア諸国と比べて、往復航空券の値段が3〜4万円安かったのが理由。「往復で約4万円だった!安くない?」と同僚に話したら、「普段はもっと安い」と言われてがっくしきたけれど、自分が安いと思えればそれで良いのだ。
搭乗待ちの列で後ろに並ぶおじさんの距離の近さから、ベトナムが始まっていることに気づいた。インドに行ったときに感じた近さを思い出す。台湾にいると殆ど違和感を覚えないパーソナルスペースだが、何から決定されるのだろうか。人種や文化によって形作られる気がするし、人口密度とかと相関があるのだろうか、具体的な要因が気になる。
座席上部に詰め込む荷物の中に、赤色地に黄金の星が輝くキャップが覗いている。ベトナムの国旗ってこんなだったな、と思い出しつつ席に着くと、Fのことを「ofú」というおっちゃんに場所を尋ねられる。ここはDで、そこが「ofú」だよ、と英語で場所を説明してあげた。「yes」と言おうとして「對」と言ってしまうし、「this」と言おうとして「這邊」といってしまい、中国語にどっぷりと浸れていることに気付き、なぜだか嬉しかった。頑張って英語を捻りだしたのに、「這邊是我的嗎?謝謝(ここが僕のね?ありがと)」と言われて、ベトナム旅行初笑い。幸先が良さそう。
突然だけど、今回の旅の目標は
・スマホ(SNS)を見ないこと
・スケッチを沢山描くこと
・旅の記録をつけること
としている。3つとも、このnoteの完成度に直結しているので、これらに取り組むと、自ずと、このnoteの内容が充実する仕組み。後から振り返ったときに達成度が丸わかりになるため、良い後押しになりそうだ。
約3時間のフライトで、現地時間の21:00にノイバイ国際空港につく。arrival gateはめちゃくちゃ空いているのに、みんなサボりたいからか、呼び込んだりはしないので、到着した人々は謎に並んだりしていた。僕はめざとく暇そうにしている人の窓口に行き、パスポートを渡す。待っている間にスマホのメモを見て、心の中で「カムウン(ありがとう)」を暗唱していたのに、何も聞かれずに行っていいよの合図。逆に焦ってしまい「Thank you」と言い残し進む。キャリーバッグを預けていない身軽な旅なので、颯爽と荷物ベルトのゾーンを抜ける。ベルトにカバンを通すだけの荷物検査を済ますと、家族を待ち受ける人たちの姿が見えた。自分には待ってる人がいない、ということに一抹の寂しさを覚えながら自動扉をくぐると、ガラスの向こうは熱帯の空気だった。台湾よりもさらに湿度と温度が高い。独特な甘い匂いもある。初めての土地に来たワクワク感に胸が躍る。
タクシーの客引きを警戒しつつ、両替所を探す。事前に、SIMカードは現金払いのみが多いことを調べていたからだ。キョロキョロしていたら、近くの窓口にいた綺麗なお姉さんから「exchange?」と声をかけられた。レートを見たりしながら迷っていたのだが、ちょっと怠そうに「same」と2回言われた。(2回目はより怠そうだった)毎日こんなことを繰り返しているのだろう。ごめんね、お姉さん。
予定していた24000円を渡すと、レート表を元に計算した金額が電卓で表示されている。3850000VND(ベトナムドン)になった。桁が多すぎてよく分かんないけど、後から確認したら、3962358がそのときの為替のレートだったので、100000VND(700円)分くらい手数料で取られたということか。まあ悪くない気がする。その後、「シムカ?」と聞かれ、SIMカードのことだと気づく。200000VNDと書いてあり、「?」の顔をしていると、手元の電卓で日本円に換算してくれ、1500円くらいだと分かる。ごめんて、お姉さん。
勝手にSIMを入れ替えて、Safariを開いてネットの確認をし、既に入っていたSIMは箱代わりのカードにテープで貼り付けて、無くさないようにして渡してくれた。別れ際には「アリガト〜」と日本語で。手際の良さに笑ってしまう。
そんなこんなでみるみるうちに旅の基盤が整って、飛行機が到着して20分後にはもう、ハンバーガーに齧りついていた。早すぎたことで不安になっていろいろ確認したけど、まあ妥当な両替だったのかなと思う。でもそのハンバーガーセットが、異常に高額だということには、そのときは気づかなかった。
22:00頃空港を出て、徒歩30分くらいのホテルへ向かう。タクシーのぼったくりを恐れて、てくてくてく。夜中だというのにまだ暑さが残っている。生い茂った常緑樹が青々と葉を茂らせて、歩道へはみ出していて、手で避けながら進まねばならなかった。ジャングルに来てしまったかのようだ。3人くらいの客引きからノーセンキューで身を守りつつ、ホテルに辿り着いた。
ハロー?というと、受付の奥から眠そうな顔をしたおっちゃんが眼鏡をかけながら出てきた。無言で手続きを進めていく。翌日4時に空港に着かないといけない予定を組んでいた(国内線で真ん中らへんの古都市、フエに早朝到着する予定)ので、チェックアウトについて尋ねようとしたんだけど、英語を話さないことを信条にしている、かつ外国人とコミュニケーションを取ろうとしないタイプのおっちゃんだったので、諦めて無言で部屋に案内された。空港近くだからよく外国人が訪れるはずなんだけど。
エアコンも電気もお湯も、頼りなかったものの一応全部使えたし、シーツもめちゃくちゃ綺麗だった。歯ブラシもバスタオルもシャンプーも二つずつあった。コンセントも壊れかけてたけどちゃんと使えた。サッとシャワーを浴びて23:00には就寝。眠れないときにいつも聴いていた、Waltz for Debbyを聴きながら。
Thanh Sơn Nội Bài Hotel
一応場所を載せておきます。
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