世界を平和にするんで

これから次の二つことをお話しさせていただきます。
長々と私の本心を書きますが結局はこの二つを書こうとしています。

地方の企業のウェブ開発を行っています。お仕事をください!
観光服を作っています。アイデアを募集しています!

ですがそのためにまず私が一人旅をした時の話をさせてください。


私は日中いつものように旅行をしていました。

それはとても楽しいものだったのですが、ご飯や観光にちょっと贅沢をしすぎてしまったと反省していたので、夜は節約をしないといけないなと考えていました。
そこで宿泊代を浮かせるために借りていたレンタカーで車中泊をすることにしました。
初めての車中泊だったけれど不安は全くありませんでした。
というのも夜行バスでもどんなところでも楽々と寝れるほど私は眠りに強い体質だったので、車中泊もこれまでと同様に全く問題ないと考えていたからです。

しかしその想定はとても甘いものでした。
問題は車の狭さではありませんでした。
実際私はしばらくの間何の問題もなくいつものようにぐっすり寝れていました。
しかし2時間ほどすぎた頃、いつもでは全く考えられないことなのですが、突然目が覚めました。
夜行バスでも目覚めない私にとってそれまで真夜中に目が覚めたことなど人生一度もありませんでした。


目が覚めた原因はその「寒さ」です。


起きた時には私の体は全身凍るような冷たさでした。
私は本能的に全身を丸め体を擦り始めていました。
多少はそれで暖かくなりましたが、しかしそんなことではこれから5時間以上ある夜を車内で過ごすことができないことは火を見るより明らかでした。

あまりの寒さに頭は混乱していましたが、そこは東大の知力をフルに活かす場面でした。
そして5秒ほど熟考した末に、24時間営業しているコンビニに行こうという結論に至りました。
コンビニに着くや否や、何か温かいものは売っていないかと店内を探し回りました。そこでカイロを売っているのを発見した時は、私の計算に狂いはなかったと高らかに笑いました。嬉しくなってその勢いのまま売っていたカイロ全部、計15個も購入しました。
あまりに嬉しそうにカイロを爆買いする私はおそらく異質な客だったのでしょう、店員さんに「お客さん、釣りでしょ?何釣るんですか?」と言われました。
急に恥ずかしさがこみ上げてきて、「車中泊をしていたんですがあまりにも寒くて、、、」とは言えず「そんなところです」とだけ言ってお店を出ました。

早速購入したカイロを全て開封し、身体中に配置し、満を持して車中泊の続きに入りました。
しかし今度はゆっくり寝れたのは30分もありませんでした。

というのもカイロが当たらない部分が逆に際立ちとても寒いのです。
体勢を変えて全身が温かくなるように頑張るのですが、どうしてもカイロが当たらない冷たい部分ができてしまいます。


結局その夜はカイロを手に持ちながら寒い場所を随時暖めるなどしていたら、ほとんど深い眠りに入ることはできず夜が明けまてしまいました。


私はこの経験から2つのことを学びました。

一つは車中泊は防寒対策が必須だということ。
ドアの隙間から入ってくる冷気は犯罪的で、夜の車は冷凍庫並みの寒さになります。



二つ目の学びは、体験することの大切さです。



今回私は車中泊を体験することで衣食住の中でも「住」の大切さを学びました。
私はこれまで「衣」や「食」とは違い、あまりに当然のものすぎて「住」の大切さを実感したことはありませんでした。
私は生まれてから当たり前のように暑さや寒さは凌げていたし、雨や雷の心配もしたこともありません。
よく父親は「住」の大切を私に語っていましたが、結局は何もわかっていなかったのでした。
私の父親は何度も停学になり、寮を追い出されたらしいので、帰る家もなく途方に暮れていた経験があったのでしょう。
しかしそんな父がいくらホームレスの方の大変さを教えてくれても、それはどこまでいっても頭の中の話で、身についていなかったのだと思います。


そしてこれは批評家の東浩紀さんが『観光客の哲学』で述べられていたことにつながります。
話は車中泊の話と比べると壮大になりますが、東さんはこの本で世界を平和にする方法を考察し、一つのアイデアとして「観光客」的な存在を提案しています。
この東さんの考えは、エマニュエル・カントの『永遠平和のために』などをはじめとする多くの哲学者の著作を参考にしている考えなのですが、どういうことなのかを簡単に説明します。

まず観光をする人は観光をする目的がありますと思います。草津の望雲の温泉に入りたい、青森の八食センターに行って新鮮な海鮮を食べたい。これらのことは観光する人にとってはよくあることだと思います。


こうした目的を達成するために私たちは電車の切符を買い、宿を予約し、服をケースに詰めるわけですが、しかし東さんが述べる観光の本当にすごいところはこうした前もって計画していた目的を達成することではなく、それとは全く違う思いがけない出来事が観光中に起こることだということです。

今回の私の車中泊の体験は、アブノーマルかもしれませんが、このことを説明できると思います。
車中泊をするというのは私があらかじめ計画したことではありません。
私が車中泊を行うことになったのは目的の観光先に行ったら思いの外、料金が観光地価格になっており、金欠になったためです。仕方なく車中泊を断行することになったわけですが、しかし結果としてあの地獄体験が、「住」の大切さを教えてくれ、ホームレスの方々の苦悩を体験する機会になったということは間違いありません。

この経験は私にとって非常に大きいものです。
先日のことですが、ドイツがホームレスの方が寒さをしのぐ用のシェルターを国内に作ったというニュースを目にしました。
もし車中泊の経験をしていなかったあのニュースはあまり記憶には残らずに、1ニュースとして処理されていたと思います。
しかし、車中泊で地獄を味わった私にとってあのニュースはとても自分ごとに感じました。
ドイツはホームレスの方の気持ちがわかる方が政治をしている、なんて素晴らしい国なんだと感じることができました。



車中泊の経験を東さんは観光の持つ「誤配」の力だと言うと思います。



誤配というのは郵便物がたまに間違って隣の家の人に入ってしまう、そうしたエラーが、時に思いも掛けない可能性を生み出すというような東さんの概念です。
観光はそのような思いもがけないエラー(=誤配)を引き起こすものの一つなのですが、東さんが言いたいのはこの誤配こそ世界を平和にする鍵なのではないかということです。


私はこの観光の持つ誤配の力をこれまでに(まだまだ少ないですが)3度経験しています。

宮城県の鳴子温泉に旅行に行った時たまたまこけしの職人と親しくさせていただき、その縁で今でも鳴子で仕事をさせていただいいています。
福島県の水産業関係の方と知り合い、一緒に仕事をすることになったので、汚染水の海洋の放出に対して自分ごとのように苦労を感じています。
三重県のタイの養殖を行っている方が、コロナが原因で全く売れなくなり、数千匹が行き場をうしなっているが、コロナの影響を自分ごとのように感じられるようになりました。

少なくとも私は観光の誤配の力によって自分ごとのように感じることが増え、思いやりができるような人間になりました。
確かに東さんがいうように、僕のような成長を僕自身も、他の人も少しでもできれば、世界は平和に近づくだろうなと思います。

こうして私はこの誤配の力を活かす生き方をしようと決心しました。
私の活動の方針は二つあります。
それは


自分が誤配する


みんなに誤配してもらう


の二つの方針です。


自分が誤配する

自分が誤配するとは、簡単に言えば自分が地域に行くということです。
しかし、残念ながら観光ばかりしているわけにはいきません。お金がなければいきていくことができないからです。
そこで私は地域の方と仕事ができないかなと考えるようになりました。そうすれば自分は地方にただ単に行くのではなく、地方の方と密にコミュニケーションをとることができるので、より誤配の機会は多くなると、そう思ったからです。


そ子で私は「MISDELIVERY」というウェブ開発サービスを始めました。


「MISDELIVERY」とは、お分かりの通り、「誤配」を安直に英訳したものです。
その背景を知らない方からすると誤配という言葉の印象は最悪ですが、これに勝る自分にぴったりな言葉はないと思ったのでこれにしました。
MISDELIVERYではホームページ開発、ECサイト開発、システム開発、他言語翻訳を行っています。

ここまで読んでくださった方にお願いがあります。


地方で仕事をされている方で私と一緒に仕事をしてくださる方はいらっしゃらないでしょうか?


絶対に後悔はさせないので、ご紹介よろしくお願いします。


みんなに誤配してもらう

みんなに誤配してもらうとは、簡単に言えばみんなにもっと観光に行ってもらうということです。
今はコロナの時代で、話はかなり複雑にはなりますが、基本的には観光というのはいいことが多いと思っています。
観光を増やすための工夫はできないかと考えた案が、冒頭でも述べた「観光服」です。
観光服というアイデアは私たちは観光に行く時の荷物からヒントを得ました。
私たちの荷物の多くは観光中に着るための服ではありませんか?服は軽いわりにはかさばり、観光中の荷物が大きくなってしまう一大要因だと思います。
観光服は現地で買うことができる一種のご当地服のようなものです。


旅先のお店や宿で観光服を調達して観光中に着るという文化が浸透すればスマートな観光体験になるのではというアイデアです。


しかし、一般的なご当地服は単純にマスコットキャラが印刷されているだけなどのファッション性がイマイチなものが多く、買った人でもその服の多くは室内着に変わってしまうことが多いと思います。
ですがMISDELIVERYでは室内着には収まらない、デザイン性に富んだブランド価値を持つご当地服を作りたいと思っています。すなわち観光服はご当地服をアート化させる試みです。
そうして服がブランド価値を持てば、その服が置いてあるお店や宿はそれだけで集客効果を持つようになるし、多くの方をそうした地域に行ってもらうきっかけを提供することができます。

そんなデザイン性に富んだブランド服を作るには優れたデザイナーの方と、地域別のデザインのアイデアが必要です。


デザイナーの方、また地域のデザイン案(例えばその地域の人なら誰でも知ってるご当地CMなど)がありましたが、ご紹介いただけませんでしょうか?


長くなりましたが、最後に改めまして

僕に仕事をください!デザイナーの方、地方デザインのアイデア、ご連絡ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?