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HACCP制度化の機能不全!? ~自主管理の実現のために~

こんにちは! あたたけ です。

前回も少し触れましたが、駅弁⇒マフィンと世間をにぎわしている『食の安全問題』、あたたけの会社でもいつ事故が起こるのか不安は尽きないです。

ただ、この2件(駅弁&マフィン)については、『HACCPにキチンと取り組んでいたのか』『そもそも、衛生管理計画/HACCPプランは有効な内容だったのか』という疑問がとてもとてもあります。

『HACCPはPDCAサイクルで食品安全に取り組む』というものですが、そもそものP(安全なものを製造できる計画・手順等)が不充分だったんではないかと疑わしい。。。。

あたたけの日々の悩みがD(計画・手順通りの製造)、特に『従業員への教育』『従業員の力量確保・向上』なだけに、『Pは最初にそれなりに頑張れば、それなりのものは作れるやろ!!』と思ってしまいます。

まぁ、この辺りは事業規模(≒専任者の有無、製造を行う従業員数)で差は出るんでしょうけどね。
事業規模が大きければ、品管専任者を設定できるのでそこそこの精度のPはできますが、従業員数が増える分だけDの精度が課題になります。
一方、事業規模が小さければ、Pを行う人は複数業務を兼務することが多い分だけ専門性を伸ばすのが大変ですが、従業員が少ない(1人のことも!)のでDは高い精度で実践できますね。

ただ、この『小規模事業者に対してもHACCPの理解を進める』のが、HACCP制度化の肝だったはずなんですけどね。
そのための手引書だったはずですし。。。。。

HACCP制度化って、『日本の全食品事業者はHACCPで製品の安全性確保&保証に取り組め』ってコトだと思います。
で、その前提となる『全食品事業者にHACCPを理解させる』が出来てないまま今に至り、結果、Pが不充分なまま営業をしているのはHACCP制度化自体の問題な気がします。

HACCPは究極の自主管理』ですので保健所等が事業者に過剰な干渉をしないのは大事です。
干渉しすぎると事業者が自分自身で考えなくなりますので。
それは正しいことだと思います。
ただ、『事業者あるいは食品衛生責任者のHACCPやそもそもの食品衛生に関する知識が不充分なまま放置している』という状況は、許可や資格を出す側にも責任の一端はあると思うわけです。

まぁ『過剰な干渉(≒事業者自身が考える機会の喪失)は望ましくない』という一方で、手引書自体が『衛生管理計画の模範解答』になっていて、事業者が考える必要がない、丸写しで形は整ってしまうレベルのものもあるんですけどね。
さらに言えば、『(お気持ちレベルでの)過剰な干渉をしてくる保健所』もあったりなかったり。
あたたけの考えが甘いのもあるかもしれませんが、ハザードを明らかに過大に評価してルールを遠回しに押しつけられても困るんですよね。
『そこまでの管理が必要と言われたら、たぶん誰も営業できなくなるよ』ってレベルのご指摘も。。。。
『リスクがある』と『リスクが高い』は違うって話です。
食品にゼロリスクはムリなんですから!

HACCPが制度化されて2年以上経ちます。
まだまだ過渡期なのかもしれませんが、事業者側は『HACCPは自主管理』ということを改めて認識し、保健所や行政機関に頼りっぱなしになるのではなく、自身の力量向上に努めないとダメでしょう。

行政側は、、、、、HACCPの活用を本気で取り組むのであれば、『事業者がHACCP(および関連する知識)を正しく理解しているか・更新しているか』を許可や資格の必要要件に入れないとダメなんじゃないのかなぁと思います。
参入障壁を高めるのは良くないのかもしれませんが、形だけのHACCP制度化にしないのであれば、ある程度はふるいにかける覚悟も必要な気がします。
だって、『HACCP制度化は究極の自主管理』なのですから、自分たちで考えられない・管理できない人には実現できませんので。

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ではでは。今回はこの辺りで!

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