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第12回:周りの目が気になるのは当然?障害者は職場でどう振舞うべきか

こんにちは、あとさけ@双極Ⅱ型正社員です。
前回は事務サポートの実際の仕事内容についてお伝えしました。

今回は働きはじめてすぐ直面した「職場での適切な立ち振る舞い方」問題について書いていきたいと思います。

A社は私がオープンで働くはじめての職場でした。これまでの職場ではクローズでしたので、メンタル不調で休んでも感じるのは「迷惑かけて申し訳ない」であって「やっぱり障害者は使えないって思われてないかな」ではありませんでした。

でもA社での私は障害者、しかもフルオープンです。嫌でも考えます。
「これまでの普通の振る舞いだと"生意気"だと思われるのでは?」

ほぼ残業できません、音や匂いに弱いです、精神的に波が出やすいです……どう考えても私は他社員と対等ではなく、お情けで置いて頂いている身。
そんな人間がいっぱしの仲間のような顔をしたらいけないのではないか。
じゃあ、どのような態度なら他社員の気に障らないのか。

今思うととても卑屈ですね(笑)。でも当時は本当にそう思って悩みました。

悩んだ結果出した答えは「より地味に、より無個性に、より真面目に」。
たとえば、
明るい色味の服が好きだけど暗い色味のシンプルな服を選ぶ。
ネイルはしない。髪は染めない。
バッグや靴、名刺入れのようなアイテムはブランドではなく安い物。
かといって浮きすぎてもいけないのでイヤリングやメイクはちゃんとする。
電話がかかってきたら誰よりも早く取る。
コピー用紙の補充時は別のトレーも確認して早めに足す。
フロアに落ちているクリップは拾って備品棚に戻す。
「おはようございます」「お先に失礼します」はしっかり言う。
みたいな。

こんなの全然「わたし」ではないです(笑)。よくこんなに気を張って演じていましたねぇ……完全に「障害者枠という鎧」です。それくらい、当時は周りの社員の評価が怖かったのです。批判されたくない一心でした。

で、これがどのくらい効果があったかというと。全然でした!

私が障害者だろうが、何を着ようが、どう振舞おうが、何も関係ないことに気づいたのはWEB担当として様々な部署の方とコミュニケーションを取る時でした。ほぼ全員、私を対等に扱ってくれたのです(単に障害者だということを忘れた人もいたと思います)。障害について聞かれることもなく、腫物扱いをすることもなく。ただ、仕事だけはしっかりと結果を求められました。

職場で求められるのは「適切な振る舞い」よりも「結果」。考えてみれば当たり前のことです。気づくまで迷走しましたね……。でも気づいてからも、求められている結果が出せるようになったと自分で思えるまでは「障害者枠という鎧」は着たままでした。周囲の社員の目でなく自分の自尊心を守るための鎧だと、その頃にはもう自分でも分かっていたので。

仕事ができない言い訳として着ていたその鎧も、仕事を続けて自信が付くにつれ次第に脱ぐことができました。数年経ち、今では職場でも「わたし」らしく振舞えています。
好きな服を着てネイルしてのびのび仕事していますよ!

今回は「障害者にとって職場での適切な立ち振る舞いは自己評価によって変化する」と私が考えるに至ったお話しでした。最後までお読みいただきありがとうございました。

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