うつ病になった僕の体調管理
うつ病の方であれば分かってもらえると思いますが、うつ病になるとマジで体調管理が難しくなります。
健常者と比べると体調のデフォルト値がそもそも低いし波は激しいしで、多くの人が体調に苦労しながら生活を送っていると思います。うつ病になり5年の僕もいまだに体調に翻弄されて生きています。
今回はそんな僕が病気と共に生活していく中でたどり着いた体調管理方法を解説します。
体調管理とは、体調を〇〇し対処すること
さて◯◯に何が入ると思いますか?
(字数に制限はありません)
……
さて、考えましたか?
……
答えは、モニタリングです。
体調をモニタリングし
対処すること
体調のモニタリングの重要性
体調管理と聞くと「体調が悪い時に何をするか?(対処方法)」に多くの人はフォーカスしますが、もっと大事なことは「体調を把握すること(モニタリング)」だと僕は考えています。
なぜ体調を把握することが大事か?それは体調を正しく把握することができなければ、適切な対処ができないからです。
振り返ると、体調に大きく振りまわされていた以前の僕は、自分の体調を正しく把握していませんでした。「なんとなーく昨日より体調が悪いなー」と考えている程度でした。
この「なんとなーく」を「意識的に」やるようになってから体調管理がかなり上手になりました。今回は体調が悪い時の対処法ではなく、その前段階の体調をモニタリングする方法を取り上げます。
体調のモニタリングの準備
いきなりモニタリングする方法を解説していきます。モニタリングにどんな効果があるかは記事の後半で。
体調のモニタリングのために2つのものを準備します。
体調チェック表
点数を記録するアプリ
1. 体調チェック表を作る
モニタリングでは下記のようなチェック表を用いて、毎日点数を出します。
このチェック表は僕の例になりますが、中身は人それぞれ違ったものになります。自分オリジナルのチェック表を作っていくことになります。
チェック表のフォーマットは、僕が試行錯誤しながらたどり着いたものです。自分の体調を把握するのに役立つフォーマットを作っていただければOKです。僕のフォーマットは記事の最後からダウンロードできます。
僕が試行錯誤していく中で、チェック表を作るポイントを書きます。
このチェック表の一番上を見てほしいですが、思考感情・身体症状・行動に分類すると分かりやすいです。
体調は100点満点で点数化します。100点をフラット(±0)とするとよいです。元気いっぱいの状態を100点とするのもありですが、なかなかないですからフラットを100点としてしまいましょう。普通であるだけで100点!
60点を合格点とします。ここをあまり厳しい基準にしないことが大事です。ここを厳しくするとちょっと体調が悪いと合格点を下回ってしまいます。「ちょっと体調悪いけど、まあまあこれぐらいなら合格点だよね」を狙うとよいです。基本的には60点以上を保てるようにしていきます。調子の良い時は80点以上を目指します。
30〜50点の欄は最も重要なところです。ここの対処しだいでは病気の悪化もしくは再発、そして休職に至ります。ここを詳しく書いて、今どの状態にいるのか正確に把握できるようにしましょう。
20点の欄は即休職する状態を記入してください。これあらかじめ決めておくことが超重要です。というのも体調が悪化している時に人は正しい判断をすることができません。平時に決めておくことがポイントです。
2. 点数を記録するアプリ
点数をアプリなどで記録します。体調の変化を見れるようにグラフ化されるものがオススメです。僕の場合、昔はスマホのアプリで記録していましたが、今はExcelで管理しています。
以前使っていたスマホのアプリ↓
体調のモニタリングのやり方
毎日、チェック表を見ながら、自分の点数を確認します。大事なのはチェック表を見ながら点数をつけるです。チェック表を確認せずに点数をつけると、点数の基準があいまいになります。どうしても昨日の点数に対して今日の点数は…のように相対的な点数になってしまいます。時間が経って見返した時、同じ点数なのに体調が実は違うのように正しい変化を把握することができません。
チェック表は定期的に見直しをかけブラッシュアップしていきます。点数をつける時に、チェック表にない状態が出てきたらメモに残しておくとよいでしょう。初めてはチェック表が未完成なので点数の精度が低く意味あるのか不安になると思いますが、徐々に良くなっていきますので気長に続けてください。
点数をつけたら点数に応じた対処法をしていきます。対処法に関しては別の記事で解説します。対処法を実践した時にどれくらいの効果があったか検証もしていきます。
点数の上がり下がりを見ていると、何が点数に影響しているのかが分かるようになっていきます。慣れてきたら体調を左右する原因の根本的な解決に取り組みましょう。
体調のモニタリングの効果
体調のモニタリングを意識的に行うようになって2年以上たちますが、毎日続けていく中で下記効果があると感じています。
体調不良に早期に対処できる
病気への対処スキルが向上する
自己理解が深まり成長できる
周りの人に分かりやすく体調を伝えることができる
続けていくことで自信になる
1. 体調不良に早期に対処できる
体調のモニタリングにより、不調の初期段階で対処することができるようになります。昔の僕はそうでしたが、自分の体調不良のサインに気づかず深刻な状態になってから気づき対処を始めることが多かったです。
うつ病の治療で苦労している人なら分かると思いますが、体調不良は予防もしくは早期対処できるのが一番良いです。対処が遅れると回復までに必要な時間は長くなるし、その体調不良から抜け出すまでの時間はかなり苦しいです。
モニタリングにより体調不良のサインを早期発見することができ、体調の深刻的な悪化を防ぐことができます。
2. 病気への対処スキルが向上する
体調のモニタリングでは「体調の確認→対処→効果確認」を繰り返していきます。これを毎日続けていくと、体調を正確に把握した上で、体調不良のパターンに応じた対処法が分かるようになります。
対処スキルが洗練されていきます。よく言うPDCAを回していくことになります。
3. 自己理解が深まり成長できる
体調のモニタリングを続けていると、自分がどういう時に体調が悪化するかが見えてきます。
例えば、残業がを2日連続すると体調が急激に悪化する、というように。
また体調悪化の原因を探っていくと、自分の不適応な思考や行動パターンに気づくこともあります。不調の原因の根本的な解決を目指すことで、もっと生きやすい自分になることができます。
4. 周りの人に分かりやすく体調を伝えることができる
体調をモニタリングするとき、必ず言語化する必要があります。
おそらく体調のモニタリングを始めたばかりの頃は、「今日は体調がいい」「今日は体調が悪い」これくらいの表現しかできないと思いますが、継続していくと、より詳細によりしっくりくる言葉で表現ができるようになります。
またモニタリングのやり方のパートで説明しましたが、体調に点数をつけます。「今日の体調は100点満点中XX点」というように。
これをそのまま周囲の人で伝えてあげると、周囲の人も直感的にあなたの体調を把握しやすくなります。
5. 続けていくことで自信になる
長くモニタリングを続けていくと、これまでに大きな不調を乗り越えたことが可視化されます。乗り越えた事実が自信になります。
また不調真っ只中の時、この状態が一生続くのではないかと思ってしまうこともありますが、いままでのモニタリングの記録を見返すことで、体調はいつか回復していくことを確認することができます。
おわり
いかがだったでしょうか?
僕は試行錯誤してこの形に落ち着きました。もっと書きたいことがいっぱいあります。(なんならこの10倍は書けそう。)
僕の方法をアレンジしてみなさんの体調管理に役立てていただければ嬉しいです。対処編は別記事で書きます。
また今回紹介した体調のモニタリング方法は、自分の主観に頼った方法になります。主観とは別に客観的な方法で体調をモニタリングすることも大事です。僕は主観的な方法(今回の方法)と客観的な方法を組む合わせて、体調をモニタリングしています。この客観的な方法も別記事で。
今回はここまで!
ありがとうございました。
僕の使用しているチェック表はこちらからダウンロードできます
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