見出し画像

パーティー券のキックバック問題から考える。政治資金は誰からの寄付かわからないようにすべきでは?

最近、また政治と金の問題(この言い方も古い?)がニュースになっています。
今回はパーティー券の販売ノルマを達成した議員に売上の一部をキックバックしていたが、その分を収支報告書に記載しておらず、裏金化していたことが問題になっています。


そもそもパーティー券ってなに?

そもそもですが、普通に暮らしている国民からしたら「パーティー券」というものになじみがないと思うのでここから説明します。
「パーティー券」とは文字通り、政治家が開催するパーティーに参加するためのチケットです。
ただし、これは普通のパーティーとは異なり、かなりコスパが悪いです。
たとえば、20,000円のパーティー券を購入して参加したパーティーなのにでてくるのは1,000円もしなさそうなコーヒーと軽いおやつだけ、なんてのもよくある話です。そして、この差額である19,000円分が政治資金になります。
こうして会費と費用の差額から政治資金を集めるためのパーティーなので政治資金パーティーと呼ばれることもあります。


なぜパーティー券を買う人がいるのか

買う側からすれば、とてもコスパの悪いパーティー券ですが、有力議員が販売するパーティー券ほど買い手がいることも事実です。
ではなぜ売れるのでしょうか?
買う側の狙いとしては、その政治家に恩を売れるというのが最大の理由です。
たとえば企業のオーナーなどが、自分たちに有利なように実現してほしい政策があれば、有力な議員や将来的に総理になりそうな議員に寄付をしておけばそれを実現してくれる可能性があるからです。
つまり、購入する動機は下心で、これも形をかえた政治家への寄付ともとれます。


政治資金集めは必要らしい

2023年11月30日の記事ですが、すでに政界を引退されている佐藤ゆかり前衆議院議員がこの政治資金パーティーについてメディアで語られています。

この記事の中で、佐藤ゆかり前衆議院議員は、政策について取り組みたいが、政治資金を集めるためにパーティーをやらざるをえないという趣旨の発言をされています。
実際に政治家経験者ということもあり、集め方やその是非は考えなければなりませんが、一定の説得力はあると思います。
ただし、本来は政治家への寄付は誰からの寄付かわからないようにすべきだと考えます。


政治家への寄付が匿名であるべき理由

パーティー券を購入する理由は、購入する側の企業や団体が自分たちに有利な政策を実現してほしいからと述べました。
資金の提供を受けた政治家がお金をもらえるからとその意向に沿って活動するようになると、国民が主権者のはずの政治が一部の勢力によって歪められてしまいます。
言うまでもないですが、これはお金の力によって政策が歪められてしまうので望ましいことではないと思います。
本来は政党や政治家が政策を掲げ、私たち国民が選挙によってそれを選ぶように、寄付も共感する政策を掲げる政治家や政党に行われるべきです。
政治資金が必要なのであれば、寄付によって実現されるべき政策がかわるのではなく、政策が先にあって、それに共感し、実現してほしい政策に寄付があるべきです。
政治家への寄付を匿名にしてしまえば、誰からの寄付かはわからないのでその団体や企業の意向を忖度することもできなくなるはずです。
具体的には、政治資金の寄付をいったん集めるための機関(独立行政法人やNPOなど)をつくり、そこが誰から誰の寄付かを管理するが、その情報は完全に非公開にする。
ずっと非公開にしておくのがまずいなら、たとえばその政治家が議員を引退してから20年後に公開するなどのルールをつくればいいと思います。


政治家は自分に不利な制度を取り入れるしか国民の信頼は得られない

政治への不信が広がり、投票率も上がらないようになってしまったのが現状です。
政治と金の問題は度々起きています。
自分たちで自分たちのお金に関するルールを決めるため、抜け穴だらけの政治資金規正法ができあがりました。
ここで、政治家の皆さんには国民の信頼を得るためには誰が見ても政治家に不利な制度に変更するしかないと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?