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自然界・人間界・情報界~いま必要なのは情報の情報~

 日経電子版の記事【情報洪水から「要」抜き出す】では、ネットの隆盛と共に天文学的に増え続ける情報洪水の中、研究者の世界で注目を集める、AIを利用して学術論文の要約を提供するサービスがリポートされています。



 なるほど、これはあってもおかしくないサービス、是非とも欲しいサービスですが、その背景にはどのような研究者の状況があるのか、記事などから整理してみると――

▶研究者と学術論文

①『時間がない』・・・そもそも、研究者は時間に追われている

②『膨大である』・・・そんな中、とても関係する全ての論文に目を通す事
         など出来ない


③『多言語である』・・・しかも、一般的に最先端の論文は英語で発表され、
          読み込むスピードも母国語のようにはいかない


④『(簡単には)要旨をつかめない』・・・ まして、ざっと目を通すだけ
          で、読むべき論文か判断するのはとても困難
である。

⑤『手元の情報も』・・・新しい論文だけでなく、手元にある論文についても
          要約が欲しい。

⑥『俯瞰したい』・・・大量の論文を掌握するには、俯瞰して、コアとなる
         情報を抽出・整理する必要
がある。

⑦『早くしたい』・・・引き続く論文の洪水に負けない為にはスピードが必要
         である。



 こうしてみると、研究者の抱える悩み、インサイトは、私達一般についても、ビジネスパーソンにもそのまま当てはまる課題ではないでしょうか――

▶ビジネスパーソンと情報

①『時間がない』・・・忙しい

②『膨大である』・・・そんな中、どうやって価値ある情報を見付ければいい
         のか?


③『多言語である』・・・しかも、グローバル化の世界で外国語の情報も
          外せない


④『(簡単には)要旨をつかめない』・・・ まして、ざっと目を通すだけ
          では、見落としもあり得る

⑤『手元の情報も』・・・最新の情報だけでなく、手元にある情報についても
          要約が欲しい。

⑥『俯瞰したい』・・・大量の情報を掌握するには、俯瞰して、コアとなる
         情報を抽出・整理する必要がある


⑦『早くしたい』・・・引き続く情報の洪水に負けない為にはスピードが必要
         である
。 



 世の中には『〇〇界』、例えば経済界、ファッション業界、広告業界など無数の『〇〇界』が存在しますが、その中でも(量的・質的・複雑さの点で)最も大きいのは『自然界(宇宙も含む)』、そしてその次が『人間界』だとするなら、情報の世界『情報界』は、余裕で第3位につけてくるに違いありません。

 であるなら、『自然界』や『人間界』にそれを分析して言語化・データ化する分野(科学、その他の学問など)があるように、『情報界』にも、それを分析して言語化(要約など)・データ化(情報の繋がり・関連性・ワードマップなど)する分野は絶対に必要だと言えます。いま必要なのは『情報の情報』なのです。




(付記:2020年5月19日、皆様のおかげをもちまして、noteへの連続投稿が500日を達成できましたことに、改めてお礼を申し上げます。下記の拙稿で振り返りをしています。




連続投稿509日目。
 当ページにご来訪いただき、ありがとうございました!

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