コマースゲートウェイ~送客システムが束ねるネットとリアルの融合~
ネットとリアルを行き来し、使い分ける消費者に寄り添うような、ストレスフリーで利便性のある『ネットとリアルの融合』とは何なのか?――一口に『ネットとリアルの融合』と言っても、その組み合わせは浅いものから深いものまで無数のモデルがあり得ます。日経電子版の記事【LINE、ショッピングでネットとリアルを融合】で紹介されるモデルは、『ネットとリアルの融合』モデルの中でも有望なものの一つではないでしょうか。
消費者にとって、自分の欲しいものをどこで買えば良いか、どこに行けば買えるか、という『消費行動の起点』は、買物体験を左右する決定的なターニングポイントだと言えます。買うべき店舗を過つことは――
① 高く買ってしまった。
② もっと良いのがあったのに……
③ わざわざ遠くで買ってしまった。
④ アフターサービスが充実してない……
⑤ せっかく出かけたのに品切れしていた。
⑥ あっちで買えば、もっとポイントが付いたのに……
――等々、数々のストレスの原因となります。
ところが、実際には、私達は、結局行きつけの店に行くか、土地勘のある商業地へと足を向けていることが多いのではないでしょうか。どこで買うべきか、自分でネットを検索するなどしてあれこれ調べるのは、結構手間がかかりますし、自ずと限界があります。
『コマースゲートウェイ』のモデルは、そのような『消費行動の起点』で生じるユーザーの買物の悩みに、真っ正面から向き合えるシステムではないでしょうか。このモデルが、ユーザーに受け入れられてキャズムを越えるには、いくつかの条件がありそうです――
① オフライン、オンラインを問わず多数の、網羅的な出店者網を構築
すること。
② ユーザーが何を欲しているか、どのような商品(モノ・サービス)を
探しているか、アプリの入口で、ユーザーのウォンツを的確に把握する
インタラクションがデザインされていること。ユーザーのウォンツを的確
に把握した上で送客できるかどうかが、ユーザーの買物体験の満足度を
大きく左右する。
③ ユーザーが、容易に分かり易く、価格比較・在庫確認・アフター
サービスの有無・ポイントの付与率・口コミ・アクセスの所要時間の差
などの項目を一覧できる機能がある。
④ 『コマースゲートウェイ』を使用して購入に至った場合に、参加店の
ポイントだけでなく『コマースゲートウェイ』のサービス自体にも
ポイントが付く。
⑤ ユーザー数が増え、『コマースゲートウェイ』の検索履歴が増え続ける
ことで、サービス、レコメンドの精度が向上していくこと。
記事にもあるように、膨大なユーザーを抱え、ユーザーがほぼ毎日開くアプリでもある、中立なプラットフォーム『LINE』には優位性があると考えられます。『コマースゲートウェイ』が、『ネットとリアルの融合』モデルとしてユーザーに受け入れられ、ネットとリアルにまたがる消費の実態という、データの宝を収集できるようになるか、目が離せません。
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