挑戦してよかったことはDXにおいて自律型組織を形成すること
突然ですが、DX(デジタルトランスフォーメーションの方)の定義は知っていますでしょうか?
擦られすぎて半ばオワコン化している気がする言葉ですが、経済産業省の定義をまんまパクると以下のようになります。
この中でも焦点が当たりやすいのは、下のことかと思われます。
ビジネス環境の激しい変化
データとデジタル技術を活用
しかし、大事なのはこっちの方だと思うのです(個人の感想です)。
まぁ述語だし。
競争上の優位性を確立すること
で、そのためには
業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革
することが大切です。
並列で並んでいるけど、組織、企業文化・風土の変革だけ異様にむずくね?と思いました。
そして「じゃあやってみよっ」ぐらいのテンションで臨みました。
モデルはオルフェウス室内管弦楽団
まずは組織のあり方について考えてみます。
目をつけたのは「自律型組織」という概念でした。
自律型組織とは
自律型組織とは、従来のトップダウン型の階層構造とは異なり、メンバー一人ひとりが主体性と責任感を持って行動し、チーム全体の目標達成に向けて協力し合う組織形態を指します。
例えば5人のチームがいたら、多くは1マネージャー、4プレイヤー的な形を考えると思います。
それが、自律型組織だとこうなります。
見るからに難しいですね。自分でもそう思います。
n人のチームと仮定すると、従来のモデルではn-1本の指示系統で済む問題が、自律型組織だとn(n-1)本の指示系統が必要となってくるので、
n(n-1)/(n-1)=n
でちょうど人数倍に難易度が上がります。
このように難しいと思ったから参考にしたのがオルフェウス室内管弦楽団でした。
オルフェウス室内管弦楽団とは、指揮者のいないオーケストラの事で、少女漫画の「オルフェウスの窓」とは関係はありません(多分)。
いわゆる「オルフェウス・プロセス」です。
オルフェウス・プロセスとは
オルフェウス・プロセスは、従来のトップダウン型の組織構造とは異なり、メンバー全員がリーダーシップを発揮し、組織全体で目標達成を目指すという点で、現代のビジネス環境にも適したマネジメント手法として注目されています。
見るからに難しい自律型組織ですが、オルフェウス室内管弦楽団がうまく扱えている=自律できているのは、「自立型組織の形成」そのものを目標の一つとしているからだと考えました。
自律型組織から外れた言動は目標から外れるため、残りのメンバーからツッコミが入るはずです。知らんけど。
ツッコミによって自律型組織を保てているのですね。
この関係こそが組織の変革なのではと思ってやってたら、多分当たってるかなと思えるような効果は出てきました。
もちろんそれぞれの組織の文化によるところはあると思いますが。
自律型組織化によって得られたこと
フラットな関係性
階層構造がなく、メンバー同士が対等な関係で意見交換を行い、合意形成を図る文化が根付いてきました。
オープンなコミュニケーション
積極的な意見交換を重視し、互いの意見を尊重する風潮も出てきました。
シェアド・リーダーシップ
工程やプロジェクトごとにリーダーが変わることで、多様な視点を取り入れ、固定的な権力を防いぐだけでなく、自主性を持ちながら多様性もそれなりに受け入れられる風土という奇跡が生まれました(マジで)。
まとめ
きっかけはDXだったのにデジタルな話をしてないという、一見すると意味がわからない状態ですが、今後のチームビルディングの参考にはなりそうです。
そして中間管理職の罰ゲーム化や、業務の多様性、情報のスピードの速さ、働き方の多様化など色々な事情により、もうほぼ全員が「マネジメント」ができないといけないのかなぁと思いました。
ということを実体験できてよかったです。
多分実際にやってみないとわかりにくいかと思いますので、挑戦してみてください。