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#7 クリスマス気分?なボリビア

2021年12月18日 sábado
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午前中、飲料水のボトル交換を頼もうと業者に電話を試みるも、通話が機能していない様子で、大家さんに助けを請う。どうやらこちらで買ったSIMカードの電話番号が使えていないことに気づき、あわててケータイキャリアのTIGOに出向いた。「私の番号、機能してませんが。」と言うと、なんのことはない、番号とケータイ本体が紐づけられてなかっただけ。おにいさんに登録操作してもらい、一瞬で通話が使えるようになった。

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そのあと、気になっていたレストランでランチ。ボリビア料理を現代風にアレンジしたコース料理で前菜に野菜のピクルスを選び、メインは Fricasé[フリカセ]という豚肉が入ったスープ。

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プレゼンテーションはおもしろいが、正直もう一回来たいかな、と言えばどうだろう・・・という感じ。通常のフリカセの方がいいな、とおもった。

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気持ちのいい天気だったので、少し歩きPlaza España[プラサ エスパーニャ]という広場の方まで行く。このところ、週末ごとに結婚式が行われているのを見かける。そして今日も。

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見晴らしの良い場所だったので景色を眺めてぼーっとする。

家に戻り、メルカド ロドリゲスへ少し買い物に。しばらくすると通り雨。雨季の今は、毎日なんかしら雨が降る。雨宿りをしながら、その景色を写真に収める。チョリータさんは帽子をビニール袋で覆い、雨から保護。

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2021年12月19日 domingo
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朝は泳ぎに行く。公共のバスを待つも、調べた時間通りには来ず。約束の時間の20分遅れくらいでプールに到着。誘っていただいたご家族の子どもたちと遊びつつ、ゆっくり泳ぐ。昼食をとったあと、Mercado Modelo Achumani[メルカド モデロ アチュマニ]=モデロ・アチュマニ市場に連れていってもらい、アジア食材の買えるお店を教えてもらう。オクラときゅうりを購入。餃子の皮や、筍の缶詰などもあった。

夜はボリビア人の友人たちとのクリスマス会。持ち寄りだったので、私はボリビア初のふるまいカリー。牛ミンチのキーマを持っていく。辛味はボリビアではおなじみのllajua[ジャフア]を入れて調整することにした。

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そして久々に会う女の子から結婚の報告。みんな感極まってスピーチの応酬。エンドレス。(私の見解ではボリビア人はスピーチが好き。)そんなこんなで午前2時頃の帰宅となり、月曜日は、枕が合わない首の痛みに加えて、寝不足で使いものにならない私は午前中だけ出勤し、午後はずっと家で寝ていた。


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2021年12月21日 martes
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今日は午前中、職場のEl desayuno[エル ディサジュノ]=朝ごはんの集まりに招待されたので、8:30に会場のホテル集合。場所がわからない私は、事務の女の子とオフィスで待ち合わせ、連れてってもらう。「クリスマスの予定は?」「ボリビアのご飯はもういろいろ食べた?」など話しながら、雨の中、滑りやすい坂道を歩く。そして寒い・・・夏なのに。
どうやらこのイベントでは、クリスマスと新年のお祝い、そして学期末のねぎらい?も兼ねて先生たちが招待されて軽食をする。らしい。(何が行われるかわからないまま参加。)ただ、私は活動プランをまとめて先生たちにプレゼンテーションをするので(興味のある先生たちに一緒にやってみない?と打診する。またプロジェクトを進めるにあたっての意見をもらう予定)でもあるので、ただ談笑してご飯を食べられるわけではない。
少し遅れて着いた私たち。会場には会議室のようなテーブルのレイアウトで先生たちが着席していた。「おおお、想像してた食事会とは雰囲気が違う・・・」プロジェクターが用意され、コースディレクターが前に立っていた。午前中は「教育のプロセスとは?」「どういうメソッドでクラスを組み立てるのか?」などプレゼンが続き、その後はグループワーク。事前に配られていたらしい資料の答え合わせ的なやりとりも行われている。
おおお・・・・
Desayunoと聞いていた私は、朝ごはん抜きで来たので、めっちゃ腹ペコ。はやく、わたしに、、ごはんを、、、ください・・・と思いながら、とりあえずそこにいる私。すると隣に座っていた男の先生に「どのコースの先生ですか?」と聞かれて「いや、私はJICAボランティアで、グラフィックデザイナーです。」とスペイン語で応えると、「ニホンジンデスカ?」と日本語で返された。「え!!なんで?!」と反射的に言ってしまった。聞くと、東京に日本人の友達がいるらしい彼は新しい先生でコロンビア出身。そのあと、この職場で二人だけの外国人とわかった私たちは意気投合し、(要所要所、日本語で助けてくれるのもとてもありがたい。)いろいろと話をした。さらに、めちゃくちゃご近所さんでもあることに気づく。たぶん徒歩1分圏内。しばらくすると後ろから「アツコー」と声。顔見知りの男の先生が挨拶に来てくれた。彼も一年は学校から離れてたらしい。「2022年は一緒に働けるね。よろしくね!」と。こういう再会は単純にうれしい。

会の最後にグラフィックデザインコースの先生だけ残され、私のプレゼンテーションの時間。事前に用意したものを読み上げる。私が今考えている活動と、なぜそれが必要か、そして最後にその一つのプランについての詳細を話した。

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活動プランの一つとして提案しているのが、この先に産学協同を促すようなデザインプランを制作し成果物を、関係する機関、省庁に提案したい、というもの。イメージとしては一年くらいかけてグループワークで進め、2〜3人ほどの先生が専任でサポートしてくれたら、とおもっている。可能性のあるテーマとして

①:ラパスの公共交通の情報を改善するデザイン(特に外国人に向けて)
②:ポストコロナに向けて海外旅行者を獲得すべく、ボリビア文化を一つの側面から世界に発信する
③:ボリビア国内の障害者とのデザインプロジェクトをつくる

これらを提案した。
それぞれについて、いろいろな意見をもらったが概ね良い反応だった。
①については、とてもいいアイデアだし協力したい、という意見。特にコロンビア人の彼は、自分も実際困っているし取り組むのにいいテーマで広がりもあっておもしろい、と。逆に公共交通すべてを整えようとするのは一年ではできない、提案しても受け入れてくれないだろう、という意見もあった。
②について、ボリビアは独自の文化が豊かで、色や言語やカーニバルのマスクなど、参照できるものはいろいろとあるから情報が欲しければ手伝うよ、など。
③については、現状ボリビアでは他にこういうプロジェクトが見られないし必要なことだから良いとおもう。制作期間や提案を受け入れてくれるか否かを考慮しても実現可能性が高いんじゃないか?などなど。
まずは興味を示してくれたことがありがたい。ここからどうオーガナイズするか、また考えなければ・・・

クリスマスシーズンだけれども、ラパスの人はみんな働き者。ただの忘年会的な集まりだと思いきや、しっかり仕事の会でした。最後にワインとパネトン(クリスマスに食べるパン)をもらってホテルを去り、ご近所さんの彼と一緒に家路につく。彼は私が提案したものに「面白いプロジェクトだし、ぜひ協力したいからサポートするよ!」また、「ここはカオティックだし、困ったことがあれば連絡して」と。力強いサポートを得られて、ラッキー。今の私には一番ありがたいクリスマスプレゼント。

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ATSUKINO(アツキーノ)

2006年〜日本でグラフィックデザイナーとして働いた後、2013年に渡英。スコットランドの The Glasgow School of Art で修士号(Communcation Design: Graphic Design)を取得。帰国後はアートディレクター、キュレーターとしてデザインディレクションとともに現代アートの展示企画制作なども行う。海外での生活、旅を通じて得られる新たな表現や人との出会いが次の可能性につながると信じて動く、旅するデザイナーでありアーティスト。
現在は南米のボリビア、ラパスにてJICAボランティア活動中。デザイン教育環境の改善にあたっている。
http://nakanoatsuko.com/
https://shadow-candle.com/


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