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熱海の崖に家を建てる 客間の優先順位

昨年皆さんにお伝えした「今の崖の家」。
ほしい機能てんこ盛りにしておりましたが、設計チームから「全部入れると予算が・・」と精査を求められています。
前回はアウトドアリビングを見直しました。今回は「客間」。

熱海の崖に家を建てようと思います。
名付けて、熱海Case Study House。
自腹でケーススタディしながら
今そこにある技術・アイデアを実装した
現代のCase Study Houseを目指します。
熱海Case Study House

ビルドデザインで考える

改めて“今の崖の家”。なかなかカッコよくできています。ほしい機能がほしい規模で含まれているので、このまま建築できるとベスト。

残念ながら、構造上、この規模でつくると予算が3倍から5倍くらいになってしまうことがわかりました。崖のせいです(涙)。
そこで、構造から考え再設計しようとしています。ビルドデザインです。

と書くと、なんだかスマートな感じですが、簡単に言えば規模縮小。
単純にそれぞれの居室面積を小さくするのはやりたくない。改めて何が譲れないかを考えて、全体面積を縮小するのが王道だと思うわけです。

譲れるもの、譲れないもの

大らかに、ゆったり暮らす

譲れないものって、人によって違いますよね。
我が家の場合、都内から熱海に引っ越すわけですから、より大らかにゆったり暮らしたい。ここが譲れないポイントです。

おのずと、一日の中で滞在時間が長い空間の優先順位が高くなります。
リビング、キッチン、ダイニングの面積と快適性は譲れません。

リビングには、猫用ソファもおきたい。

続いてお風呂。最初に住んだ家のお風呂が、窓がなくて、狭くて。それが嫌でね。コンプレックスに近い気持ちでお風呂を充実してきました。ジェットバスやブロアは付けてみるとほぼ使わない機能であることもわかりました。優先すべきは、空間がゆったりしていること外気が入ること。日々仕事でささくれ立っている心を開放するために、極めて重要なことになります。

お風呂のお湯を飲みたいうちの猫さん。
お湯にはつかりませんが
お風呂時間を一緒に過ごしてくれます。
最高の癒しタイム。

そして猫のサンルーム
猫のサンルームは猫さんの脱走を心配することなく、猫さんが外気で寛ぐための空間。あわせて、飼い主の仕事脳とおうち脳をスイッチする空間でもあります。猫さんの毛並みと体温を感じながらぼんやりすると、仕事を忘れられる。
猫さんのためは、自分のためでもあるのです。

今の家の猫のサンルームで寛ぐ猫さんたち。

必須と思った機能を見直す

“大らかにゆったり暮らす”の対局にある空間が、仕事部屋。

今の家は仕事部屋がないので、ダイニングテーブルが仕事場。資料をドバっと広げ、PC、モニターと機器を並べるには大きい机は都合がよいのです。
オンライン会議がなければどこでも仕事はできますが、実際には音の問題がありますからね。原案では、夫と私、2部屋の仕事部屋を想定していました。これは引っ越す以上、実は必須機能。

よく考えると、問題は“音”なのです。であれば、音を遮断して仕事ができる場所が2箇所あればよい。仕事部屋が2部屋必要というわけではない。
そこで仕事部屋は1部屋にし、片方はダイニングで仕事をすればよしとしました。

仕事部屋を変えるとなると、仕事部屋を客間にも使えるようにしようと考えていたプランにも変更が生じます。

ここでやっと本日の本題、「客間」どうしよう問題。

お客さんはどこで過ごす時間が長いか。
ほとんどの方は、リビング、ダイニング、アウトドアリビング、そして森で過ごされると思います。

そう考えると、宿泊場所としての「客間」は本当に必要なのか疑問に思えてきます。
一方で、熱海まできてくださる方へのおもてなしとして、客間的な空間は必要な気もします。どんな客間だと喜んでいただけるでしょうか。その延長線上に、客間の新しい形があるように思うのです。

客間の新しい形

熱海の街を客間にする

そもそも我が家はお風呂には温泉をひかず、温泉に入りたい場合は日帰り温泉を利用する予定でした。何故なら、熱海は温泉王国、伊豆半島に立地しているから。ぬる湯から塩泉から、30分圏には多種多様な温泉がたくさんあります。気分にあわせて選びたい。「わくわく温泉スタンプラリー」の予習成果を活用しないと!

そして観光地熱海には、宿泊施設もたくさんあります。
となると、あえて客間を用意せず、行きつけの宿をつくってご紹介するという手が使えます。お客さんとしても、中途半端な客間より、源泉の温泉宿とか、絶景のB&Bとか、魅力的な宿の方が気兼ねもなく、よかったりするかもしれません。私としても、宿と仲良しの住民になることで、熱海の街との新しい関係がつくれそうです。

森の小屋を客間にする

最近、小屋がはやっていますよね。
森の中にDIYでこうした小屋を建てて、ベッドとトイレを用意し、客間として使っていただくというのも一案です。
森の中で空を見上げそのまま眠る経験なんて、なかなかありません。お客さんとしても、貴重な時間になるのではないでしょうか。

空!


問題は地所内に平らな場所がほぼなく、これはこれで基礎が大変かなということ。建屋の建築と同時に基礎だけ打っておいてもらう必要がありそうです。

デイベッドという選択

先日、デイベッドをDIYしたというNoterさんの記事を拝見しました。なんとね、VUILDさんのEMARFというサービスを使われたみたいなのです。

1部屋にする仕事部屋を少し広めにとり、そこにデイベッドをおくというのはどうでしょう。すごく親しい人ならば、このデイベッドでお休みいただくというのもありかもしれません。もちろん、シーツと枕カバーは新しいものを用意しておく。デイベッドがあれば、猫さんも寝ながら一緒にお仕事してくれるだろうし、お仕事部屋の魅力アップにもなりそうです。

まとめ

ビルドデザインすることで、当初とは異なる形で実現する機能が出てきそうです。それはそれで魅力的なものをつくれそう。規模を縮小してもあきらめない「崖の家」を実現していきたいと思います。

さて、そろそろ次の定例打ち合わせ。設計が進みますように。

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