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STEAM教育のはじめの一歩として最適。「ロボット教室」に幼児専用コースが開講!

 ヒューマンアカデミーが全国で展開する子どものためのSTEAMスクール「ロボット教室」。2022年10月、主に年中・年長を対象とした幼児向けの「プレプライマリーコース」が新たにスタートしました。教材の開発に携わった岩下修一さんに、開講のねらいなどを伺いました。


ヒューマンアカデミー株式会社 児童教育事業部 商品開発室  岩下修一さん

——まずはヒューマンアカデミージュニアSTE”AMスクール「ロボット教室」について教えてください。

 昨今、ますますSTEAM教育の重要性が注目されていますが、ヒューマンアカデミーが全国で展開する「ロボット教室」は、子どもたちがその第一歩を踏み出すのに最適な講座です。テキストを読み解き、自らの手を動かしてさまざまなロボットを組み立てる中で、創造力や集中力、論理的思考力や空間認識力などを育みます。
 子どもたちが組み立てるロボットは、「ロボホン」や「キロボ」などで有名なロボットクリエイターの高橋智隆先生によるオリジナル開発です。ロボット作りを通じて、モノが動く仕組みを体感的に、かつ楽しみながら学べるように工夫されています。

——いまなぜ、新たに「プレプライマリーコース」を開講したのですか?

 2009年に始まった「ロボット教室」は、現在1,600の教室で26,000人が通う日本最大級の規模に成長しました。これをさらに拡大するために、裾野を広げようと考えたのです。教室の起ち上げ当初はロボットづくりに取り組める年齢を小学1年生からと見積もっていたのですが、早期幼児教育に対する社会的なニーズも高まっており、年中・年長のお子さんが通えるコースを新設することになりました。

——新コースの開講にあたり、どのような教材にしようと考えましたか?

 年長からを対象とした「プライマリーコース」でつくるロボットよりも、さらに簡単に組み立てられること。学齢をふまえた飽きのこない設計。上位コースで必要となる基礎スキルを身につけられること。この3点を基本コンセプトとしました。
 幼いお子さん向けにアレンジは必要ですが、「プレプライマリーコース」から「プライマリーコース」、さらにその上のコースへと自然にステップアップしていけるよう心がけました。

——とくに苦労された点は?
 
 誰でも組み立てられることを目指したものの、どれくらいハードルを下げればよいのか、その判断が難しかったですね。実際に幼いお子さんにモニターとなってもらい、作業の一つひとつを検証して、結果を高橋先生にフィードバック。試作の段階では、そうした試行錯誤を繰り返しました。
 また、テキストの簡略化にも工夫を凝らしました。未就学のお子さんにも理解できるよう、できるだけ文字は減らして写真を増やし、制作ステップを可能な限り分割した上で掲載しています。また、今まで以上にお子さんが楽しめて学びにもつながる遊びも取り入れました。

——前職で国語の教材制作に携わっていたそうですが、そのノウハウは生かされていますか?

 そうですね。とくに国語という教科は、子どものつまずく場所があいまいなんです。そのため、どこでつまずいているのかを吟味する作業に時間がかかるのですが、そこで培ったノウハウは役立ちました。
 教材制作において大事なのは想像力です。「子どもたちがどんな気持ちでテキストを手にするのかな」などはもちろん「これくらいの年齢の子どもがつまずくのは、このあたりかな」など目星をつける勘どころなどもですね。ただ今回は、想像したよりつまずくポイントがさらに低かったりして、「そうか、こんなところでもつまずくのか」という発見の連続でした。
 とは言え、未知の領域を開拓していく仕事は刺激的で、とてもおもしろく取り組めました。教材は常にアップデートし続けていきたいので、今回得た知見を次の機会に生かしたいと考えています。

——あらためて、幼少期からSTEAM教育を始める意義をどのようにお考えですか?
 
 STEAM教育で身につけられるのは、これからの世の中を生きていくための基幹となる知識やスキルです。例えばプログラミングなどは、現代の「読み書き算盤」とも言えるでしょう。そうした学びに幼少期から慣れ親しんでおくことは、とても大事だと考えています。
 だからといって、幼いお子さんがいきなりプログラミングを始めるとなると難しい場合もあります。というのもプログラミングは概念であり、画面の中のモノに触れることができません。まずは「ロボット教室」というリアルな場で実際にモノに触れ、豊かな感性を養ってほしいと思います。サイエンス、テクノロジー、アート、エンジニアリングなど、「ロボット教室」にはSTEAM教育への入口がたくさん用意されています。ロボットづくりを通して、子どもたちには自分の好きなジャンルを発見してもらえたらうれしいですね。

——今後、「ロボット教室」はどのような展開を目指していますか?
 
 日本の未来や科学立国の一端を担っている責任感を持ち、多くの方の受け皿になりたいと思います。そのために、これからも教材の品質を高めていきたいと考えています。
 「ロボット教室」の全国大会に出場する子どもたちは、プロのロボットクリエイターである高橋先生も驚くほどレベルが高い。本当に子どもたちの才能は無限大だと感じます。子どもたちが才能を伸ばせる機会を増やすためにも、「プレプライマリーコース」の開講をきっかけとして裾野を広げ、「ロボット教室」との出会いの場をたくさんつくっていきたいですね。


<ヒューマンアカデミー株式会社・会社概要>
 1985年の創設以来、159万人以上※の修了生・卒業生を輩出するヒューマンアカデミーは、「学びは、面白い。」を創造する Edutainment Companyとして、未就学児童から中高生・大学生・社会人・シニア層とあらゆるライフステージにあわせて、学びと成長を支援する「リカレント教育」、「STEAM教育」を推進しています。
 IT分野、語学・留学、保育、資格・就転職、趣味・教養、ココロとカラダコンディショニング、なりたい人を応援する専門教育など大きく8つのカテゴリで、時代や社会の変化にあわせながら800以上の講座を編成し、多様なニーズに対する学びの提供を行っています。 
※延べ人数1997年10月~2021年3月時点


※2023年1月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
肩書き・部署・講座名称等は取材時のものとなります。

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