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PRPを改めて考える⑤ ~教育・訓練⇒力量! 力量は全ての基礎~

こんにちは! あたたけ です。

PRP集中連載の続きです。『JFS-C 規格文書 2.3適正製造規範』を参考に、PRPの(代表的な)各項目について順にまとめています。

※前回記事はこちらから

今回は、『教育・訓練』についてです。

7.教育・訓練 ~全ての元、PRPの1項目で終わってはダメ~

GMP 7 教育・訓練
全ての従業員が食品安全(マネジメント、文化、HACCP、GMP を含む)についての適切な言語での教育・訓練を受け、それぞれの業務の中で各々が理解を深め、実施し、維持できる仕組みがなければならない。
また力量評価をした上で必要性に応じ、教育・訓練を繰り返すことにより、理解度を高める仕組みがなければならない。

さてさて、教育・訓練というものが大切なのは言うまでもないですね。
あたたけ的には、GMPの1項目で良いのか?という気が。。。。
だって、食の安全に限らず、あらゆる活動のベースになることですから。
マネジメントシステムの中に入れた方が良いんでないの?と思います。

食品安全に必要な要素は、環境の管理である『一般衛生管理』、工程の管理である『HACCP』、それらを継続的に改善していく仕組みとして『マネジメントシステム』の3つが挙げられます。

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マネジメントシステムの本質は、『PDCA サイクル』です。
で、『D』では、『ルール(P)通りに作業する』ということが重要です。いくらルールを作っても、それが食品を取り扱う現場で守られないと意味がないですから。
で、この『D』の精度に大きく関わるのが『教育・訓練』です。
ついでに言えば、D の精度が低いと、当然、以降のC、Aの精度も低くなり、継続的改善には繋がりませんよね。
てことは、『教育・訓練』って、組織全体のマネジメントシステムに大きく関わる大切な要素だと思いませんか?

スライド2

では、規格の中身を見ていきましょう。

まず、見落としてはいけないのが『力量評価』ですね。
教育・訓練の目的は『教育・訓練をすること』ではなく、『従業員に必要な力量を備えること』ですからね。

多くの(ほとんどの)食品企業では、何かしらの従業員教育が行われているのですが、残念なことに、教育をした『だけ』で、従業員の力量に結び
ついていないことも多々あります。
『教育の目的は従業員に必要な力量をつけること』『教育は力量をつけるための一つの手段』です。 手段が目的になっていませんか?
『教えて満足』じゃあダメなんですよ!

ちなみに、同じようなことは、ISO 22000 ではより明確に示されています。2018 版への改訂では、今まで『6.2.2 力量、認識及び教育・訓練』だったものが、『7.2 力量 / 7.3 認識』となり、『適切な教育、訓練及び/又は経験』に基づき力量を備えるという旨の記載になりました。
『ISO22000(含むFSSC22000)の認証を取得組織でも(世界的に)教育が力量に結びついていない』ってことなのかもですね。


次のポイントは『仕組み』ですね。『仕組みがなければならない』との記載が2 回続いていますね。
じゃあ、どんな仕組みが良いのかと言われたら、あたたけは『PDCAサイクル』押しです。PDCAサイクルで教育・訓練に取り組むことは要求事項の内容とも一致していますし。

スライド3

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ではでは。
今回はこの辺りで!

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