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モネの目に映っていた景色を見たくて
5年前の8月の終わりから9月にかけて訪れたパリを思い出します。
ちょうど今頃は、旅の準備を楽しんでいましたね。
このパリの旅の頃からでしょうか・・・
いつもふと頭に浮かんで、絶対ここ行きたい!と衝動に駆られて、勝手にテーマを考えて、旅の計画をするようになりました。
パリへの旅のテーマは、「モネ」でした
以前、京都の大山崎山荘美術館で、クロード・モネの「睡蓮」を観た時、その前から立ち去れなくなったことがありました。完全に「惹き込まれる」という気持ちです。
その時から、モネをはじめ、印象派の絵画に興味を持ち、美術館へ足を運ぶようになりました。
とは言っても実際は、私自身、とくに絵画に精通してわけではないので、モネの睡蓮は、抽象的(印象派ですから印象的といいましょうか)表現で、「これが睡蓮なのね?」という感じの見方から始まりでした。
しかし、モネの「睡蓮」のシリーズを観ればみるほど、これは一体どんな景色なのどろう?と実際にモネの睡蓮の庭を見たくなったのです。
日本にも「モネの庭」とされているところはありますが、どうせならホンモノを。
ということで、パリへの旅を決めました。
最高のお天気の日に行きたかったジヴェルニー
パリでの一番の目的は、モネの庭があるジヴェルニーですが、いつ行くのかは、お天気の様子を見ながら。
なので、曇りがちな日は、ルーブルなどの美術館へ。
もちろん、予習の意味もあり、オランジェリー美術館は必須です。
楕円形の壁に展示された作品は、真ん中に座っていると、自然の中に包まれている感覚になります。ここでしか観ることができない「睡蓮」です。
天気予報で「晴れ」の日を選んでジヴェルニーへ。
モネの作品にもあるサンラザール駅から出発です。
19世紀終わりの頃もこんなふうに人々は、パリから出発していたと思うとワクワクしましたね。
モネのアトリエです。
ここは、よく絵にも描かれていた花畑のアーチです。
当時と同じ品種の花が植えられているそうです。
私が感じたのは・・・
睡蓮の庭は、二周歩きました。
さまざまな「睡蓮」が思い浮かびました。
その中で、ふと感じたのは、
水面に映り込む空や周りの木々。
時間の経過とともに刻々と変化する自然の流れ。
空を見ているのか池を見ているのか、戸惑いそうな気持ちになりました。
手が届かない空を近くに感じられる不思議な世界。
でも、睡蓮が咲いているので、これは水鏡なのだと気づかせてくれる。
また、このようにさまざまな色が睡蓮や池に彩りをあたえるのです。
これは、望遠レンズで撮影したからこそ気付いたのですが、きっとモネは肉眼でこの色を感じていたのではないかと思いました。
それぞれの色が互いに引き立て合ったり、和らげたり・・・
この光景に実際に浸ってからは、絵の見方が変わりました。
モネの目に映った色を共有できた気持ちになり、その世界を色彩の講座などでみなさんによくお話しています。
この旅では、もちろん他にもたくさんの観光地も訪れましたが、やっぱりメインテーマにしていたジヴェルニーが一番印象に残っています。
また、次は違った花々が咲く季節に行きたいと思います。
早く、自由に旅立てる日が来ることを心から願うばかります。
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