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そして立ち上がる〜オーストラリア編【エッセイ】

覚悟


意外と緊張しないもんだなぁ。

朝から何も食べてないから空腹がうまく中和しているのかもしれない。


うまくできるかな‥‥。とは思うが、毎回ハプニングが起こる旅にはもう慣れてきている。
いつもなんだかんだでやってきているじゃないか。


インターネットで数十件調べておいたからおそらく大丈夫なはず。



RPGの主人公は旅に
前情報なんて入れていかないだろ?


旅をしていれば問題と直面して、真正面から向き合う。

これがというものだ。



これは


オーストラリアドルを日本円に両替したときの話。



いうまで経っても人の力ばかり借りていてもうまいこといくわけがない。

自分の力でやってこそ真の自分の力と言えるのだ。

何も考えていない方が、うまくいくときもある。
考えれば考えるほど、不安もよぎりやすい。


旅に出る時。


新しいことに挑戦する時は、


何も考えない方がいい!


とにかく足を動かせ!

何も思考するな。


結局は大丈夫なんだから。



進めば道になる。
未知なる道も歩めば明るく照らされるのだ。


これは



オーストラリアドルを日本円に両替する話である。



出発


もうすぐ帰国だ。

オーストラリアに来てもうすぐ半年が経つ。
今思い返しても昨日のことのようだ。

最初の1週間は、気持ちがボロボロだった。

海外での仕事を何回かしているが、今回初めてホームシックにかかったかもしれない。


独り言で「ヤバイヤバイ‥‥はよ帰りたい」

とホテルの自分の部屋でまあまぁな大きさで発していた。


オーストラリアは稼ぎ時だと言う。


物価は高いが、賃金もかなり高く日本では考えられないくらいの報酬が提示される。


オーストラリアでの仕事が決まった時はウキウキしてた。


この時僕は何も知らなかったんだ。



非居住者(オーストラリアに住所を持たない人)は
ほぼ半分税金を取られることに。


稼ぐ額にもよるが、納税の額がヤバい。



ここは何度も言わせていただく。



ヤバい


あれ?もっと文字大きくならない?


この文字の小ささじゃ伝わらない。




まぁ、そんなことを言っても地球の自転を止められるわけではないので、真っ当に働くことにした。


半年もいると、あれだけ帰りたいと思ってた国もなんだか居心地がいい場所に思えてくる。



そしてその日は来た。



働いて稼いだオーストラリアドルを現金に替えるための旅へ。


もちろん現金に替える必要はない。


今の時代、海外のキャッシュカードだろうが、日本でも使える。


便利な世の中だ。


しかし僕は違った。


日本に帰ったときに、日本円が入り用なのだ。



日本に帰ってからおろせばいいじゃ〜ん!


海外送金すればいいじゃ〜ん!!


などと声が聞こえてきそうだ。


まったく。


何もわかっていない。


色々と調べた結果、オーストラリアで日本円を換金することにしたんだ。



日本で換金するとレートが低くて損をする。

オーストラリアドルを日本の銀行に海外送金するとエクスチェンジレートがかかり、大きく損をすることになる。


大きな金額ほど、レートの差がエグい。


1000円や2000円なんてもんじゃない。


大きければ50000円ほど手数料が取られるのだ。



エグない?



お金送るだけで、50000円やで?



だから考えた。


レートが1番高い方法で現金を手に入れることに。



それが、オーストラリアで日本円に両替して日本に持って帰るということ。


両替する場所によってレートが違うため、よく探しさないと無駄に歩いた上に、お金も損をすることになる。



僕は見つけた。



滞在しているホテルの近くにKVBグローバル メルボルンというところがある。


そう、今メルボルンに滞在中ですこんにちは。

オーストラリアのくせに寒い都市メルボルン。
天候は忙しく、1日の中で大きく変動する。



晴れてますや〜ん!と思えば雨が降り。


やんだと思ってら風が台風ばりに吹く。
ホテルのガラスが割れるかと思った。

メルボルン初日、街を歩いていると短時間で2回もぶつかられたお陰で精神が崩壊しそうになった。


オーストラリアの男たちは大きいのだ。


僕も168センチの長身なのだが、遙か見上げる巨人がここに。

平和ボケをしていてはダメだ。


自立心を築き上げてくれたメルボルンが大好きです。


シドニーにも滞在してたが、近くにあるビーチでゲイのおじいちゃんに股間を触られました。

こっちの方が景色がいいぜ!とノリノリで誘ってくるおじいちゃん。


マジで許さん。



‥‥‥‥。


話を戻そう‥‥。


KVBグローバルメルボルンはエクスチェンジ(両替え)ができるショップで、口コミを見てもいい評価ぎありレートが良かった。

日本語対応スタッフ在住とも書かれてあったので、無駄に頭を使わなくて済むと喜んだ。

口コミ全体的によかったんだけども、最終口コミが3年前だと言うところに気が付き引っかかっていた。


夜には仕事があるため昼間のうちに両替しに行こうと決めた。



迷子


そのビルはすごく大きなビルだった。


ホテルからとても近く、だいたい徒歩5分ほどで着いた。


12時半。

道行く人はお昼休憩のためお店に入りご飯を食べていた。


オーストラリアの昼休憩はとても長く、まったりと時間が使えるのが魅力的。


どこを見渡しても



誰もせかせかしていない。



バカンスかのように皆オシャレに決め込んでコーヒーを嗜んでいる。


メルボルンはコーヒーで有名。


そしてオーストラリアの物価は高いと有名だが、確かに高い。



サンドウィッチ2つ入りで安くても10ドル(約970円)はする。


少し感じのいいところに入ると、サンドウィッチは16ドル(約1550円)を超える。



コーヒーと一緒に楽しもうとすると21〜22ドル(約2000円〜2100円)は覚悟しないといけない。



毎日お昼を買う人だとこれが毎日だからね!



エグない?



節約家の僕は毎日自炊する自炊坊やです。


肉を使うと少し高いが、


1食3ドル〜4ドル(約300円〜400円)でお腹いっぱいにしている。




‥‥‥‥。


話を戻そう。


もしかしたら今から行くビルで働いている人もお昼休憩を取っているかもしれない。


そんな不安が脳裏によぎった。



そんな僕は朝からコーヒーしか飲んでいないため空腹を感じている。


集中できないお陰かもしれないが、あまり緊張も感じなかった。


たくさん英語を話さなきゃいけない。


そう思うといつも緊張するが、それが解消されている気分だ。



大それたドアをくぐり当たりを見渡してみる。

いかにもオフィスビルといったところだ。

目の前には受付。
大きなロビーには、待ち合わせも商談もできる重苦しい黒色の机とソファ。

端にはちょこんと2階へ上がるためのエスカレーターが稼働している。


受付には誰もいない。


やはりか‥‥。


口コミには38階にあると書いてあることを確認してあった。


しかし、Googleの地図のアドレスには30階または35階と書いてある。
なんだその書き方!

しかしこのビルは32階までしかない。

どういうことだ‥‥。



入り口から迷わせてくるじゃねぇか。



武者震いが止まらねぇ。




とりあえず30階へ行ってみよう。

迷っている暇はない。
周りはビジネスマンばかり。


スーツ姿の大柄の人たちとスタイリッシュな人たちが輝いて見えた。

かたわら僕は、オンラインショップで香港から取り寄せた花柄の服を着て、リュックに伊勢神宮のが付いている男。
歩くたびにチリンチリンと存在をアピールしている。


明らかに迷い人だ。



ロビーの奥へ行くとエレベーターがずらりと並んでいる。行く階によってエレベーターを使い分けなくてはいけないようだ。


目指すは30階。

ゾロゾロと入っていく屈強な男たちの中、鈴を身につけた僕も混じる。


チリンチリン音がする。


皆行きたい階のボタンを押すたびにカードでピッとタッチしている。


オフィスで働いている人だけが行ける階なのだろう。


偶然同じ30階にいく人がいたため無事に30階へと辿り着くことができた。



エレベーターを出てからもう二手に分かれている。


右か左か



「生きるべきか死ぬべきか」を悩むハムレットのような面持ちで静かに周りを見渡した。



戻るか



僕は戻った。

何か違う感じがしたからだった。

というのはGoogle地図に載っていたお店の写真とは全く違っていたのが確信をついていた。


グランドフロアに戻り、もう一度地図を検索した。



ここじゃないのか


お腹の減りを感じ始め余計に自分を焦らせた。


先程のエレベーターで一緒になったブロンド髪の女の人に話を聞いた。


スマホを見せながら



ここのオフィスはどこのビルにあるんだいbaby


彼女は親切に僕に話をしてくれた。



しかし何一つ聞き取れなかった。


速ぇし、発音良すぎなんだよ!


僕は言った。



Thank you  何もわからなかったぜ。


受付に戻る。


高身長でメガネをかけたいかにも私が案内人ですよと言わんばかりの人が、受付近くに立っていた。


同じ服装した小太りの人と話をしている。



困ってる人がここにいるんだ。早く来い。



ちょっと私迷子ですの!の信号を出しながら受付を覗き込む。


演技派の僕の仕事はうまくいった。



笑顔で近づいてきた。



この人に聞かなくちゃ。あとはない!!


スマホに表示されている住所を男の目の前に突き出しながら聞いてみた。


ここはどこにあるんだ!?


するとジェントルメンは言った。


このビルの30階にある。






いや、だからねぇんだって!


しかし男が爽やかな笑顔だったため、信じてあげることにした。

もう一度エレベーターに乗り30階のボタンを押す。

上へと向かう重力を感じるたびに不安が募る。

30階につき周りを見渡してみた。

受付にいたアジア人らしき人に声をかける。

正確には周りをキョロキョロしながら近づくオドオド感マックスの僕に優しく声をかけてくれたのだ。


この女性が日本語が話せるミラクルが起きたらいいなぁ。


そんな期待は悲しく打ち破られ淡々と説明される。


彼女は流暢な英語で僕に言った。


この店はもうありません。


この時サイトにあったオフィスは長い間営業していないことを僕は知った。


だから口コミは3年前で終わっていたのか。


希望を一気になくした。僕はもう一度エレベーターに乗りグランドフロアへ戻る。


あの爽やか笑顔男の「30階にある」は何だったんだ!?

ちゃんとスマホ越しにオフィスの名前まで見せたのに。


3年前まであったと伝えていたのか‥‥?




できねぇよ



仕方がないので別のところに向かうことにした。


旅は振り出しに戻った。


いつも食材を買い出しに行っているビルの中にあることを知っていた。
さすがGoogleナビ。

換金屋には行ったことがないので、周りをキョロキョロとし始めたときだ。


あそこに違いない!


すごい行列だ。

え‥‥?

お金を換金する人ってこんなにいるの?

あらかじめ自分が練習していた言葉を放った。


日本円が欲しいんだ!あるかいボーイ?


アジア人らしき男性はガラス越しに人の優しそうか相槌をした。



立て続けに聞いてやった。



俺様は現金は持っていない。
キャッシュカードから現金に換金して
受け取ることはできるのか?


彼は笑顔で言った。




できねぇよ。




メルボルンはオーストラリアの中でも変わった性質を持っていた。

1日の中で天候がひどく変わる。


快晴だと思えば途端に曇り雨が降る。

その雨もすぐ止むため人々は傘を差さない。


日本とは反対の季節を持つオーストラリアは12月1月が夏だ。

だんだん暑くなってる。

しかしメルボルンだけは、いまだに凍えるような日もある。

オーストラリア人曰くメルボルンの地形の影響なんだそうな‥‥。




ポケモンで言うところの負けた瞬間に出てくる「目の前が真っ白になった」瞬間だった。


キャッシュ(現金)からキャッシュじゃないと換金はできない


おいおいどうすればいいんだ‥‥


少し待ってから当たり前のことを思いついた。



ATMでお金おろしてこよう。


お馴染みGoogleナビさんでATMの場所を検索した。偶然にも数100メートル先にATMを発見。早速行くことにした。


が、すぐにつまづく事になる。


慣れた手付きでATMの操作を行う僕。
前に一回下ろしたことがあるからだ。

と言いたいところだが、ATMに向かいながらお金の下ろし方を調べた。
今や何でもインターネットで調べるとわかる。
すごい世界だ。



知らな〜い!ではもう済まない時代だ。




ようやく換金できるんだ!喜びを感じようとしたところ‥‥

ATMは1日100,000円の現金を下ろすことしかできないと表示が出る。


違う!
扱うのはもっと大きなお金なんだ!わかってくれ!!
オレは日本に帰るんだ!



仕方がない。窓口へ行こう。

更なる不安を抱きながら支店の中へ。

新人を研修している感じのアフロの男性。
周りの人たちの服装や髪型は銀行を思わせない。

大勢の人がそれぞれの目的のために滞在している。


窓口は2つ。

皆1列に行儀よく並んでいるのを見てすかさず僕も並んだ。
目の前には感じの良さそうなおばあちゃん。

旦那を呼んでくるからここを空けておいてもらってもよろしくて?


旦那さんを呼びに行くおばあちゃん。

20秒後、柔らかい雰囲気のおじいちゃんが現れた。
視力がだいぶ弱いのだろう。
メガネの下の目がレンズの影響でかなり大きく見える。



しばらくして呼ばれた。

ついに来たか!

少し緊張していたが、お金を下ろしたい旨を伝えた。

アジア人らしき彼女は笑顔で「当然できますよ」と答えた。


キャッシュカードはありますか?と聞かれたので、会社の指定で作ったコモンウェルスの銀行カードを渡した。


カードに印字されている名前を見て彼女が衝撃の言葉を放った。



日本人ですか?


僕は驚きながら答えた。

「日本語話せるんですか?」日本人には見えなかったのでそう答えた。

急に聞こえた日本語がとても嬉しい。


いえ、私は香港人です。


少しカタコトで答えてくれた。


質問と答えが一致していないことを気にしながらも安堵する自分がそこにいた。



今仕事でオーストラリアにいて、日本に帰るために日本円が欲しいと言うことを彼女に伝えた。



作戦


海外の銀行から日本の口座へオンラインで送金すると、エクスチェンジレート(手数料)がかかる。

2023年11月の時点では1ドル97円


1ヶ月前まで送金する時の手数料が引かれて1ドル87円で取引されていた。

ほぼ1ドルあたり10円も損をすることになる。


これはいただけない。かなりもったいないことになる。

11月になってオンラインの手数料を見てみると1ドル92円になっていた。

そうやって日々レートは変わっていくので、いつ取引をするかがとても大切になる。


取引金額が少額ならなんともないが、何十万円と何百万と額が大きくなればなるほど1円の差でもかなりの差になる。


そして両替をする場所によっても手数料が違うので、調べていかないとそれこそ大変な目に遭うのだ。


僕は今まで2回日本の銀行に送金していた。その時のレートは87円。今送っていればかなりの差が出てる。


くそぉ〜!!!!


なんて言っても仕方ないので、勉強代のつもりで心の奥にいる俺ちゃんには黙っててもらうことにした。



もう損はしたくない!!


という意気込みで今日を迎えたというわけです。




94円かぁ‥‥


銀行の窓口から海外送金すると手数料が違うみたいで、2円も違う。


これはかなりでかい。


しかし、両替屋のお兄ちゃんのところで現金で両替をすると1ドル95点で取引されることになる。


1円の差が生まれる。


これも大きい。


いや、ケチだな!!!!


と思う人もいるかもしれないが本当にこの差が大きい。


例えば100万円換金したいとする。


取引の差額に一円。


この時点で1万円違う。


1万円でっせ?



このお金があったら何食べるよ?


って話ですよね。



そうなんです。


家族で美味しいもの食べれるじゃないですか!

僕はそのために手間をかけるんです!
と正当化しながら汗水脇汗かきながら窓口に立っています。



僕の作戦はこうだ。

①銀行の窓口で、10,000ドル(97万円相当)をおろす。

②下ろした10,000ドルを持って両替屋さんのところに行く。

1ドル95円で取引することができるので、95万円が手元に入ることになる。


注意点として、わざわざ現金に変えなくても日本に帰って海外のキャッシュカードが使えるセブン銀行で下ろすこともできるが、手数料がいくらかかるのかがわからなかったからその線は消した。


確か、海外のお金の場合、手数料が多く取られると聞いた事がある。

話し合いが成立して目の前に10,000ドルが現れた。

オーストラリアドル自体あまり扱わないので大金のように感じないのが不思議だ。
輪ゴムで簡単に止められたお金は、余計に価値あるようなのに見えなかった。


え‥‥封筒に入れないんだ。

不用心とも言えるその光景に呆気にとられた。

僕は急いで財布を開き入れる動作をした。なんか悪いことをしている気分だ。


じゃあね、ありがとう!


いきなりフランクに日本語で挨拶を交わしながら銀行を後にした。



ようやくここまできた。



ついに両替できると安堵した途端に、自分の脳裏によぎってしまった。


金がほんとに本当に10,000ドルあるのか‥‥。




街の両替屋では1枚2枚抜いてお客さんに渡すと言うことがザラにあるらしい。

日本語を話してくれるからといって安心しきっていた。


大丈夫だとは思うけども‥‥。



世間知らずのまま育ってきた自分をこづいてやりたい。


数えてもし足りなかったとしても今から銀行に戻ったんじゃ遅い。

あなたが1枚抜いたんでしょ?

と言われておわりだ。


仕方がない。お姉さんを信じよう。


両替屋に戻ってきた僕は驚愕した。


閉まってる。


昼休憩のため席を外していたのだった。


くそぉ〜タイミングが悪い!


小さな窓に張り紙がされているのを発見。


お店の支店の方へお越し下さい。


支店はそのビルの3階にあることを知ったので僕は向かった。

3分後たどり着くとさらに驚愕する。
支店もかなりの行列を作っている。

もうここまで来たなら並ぶしかない!


今の僕は意気込みが違う。
一番最初にここに来ていたらソワソワしながら帰っていただろう。
しかし戦い抜いてここに立っているのだ。


ビル風がとてつもなく強い。支店が小さく外に並ばないといけないためドンドンと風が体の熱を奪っていった。


めちゃくちゃ寒い!

あと何分したら窓口にたどり着くのだろうか。



30分ほど経ってもまだまだ自分の番が回ってくるとさ思えなかった。

これはまずい‥‥。


仕事に間に合わないかもしれない。

そう。僕はこの後仕事なのだ。
早く終わらせたい。

こんな脳が疲れ切ってる状態で仕事をしたくない。


僕はこの時間に食糧でも買っておこうと思った。
数十分もすれば両替屋のお兄ちゃんも戻ってくるだろう。


ビルの地下にはいつも食材を買っている店がある。
自分の晩御飯用の買い出しをしに、僕はそのビルの地下にあるスーパーマーケット「Woolworths Qv」へ行くことにした。


野菜と卵、調味料を買い43ドル(約4200円)を使った。
基本的に外食はせずに家でご飯を作る僕は、1回の買い物に6000円くらいかけます。

この日の金額が少し安かったのは、お肉が入ってなかったからですね。
お肉は量が結構多いせいで、金額も結構するという印象。


日本では3人暮らしで食費を50000円に設定して手料理を頑張って作っていました。
ここメルボルンでは、1人暮らしの食費が50000円超えているという状況。

しかしこれは、健康に気を遣った食事という場合です。
何せ僕はアクロバットパフォーマーですから。
食事に手を抜いてはいけません。

一緒に働いているニュージーランド人に一か月の食費を聞いてみたら家族3人で大体800ドル(78000円)だと言っていました。
レストランで外食をするともっと必要だそう。

いやぁ〜外食高いのなんの!!

基本引くほど高いです。

全て日本の高級レストランだと思えば納得できること思われます。

高いつながりでお伝えできることがあるとすれば家賃です。

シドニー、メルボルンは家賃がゲロ高い。


部屋は日本のアパートやマンションに比べたら広いことは確か。
しかし、2つのベッドルームとリビングとキッチンで
約2,000ドル(195,000円)。

これは破格なんだそうです。

どこでも3,000ドル(290,000円)を超えてしまうのだそう。


日本でこの家賃を提示されたらゲロっちまうぜ。


どうせそのくらいみんな稼いでるんだろ?とお思いでしょう。


うん、多分そうです。

とは言いつつもホームレスとして生活している人がとても多いのも事実。


しかし皆楽しそう。
そんな様子を書いているので、宜しければ一読ください。
人生観変わります(笑)



久しぶり


20分ぐらい買い物をして、両替屋のお兄ちゃんの所へ向かった。

また店の前で列ができている。

よし!再開してる!!


数分後やっとこの時が来た。


例のブツを持ってきたぜ


1ドル95円になるが、もっと細かく計算されます。正確には10,000ドルを両替すると952,320円が手元に戻ることになる。

コインの扱いがないので、切り捨てで952000円が手元に来ることになるそう。


よかろう


僕は承諾をした。


パスポートと自分の銀行のカードを渡し、自分の身分を証明する。


それから、オーストラリアの電話番号と滞在しているホテルの住所を書く必要があった。
職業欄には、自信たっぷりに

アーティスト


と書いた。

彼は手際はさすがであった。真剣な眼差しでも優しさが伝わる。根から柔らかい性格をしているのだろう。


しばらくして彼の手元に現れた福沢諭吉。

あんなに大勢の諭吉は日頃から見えるものではない。


久しぶりに見たな。


気持ちを止めるのを我慢できなかった。ボソッと口にしていた。


何度もやっているであろう仕草でお金を数えてくれるマシンをこちらに向ける。
赤いランプで教えてくれるらしい。
数字を確かめてくれとジェスチャーで伝えてきたので、長年の相棒のように僕はうなづいた。

正直怖かった。


ここまできて数が全然たりねぇじゃん!!


と言ったところで現金をもう渡してしまってるので


いや、これだけだ!!


と言われて少ない金額を渡されたらもうこの小さな窓ガラスをで割るしかない。


強盗扱いされるが仕方がない。海外では自分の命は自分で守らないといけないのだ。

と考えてはいるが、萎縮してたうえで強がって帰るくらいしかできないのが目に見えた。


小心者を気にせず福沢諭吉は95と言うカウントで止まった。諭吉様は95人しっかりそこにいた。


お金をまた輪ゴムで縛るお兄ちゃん。
輪ゴムなんだなぁ〜‥‥と思っていると今度は白い封筒もいるか?スッと出してくれた。


てやんでぃ!当たりメェじゃねぇか!


すっかり強気になった僕は物怖じせず受け取りすぐさま鞄に仕舞い込んだ。

金だ。

オーストラリアドルとは違いお金の認識が強い。


濃い2時間半


ようやく終わった。
長い旅だったように思う。
とてもじゃないけど、部屋を出てから2時間半の出来事じゃない。

食材も買ってあるので急ぎで家に帰った。安堵とともふと頭によぎった‥‥。


ちょっと待って‥‥あれ‥‥
野口英世の姿を見ていないぞ‥‥

夏目漱石も‥‥


952,000円じゃないのか?
なぜ950,000円しかないんだ。



コインは扱いがないことを思い出す


2,000円はコインじゃないぞ。


僕の悪い癖が出た。

気がつくのが遅すぎた。
全くもってお金に対してシビアに考えていない証拠だ。


これだからいつまでお金が貯まらないのだろう。
お金もちは金額の代償関係なく、大事に扱う。

僕はどうだ。

オーストラリアのお店でお昼ご飯を食べようとすると2,000円はゆうに超える。僕は手作り節約料理で400円ほどで抑えている。


それなのに!!

こんなところはガバガバだ。


ふと考えたが、両替屋ってとってもいい商売なんじゃないか?


レートが1ドル97円でエクスチェンジレート(両替手数料)が= 1ドル95円。

この誤差2円で商売をしているということになる。

つまり今回この10分ほどの取引で約20,000円売り上げだと言うわけだ。


10分20,000円の稼ぎってえぐいな‥‥。

いろんな国のお金を持っている人はこの商売もいいかもしれませんね。



勇者とは倒れても
立ち上がる者のことを言う。

はじめての体験は嫌な汗をかく。

新しい情報が頭の中をめぐりにめぐるため2時間半でもとんでもなく疲れてしまった。

夜から仕事だと言うのにもう眠たい‥‥。


お金を換金するためだけにこんなに労力を使うのか。
とも思ったし、やればできるじゃないか!
俺も捨てたもんじゃねぇな!

と、思った瞬間でありました。

これ以上レートがいい換金方法があったとしても今は満足している。

お金は換金できても経験は何も変えられない。

そして同じビジネスをする側として、レートの違いで損をしたとか思いたくない。
これがビジネスだからだ。
この手数料を商売にしている。

自分ができないからやってくれているんだ。
日本円を揃える手間をやってくれてる。


単価15円のチョコレートを150円で売ってるのしっていたとして135円損したと思うだろうか。


そういうことである。



え‥‥どういうこと?



要はめんどくさい所には必ずそれを処理するサポートがあると言うものだ。

有り難みがすごい。


人の助けのなることをすることでビジネスが成立する。

人は人のために動くべきなんだと今回の旅で思い知ったのです。


そして挑戦は、安全な旅路のことを指すのではないことも知った。


一人一人が旅の勇者。


勇者は何度もボコボコにされ

何度も立ち上がるのである。

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