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セカンドタームの定期テストが始まった|3月11日〜3月17日

はじめに


アマクル?(元気?)

今週から定期テストが始まりました。
テスト監督をしたり、成績をつけたりしながら過ごしています。
クラブ活動がないため、選手たちに会えないことがとても寂しいです。

それでは、今週もスタート!


3月11日|アンフェアじゃないの?

本日、セカンドタームのテスト開始!

私のルワンダの母的存在、ママナンシーのお手伝い。
彼女はフランス語の先生。

他者をあまり気にせず、自分の赴くままに生きる彼女は私の憧れだ。
そして、笑い顔が素敵だ。

そんな彼女と一緒に指定の教室へ。

生徒数約46人。
シニア1,シニア4,シニア5,シニア6がミックスされている。

同じ学年が隣にならないように、席を案内する。
解答用紙と質問用紙を配布する。

テスト前からハプニングが。

なんと、椅子と机が足りなかったのだ。
そして、テスト用紙も足りない。
さらに、なぜか想定していなかったクラスの生徒が3名ほどいた。

全てが整っていない中ではあるが、
テストは開始された。

そこから約30分程度・・・
着席できていない生徒はただ待っていた。
テスト用紙がない生徒は解答用紙に名前を記入し、ボーッとしていた。

その後、ようやく机とテスト用紙が整い、テストが始まった。

約30分、遅れて開始されたテスト。

ありがたい?のかどうかは分からないが
私の学校でのテスト時間は3時間。

3時間あれば、ほとんどの生徒は解き終える。
ただ、開始時間は遅かったし、アンフェアじゃないかと思った。

そこで、テストが終わったあと、その生徒たちに直撃インタビューしてみた。


「今日、テストの前、あなたの席だけなかったよね?」
「テスト開始時間も、他の人よりも遅かったよね?」
「そのことに対して、どう思ってる?」

生徒
「仕方ない。状況を受け入れるしかできないよ。」
「私は勇敢だし、強いから待つことができる。」
「人生はそんなもんだよ。あんまり気にしてなかった。」

・・・
日本では考えられない。

YouTubeを見ていたら、このニュースが流れてきた。
入試中に、試験監督が談笑しており、受験生らが抗議したというニュース。

入試と定期テスト。
状況は違えど、ルワンダではこのようなことがニュースになることはないのではないだろうか。知らんけど。
(調べたわけではないから関西人のように予防線を張っておこう)

ルワンダのテストといえば、
・先生が電話に出ることもあれば(もちろん一応禁止されてる)
・先に終わった生徒が、教室外で大きな声で談笑していることもある
 (迷惑になるから、その時は伝えている。他の先生は伝えていない)
・電卓や定規の貸し借りが当たり前に行われる。
・開始時間、終了時間はクラスによって異なる
 (先生によっては、時間を伸ばしたりしてる。)

・・・
こうしたアンフェアをルワンダの生徒たちは、受け入れている。

生徒
「もちろんこんなアンフェアはなくなった方がいい。でも、僕たちのルワンダはまだ発展途中だから、仕方ない。僕らの子どもたちが学ぶ立場になる頃にはきっと変わっているはずだから。今は、状況を受け入れることが大切。そこで、戦ったって時間がもったいないし。」

アンフェアはもちろんなくなった方がいい。と思っている。
だけど、神経質になりすぎず、私たちはもっと寛容でいいのではないか。

何が許せて、何が許せないか、そのラインは人それぞれだけど
「生きづらさ」はこうした全てをきっかりしすぎた社会が作り出しているのかもしれない。

なんてことを考えながら、午後のテスト監督をしていた。

久しぶりに参加した聖歌隊の練習。
リフレッシュになった。

3月12日|実技テストはまさかの◯◯◯・・・。

体育教員
「実技テストをするから、グラウンドに行ってくれ」


「実技テストは何をする予定?」

体育教員
「草抜きだ。」


「えええ?」

体育教員とは以前からテスト内容を検討していたのだが、
草抜きは、どうやら校長直々の依頼だったようだ。

実技テストの対象は理論のテストが行われないシニア6

1クラスあたり80m分の草抜きを行う。。。


テスト期間に、3時間も炎天下の中行う草抜きは相当辛い。
こんな時間があるのであれば、テスト勉強したいと思うだろう。

草抜きでどのように体育の実技評価を行うのだろうか・・・。

生徒は言われたとおり草抜き作業を進めていく。
私も一緒に3時間みっちり草抜きを行った。

「なんで草抜きしなければならないの?」
「これで評価されるの?」
「これはバイオレンスだよ。。。」

その中である一人の言葉が印象に残った。

「僕たちの世代で変えるんだ。
これからこんなことが起こらないようにするために。」

自分たちがゲームチェンジャーになるんだ!という強い思いを持った生徒がルワンダには多いと私は感じている。

彼らがこうした素晴らしい思いを持ち続けられる社会づくり、
社会を変えることを、諦めずに行動できる環境づくり、、、

スポーツを通じて、私が彼らに与えられるものはなんだろうか。。

3月13日|助け合いの文化があるからこそ。


私の学校では、カンニング防止のためにクラスに何クラスかがミックスされ、席の配置が隣り合わせにならないよう対策をしている。

草抜きをしながら、生徒に
「日本ではクラスの移動は行わずに自分たちのクラスでテストをするよ。」

すると、生徒が
「あ〜。それはルワンダではうまくいかないね。
俺たちは助け合いの文化があるから、仲間が困っていたら、こっそり答えをシェアする。もちろんバレないようにね。仲間思いだからさ。」

「でも、カンニングはダメなことってわかっているよね?」

「それはもちろんわかっている。でも、仲間のためなら、多少デンジャラスでも、助けるよ。」

テストのように個々人の理解度や能力を測定するためのものであったとしても、彼らの助け合いの文化が働くことは興味深い。

お互いが助け合って、勝利や喜びを分かち合う。

助け合いの文化があるからこそ、クラスをミックスしてテストを行っているのかもしれない。それでも、チラッと他の人の解答を見ていたりする生徒も中にはいる。
私がテスト監督を行っている時にカンニングしている生徒を見つけたら、すでにテストを終え、退出した空き机と椅子に移動させたりして、自らの能力で問題を解く環境をつくるようにしている。

その国の文化や価値観から現地のやり方を学ぶことは本当に多い。


3月14日|ちょいと飲みに行こうか!

今日も今日とてテスト監督…!

放課後はカウンターパートのエマーブレを誘い、飲みに行くことに。

近くにアカベンジ(豚肉料理)が食べられるお店があると知り、連れて行ってもらうことにした。

5分くらいで着くよ。

と言われて、歩くこと20分。

着いたのはお家と併設された
どローカルなバーだった。

ここのアカベンジ、とても美味しかった。


なにより、苦手意識のあった食用バナナが驚くほど美味しくて、いくつも食べてしまった。

冷えていない常温のビールを飲みながら

10月以降のクラブの立て直し頑張ったよねえ〜

選手の練習に対する取り組みの姿勢変わったよね〜

あの選手の練習、強度上げてもいいかもね〜

初心者選手たちの適性種目見極めていきたいね〜

これからルワマガナ陸上クラブをどのように持続可能なクラブにしていこうかね〜

などなど。
たくさん話すことができた。

真剣に話すミーティングの場を設ける=仕事

報酬が発生しないため、ドタキャンされる可能性が高い。

ドタキャンされることによって、自分のエネルギーややる気が消費されるのはとても嫌なので、事前に回避。

飲みの場でも、真剣な話は十分にできる。

彼と陸上競技のコーチングを始めて約1年。

最初は何も状況を知らずにあれこれ言ってしまっていたな…と少し反省している。

それでも彼は、私にとって誰よりも信頼できる心強い存在になったことは確かだ。

彼から私は学ぶことばかりだ。

コーチとしても、人間としても。

思わずカッとしてしまう出来事が起こった時や
トラブルが起こった時、私は即座にその場をどう解決に導くかを考えるあまり、周りと動くスピードとは違うスピードで進めてしまうことがある。

そんな時、彼は「りさ、落ち着きなさい。行動を起こさず、周りの状況や行動に応じて、どう動くか考える時期もあるんだよ。」と言ってくれた。

彼と協力しながら残りの1年間、彼が描くクラブに導けるよう、伴走していく。

3月15日|自由すぎるルワンダのテスト

テスト監督は気が張る仕事だと感じている。

生徒が集中してテストに取り組めるよう、巡回する際はなるべく音を立てずに歩き、生徒が困ったときには即座に対応できるよう、しっかり全体を見回して…

今日はフローティングと呼ばれる教室を巡回し、テスト用紙が足りない教室に該当クラスのテスト用紙を持っていく役割だった。

しかし、フローティングにはもう一つのルワンダ人の先生たちにとって重要な役割がある。

それは…

イチャーイタイムの確保だ。

イチャーイタイムとは、少し遅い朝食タイム的なもので、学校から離れた場所になる休憩室で先生たちが、イチャーイとマンダージかパンを食べる時間だ。

このイチャーイタイム。

テストの時も、しっかり確保される。

フローティング担当者は早めのイチャーイタイムを終え、一つひとつの教室をまわり「イチャーイタイムいってらっしゃい!」と先生に声をかける。そして、イチャーイタイムに入る先生に代わりテスト監督をするってわけだ。

そんな感じで一つひとつ教室を回っていると、テスト監督なのにも関わらず、座ってスマホをいじっていたり、生徒の隣に座っていたり…笑

私は、生徒が手を挙げたら、解答用紙のノートをその生徒の元まで渡しに行くようにしている。
ただ、中には前の机に置いておき、生徒が必要に応じて取りに行くスタイルをとっている先生もいる。

これでは、取りに行くついでにカンニングする生徒も現れるのではないか?と思いつつ…

他にも、テスト用紙を先生自らではなく、生徒に配らせている先生もいたり…笑

時間を守る先生もいれば、ちょっとおまけ…!なんて言って、5分追加してしまう先生もいる。

とにかく自由なのだ。

DOSと呼ばれる学校における学習面を統括する人に何を言われても、先生方は自分のスタイルをなかなか変えない(笑)

何を言われても見てなければ「まあ、いっか」

良いのか悪いのか分からない

いや、悪いのか?
日本では考えられないけど決められたルールをしっかり守るのは、当たり前なことではないのか…?

なんてことを考えながら、テスト監督の先生帰ってこないなあ…なんてことも思っていたら、先生はテスト終了まで帰って来ず、2時間同じ教室でテスト監督を代わりにしていた。笑


3月16日|首都の美味しいチーズケーキ


テスト監督と草抜きの毎日で疲労困憊していた(笑)

今日は朝から同い年の隊員さんとモーニングをした。

タウンから歩くこと40分・・・。

なかなか遠いのだけど、素敵なガーデンを眺めることのできるカフェに
最高に癒された。

そして、ここのチーズケーキが驚くほど美味しかった。。。


ルワンダには驚くほど娯楽がない。

日本にいる時に私はスーパー銭湯に行ったり、飲み屋街で梯子酒したり
カフェ巡りをすることが大好きだった。

その他にも気になる映画があれば見に行ったり、遠出してディズニーランドに行ったりすることも大好きだった。

自然が豊かなルワンダ では歩いているだけで結構気持ちが癒されるけど、
やっぱりたまにはおしゃれなカフェで一息つきたい。

素敵な時間だった。

3月17日|進路について考える。


昨日の朝、大学時代にお世話になったゼミの先生と
オンラインでお話しする時間をいただいた。

その後、お会いした日本人の女性にも話を聞いていただき、
協力隊後、どのような進路を選択していくかについて考えていた。

そして、今日は情報収集しながら過ごしていた。

たくさんの人と話をして、最終的に決断したいと思っている。

活動期間は残りわずか10ヶ月。

長いようであっという間なのだろう。

活動も次の進路に対しても全力で向き合っていこう!

おわり

今週はテストが始まり、陸上競技の練習はなく、
学校のサポート業務が多かったです。

来週も中盤まではテスト。
土曜日にはクラブ活動が再開されます。

陸上大会の日程もようやく決まりました。

選手が自己ベスト更新できるよう、
できることを着実に積み重ねていきたいと思います。


- ルワンダではお父さんたちが子どもたちと一緒に学校に行く様子をよく見かける。-

それでは!

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