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「SELFingシート」をきっかけに、夢に描いていた司法試験に本格的に挑戦!

80歳まで好きな仕事をしたい

2021年秋。自らの仕事と3年間のロースクール通学を両立させた私は、念願の司法試験合格を果たしました。10代の頃から弁護士になることを志していたので、ついに夢がかなったという気持ちです。

とは言え、司法試験に合格したら、すぐに弁護士資格が得られるわけではありません。通常は資格を得るために1年間の司法修習で実務を学ぶのですが、企業法務に7年間携われば資格を得られる制度もあります。私はこの制度を利用し、いまの企業法務の仕事を続けることで、7年後に弁護士資格を得ようと考えています。

なぜ、今すぐに弁護士資格をとらないのかというと、すぐに弁護士資格をとるなら1年間の司法修習実務をしたらよいのですが、「今、好きな仕事ができている」からなのです。

ヒューマンホールディングス株式会社 総務部 法務コンプライアンス課の責任者であり、 司法試験に合格された反町謙一郎次長

そもそも私が弁護士を志したのは、困っている人を助けたかったからです。法律の知識を知らないがゆえに、不利な立場にいる人を救いたい。そう考えて大学の法学部で学びました。

卒業後は、司法書士事務所でアルバイトをしながら司法試験を受け続けていました。しかし、いくらがんばっても合格することができなかったのです。このままでは先行きが見えないと考え、就職活動をして当社に入社。以来ずっと法務の仕事に携わり、今年で15年目となります。

 企業法務は、法律の知識を活かして会社を守る仕事です。学生時代に思い描いていたような「弱者保護」の仕事とは言えないかもしれませんが、会社を守ることで社員や関係者を幸せにできます。その意味では、人々に貢献できるとてもやりがいのある仕事なのです。

それができている今、弁護士資格の取得を急ぐ必要はありません。7年後に資格を得て、人生目標の80歳まで好きな仕事を続けていきたいと考えています。

会社員だから合格できた

会社員として働きながらロースクールに通い、司法試験に合格したことに驚かれる方もいらっしゃいます。けれど、私が合格できたのは、むしろ「会社員だったから」と考えています。

 入社以来、仕事に携わる中で多くのことを学びました。たとえば「時間を守る」ということ。

納期を守る、アポイントの時間に遅れない、スケジュールを管理する。あたりまえのことかもしれませんが、それらをきちんと実行できている人ばかりではありません。

「約束の時間を守るというあたりまえのことが、取引先の信頼を得られることにつながる」


 さまざまな先輩や上司に、そう言われてきました。また、実際にその通りに行動される姿を見て、自分もそうしなければいけないと自然に思えたものです。

そんな仕事に対する姿勢や、仕事を通じて身につけたスキルが、試験にも活かされたのです。これまでの試験では、書きたいことを書きすぎて時間オーバーになることも多かったのですが、合格した試験では、書きたいことがあっても時間内に書き終えることの方を優先しました。

このような時間配分や粘り強い集中力、そしてもちろん実務を通して培った法律の知識。これらはすべてこの会社で働くなかで身につけたものです。

とは言うものの、合格できたのは入社15年目。それまで毎年のように挑戦していたものの、どこか「記念受験」のような緩さがあったのも事実です。


 そんな自分が変わるきっかけとなったのが「SELFingシート」でした。

仕事と勉強を両立するために

「SELFingシート」の中央に「3年後の自分」として記したのは、チーフマネージャーになることでした。それを達成するため、目標として定めた一つが司法試験に合格することだったのです。

ずっと弁護士になることを夢見ていましたが、それまで漠然と思っていたことをきちんと言葉にして、「ああ、自分はこうなりたかったんだ」とはっきり自覚できました。と同時に、「自分を見つめ直す機会」にもなりました。

 私と同様に、自らの目標を立てて勉強に取り組もうという人がいたらアドバイスがあります。


        どうか、毎日の仕事にきちんと取り組んでください。

 勉強が忙しくて仕事がおろそかになるとか、あるいはその逆とか、どちらかを言い訳にせず両方手を抜くことなく取り組むことが大切です。日常の仕事をしっかりできる人は、かならず勉強の結果も現れます。二つは別々なものではなく、つながっているのです。

 いま自分を振り返っても、そのように感じます。夜間のロースクールに通い出したことで、それまで以上に時間を大切にし、自らの仕事に集中して取り組むようになりました。また、そうして捻出した時間だからこそ、勉強にも身が入ったのです。その結果、司法試験合格とチーフマネージャー昇格を実現できました。

そんな私の次の目標は、80歳まで働くことです。

今後も法律や会計の知識を高めながら、なりたい自分に一歩ずつ近づいていこうと考えています。


▼インタビュー動画もご覧ください。

<ヒューマンホールディングス株式会社・会社概要>

ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、教育を中心とする各事業を通じて、労働力不足、高齢化社会、待機児童問題など、時代とともに変化するさまざまな社会課題の解決に取り組み、独自のビジネスモデルを展開してきました。
 人と社会に向き合い続けてきたヒューマングループは、いま世界全体で達成すべき目標として掲げられたSDGs(持続可能な開発目標)にも積極的に取り組んでいきます。SDGsへの貢献を通じて、「為世為人」の実現を加速させ、より良い社会づくりに貢献していきます。
https://www.athuman.com/



※2021年11月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
肩書き・役職等は取材時のものとなります。

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