ふたりの過去を見つめ、ふたりの今を変えていく。

子どもが生まれても、「親であること」と「夫婦であること」は両立できると思っていた。

だけど、現実にはそううまくいかなくて、ぼくらが「親」と「夫婦」の両輪をなんとか回すことができるようになったのは、ここ最近のような気がしています。

それまでは、親であることに引っ張られて、ぼくらはお互いに気づかい合うことを忘れてしまうことが何度もあったんです。

今でも、気を抜けば子どものことに集中するあまり、お互いに冷たい言葉や態度を取ってしまうことがあります。

平日は家事に仕事に育児、休日は仕事がない代わりに育児が詰まった日々を送っていると、ぼくらは支え合うことを忘れてしまいそうになることがあるんです。

「親であること」と「夫婦であること」の両立もそうですが、夫婦にはそれぞれのライフステージにおいてクリアすべき発達課題があるそうです。

その課題をふたりがクリアしないと、夫婦関係にこじれが生まれ、そのこじれが今の関係性にも大きな影響を与えるんです。

今回のポッドキャスト「アツの夫婦関係学ラジオ」では、過去のふたりの課題に立ち返り、今からそれをクリアすることで、ふたりの関係をより良いものに変えられるのではないかというお話をしました。

この記事では、ぼくが個人的に(これは大事だな)と思う課題について書いています。

夫婦関係に悩む方の参考に少しでもなれば幸いです。

参考図書は「夫婦・カップルのためのアサーション」です。とってもいい本なのでおすすめです。

友人や恋人と親密な関係を築くこと

これは独身時の課題ですが、ぼくは今でもこの課題に苦労しています。

誰かと「親密な関係」を築くことができると、パートナーと自分の違いを受け入れられ、日々の生活や将来についてケンカにならずに冷静な話し合いができるようになります。

だけど、そもそも「親密な関係」ってなんでしょう?

本書ではこう書いてあります。

自分らしさを失うことなく、自分とな異なる個性を持った相手に心理的に近づくことができること

どうでしょう?できてます?

ぼくは今でもなかなか難しいです。つい相手に合わせすぎて自分らしさを殺してしまったり、逆に自分の意見を強く押し出しすぎて、相手の個性を認めない時もあります。

この親密さの定義を意識しないと、なかなかできるようにならない気がしています。

だけど、これができるようになると、お互いに大切にし合える関係になれると思うんですよね。

不満やかっとうを乗り越えて、夫婦としてのアイデンティティを確立する。

新婚時の課題です。

不満やかっとうがあっても、見なかったことにしたことが多かったようが気がしています……。

ぼくらには3人の子どもがいますが、今になってやっとお互いに不満を口にできるようになり、どうしたらいいかを話せるようになりました。

この課題を乗り越えないまま親になった人は、きっとぼく以外にもたくさんいるんじゃないかな?

簡単なようで難しい課題ですよね。

子育てをしつつ、夫婦の絆を維持すること

乳幼児を育てる段階の課題です。

ぼくらは最初の子が生まれたとき、これはまったくできていませんでした。

目の前の子どもを生かすことにせいいっぱいで、自分たち夫婦の絆なんて存在すら忘れていたと思います。

すっかり「親であること」に飲み込まれて、自分たちが「夫婦であること(お互いに支え合える大切な存在)」なんて忘れていたんです。

そういう夫婦って多いんじゃないかな?

3人目が生まれた頃に、やっと両立を意識できるようになった気がします。

だけど、今でも気を抜けば忘れそうになるので、きっと子どもが巣立つ日まで気をつけないといけないんだと思います。

夫婦としてのアイデンティティの再確認

子どもが思春期や青年期の段階の課題です。

子どもに手がかからなくなってくると、(自分の人生、これでいいのかな?)と不安を感じるようになりますよね。

働き方、家族との関係など、今までを振り返り、これからどうしようかと悩み始める時期ですよね。

これって、思春期の子どもを持つ親に限らない話だと思うんです。

TwitterなどSNSのせいで、他人と自分を比べやすい環境があるので、(あの人は子どもがいるのに、好き勝手に生きてる)とか、どうしても自分の現状をネガティブな視線で振り返りやすくなってしまいますよね。

相談者からのお話を聞いていても、パートナーの浮気が起こる原因の一つはこれなんじゃないかなと思うことがあります。

子どもが乳幼児の段階を過ぎれば、多くの人に生じる悩みなんじゃないかな?

自分はこれからどうしたいのか?パートナーはどうしたいのか?

ふたりにとってのこれからの生き方を模索する時期ですよね。

ぼくらもぼちぼちこの悩みに入り始めていて、時々会話に出てきます。

これからの働き方や生き方についての会話が。

だけど、まだちょっと先の話でもあるので、あまり考えすぎずに、ふたりの絆を作ることを忘れずに、今しかできないこと(子どもの話を聞いてあげるとか、夜怖くて寝れない時に添い寝してあげるとか、今しか行けない家族旅行とか)に集中した方がいいのかなって、最近は思うようになりました。

どうしても悩みが消えないときは、手帳に書き出してみたり、週末の夜にふたりで話してみたり、試行錯誤をしています。

悩みは言葉にしないから、いつまでも心の中に漂い続けるんだと思うんです。

言葉として外に出して、ふたりでそれを見つめることができれば、ちょっとは前に進めるんじゃないかなって思うんです。

ぼくらがクリアできていない課題はいくつかあるけれど、その課題の存在を認知して、そこに立ち向かう続ける限りは、ぼくらはうまくやっていける。

たとえそれが「過去」の課題であったとしても、その都度そこに立ち返ることが、ぼくらの「今」とこれからを変えていく。

そんな気がしています。

夫婦関係に悩む方は、ぜひ一度この本を手に取られてみてください。きっとなにかしらのヒントが見つかると思います。

ポッドキャストでもこの話をしていますので、合わせて聴いていただけると嬉しいです。

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■アツの夫婦関係学ラジオ

#459 ふたりの過去を見つめ、未発達の課題をクリアしよう!

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