夫への怒りと子供の悲しみを受け止めることで、子供の発達問題に向き合った女性の話
「学校で落ち着きがない子はね、親の愛情が足りないのよ」
数十年間、小学校の教師をしていたぼくの祖母は、家の中でだけそんなことを言っていました。
それを聞いたぼくの母は、「お母さん、いろんな家庭があるのよ。外では言わないでよ」と祖母をたしなめるのでした。
そんな会話を小さい頃から聞いていたぼくは、今なら少しだけその意味がわかる気がするんです。
もちろん、落ち着きのない子どもを持つすべての親が「子どもを愛していない」わけではないとは思います。
問題は、ここで使われている「愛情」という言葉が具体的になにをしめしているのか、その定義が曖昧なことだと思うんです。
「ちゃんと泣ける子に育てよう」の著者であり、東京学芸大心理学講座の教授であった大河原美以さんは、著書のなかで「子どもの愛着は、子どもが悲しい思いをしているときに、親から抱きしめられることで発達する」と書いていました。
子どもの愛着システムの脳基盤は、涙を流すほど悲しい思いをしたときに、親から抱きしめられたときに作られるのだと。
「悲しい思いをしたときに親から抱きしめられ、悲しい感情を受け止めてもらう」
その行為の繰り返しのなかで(子どもは悲しい思いをして泣くことが多いですから、なんども繰り返すことになりますよね)、子どもの心が健全に育ち、自分の心をコントロールできるようになるそうです。
だけど、子どものネガティブな心を受け止めるためには、まずは自分のネガティブな感情を受け止めないといけません。
そうしないと、子どものネガティブな感情を認めることができないですから。
そして、親であるぼくらが抱えるネガティブな感情は、夫婦間の問題から生まれることが多いなと思うんです。
夫婦関係から生まれた怒りや悲しみをうまく処理できないがために、子どもの怒りや悲しみをうまく受け止めることができない。
その結果、子どもはみずからの感情をうまくコントロールすることができなくなっていく。
ですが、家では問題がなく、学校で問題行動を起こし、発達障害と言われるような子どもであっても、夫婦間で生まれた感情を処理することで、親子間の感情も処理できるようになり、子どもの発達問題も解決していくことになると言われています。
今回のポッドキャスト「アツの夫婦関係学ラジオ」は、夫への怒りと子どもの悲しみを受け止めることで、子どもの発達問題を解決していった女性のお話です。
妻への不満をSNSに投稿し続ける鬱病の夫。
そんな夫への怒りを処理できなかった妻。
母に気持ちを受け止めてもらず、学校で問題を起こし、発達障害かもしれないと言われた4才の息子。
そんな息子を持つ母は、どうやって親子間の問題を解決していったのか?
どうやって、夫への怒りを受け止め、みずからの心と向き合い、子どもの心と向き合っていったのか?
ぜひ、お聴きください。
■アツの夫婦関係学ラジオ
#434 夫への怒りと子供の悲しみを認めることで、子供の発達問題に向き合った女性の話
※「アツの夫婦関係学ラジオ」は毎週月曜木曜の朝5時配信です。
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