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孤独感を紛らわすためにSNSを使う人の特徴

割引あり

人と人との間の社会的,感情的な絆がどのように作られるのか,また幼いときの人間関係の相互作用など発達的にどのように形成されていくのかを検討するのが,愛着の研究です。私たちは他の人との絆と作り,親しみの感覚をもつことで,安心感を抱いたり安定感を感じたりします。


愛着スタイル

私たちの愛着のパターンは,いくつかの種類に分かれます。大きくは,安定型の愛着スタイルと不安定な愛着スタイルに分かれます。安定した愛着スタイルは,相手を信頼して積極的な人間関係を形成することを楽しみます。回避型は,親密な交流を避けてストレスが多そうな人間関係を避けようとします。不安型は,親密な他者がいないと不安になり,近くにいようとするのですが,ストレスが多くなると親密な他者を避けようとします。

愛着スタイルは,大人になってからも親密な人間関係に大きく影響を与えます。特に人間関係が上手くいかないときは,孤独感を抱くことも考えられます。

SNS

近年では,現実の人間関係だけでなく,インターネットを介した関係性も当たり前のこととなっています。FacebookやX(Twitter),Instagram,LINEなど,さまざまなプラットフォームが独自の社会的関係を提供します。

これまでの研究でも,安定した愛着スタイルの持ち主がSNSを良い方向で利用しがちなのに対して,不安定な愛着スタイルの持ち主の中にはSNS依存など問題に繋がりやすい傾向があることも報告されているようです。

愛着スタイル,孤独感,SNSの関係について,アメリカの大学生を調査した結果が報告されています。こちらの論文を見てみましょう(Attachment Style's impact on loneliness and the motivations to use social media)。

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