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1歳8ヶ月の娘にブチギレた昨晩。言葉のコミュニケーションについて。

現在1歳8ヶ月の娘。
最近では喃語も喋り出し、こちらが言っていることも概ね理解している様子。言葉のキャッチボールができるようになり、ますますコミュニケーションを取ることが楽しくなってきた。

だが、コミュニケーションが取れるようになってきたからこそ、私たち大人は、子どもに対して以前よりもいささかレベルの高い要求をしてしまいがちな気がする

まさにそれを感じたのが、昨夜の出来事。

昨日は夫不在のワンオペの夜。保育園と幼稚園(こども園)から帰ってきた2人の子どもにご飯を食べさせ、皿洗いを終え、その後少しだけ遊んだ後、3人でお風呂に入った。

育児中の皆様はこのシチュエーションのリアルな様子を容易に想像できるだろうが、そう、文字にすればたった3行ほどのこれらの行動を全て1人でこなすのは、なかなか骨が折れるものなのだ。

そして「子どもたちをなるべく早く寝かさねば」という親心も働き、表面上はにへらにへらしているものの、私の心は人知れずずっとせかせか急ぎ焦っている。

そしてささやかなる事件は、比較的穏やかなお風呂タイムを終えた後に起こった。

お風呂上がりの娘にオムツを履かせようとしたところ、娘がそれを拒んだのだ。娘の近くにオムツを持っていくと

「いやあぁぁぁああーーーーーーっよ!!」


と言って逃走する。が、顔はニコニコしているため、明らかにふざけているようだ。

「娘〜早く服着ないと風邪引くよ〜まずはオムツ履こう〜」

優しく呼びかけるも、娘は私が持っているオムツをぶんどって、素っ裸でソファの後ろに隠れ出す始末。

「お母さんふざけてないよ〜オムツ履くよ〜」

私がそう言いながらソファの後ろを覗き込むと、娘はリビングの床におしっこを漏らしていた。

「あぁ〜だから言ったじゃ〜ん!早くオムツ履こう!!」

そそくさと娘の粗相を処理しながらそう言うと、今度は娘が円盤投げの選手かのように、オムツを遠くに放り投げた。

そして自ら投げたオムツを自分で取りに行きながら、その道中でもう一度粗相。

「あぁ!!!!!」

落胆する私。再度近くにあったタオルで床を拭き始めるも、娘はオムツを抱きしめながら、相変わらずきゃっきゃっと笑いながらこちらの様子を伺っている。

「娘、お母さんね、今ふざけてないの。早くオムツ履かないとまたおしっこ出ちゃうし、娘も裸んぼのままだったら風邪引いちゃうから、早くオムツ履こう?」

再度優しく問いかけながら娘に近づくと、娘は私のほっぺを ベチン!!! と思い切り叩いた。1歳児にしては、なかなかの力だ。

「娘!!それは痛いよ!!お母さん悲しいよ!」

と、少々怒りモードで娘が持っているオムツに手を伸ばそうとしたところ、娘はみたびその場でおしっこを漏らした

「キャハーーーー!!」

と笑う娘を前に、私の中でプツン……と何かの糸が切れた。

そこからは、おふざけモードだった娘を力ずくで押さえ込み、強引にオムツを履かせ、無理矢理にパジャマを着せた。まだ1歳児とはいえ、1歳児の全力の抵抗はなかなかのものだ。こちらもやや汗ばむほどの力を込めなければ、この所業を遂行できない。もちろん娘は、泣き叫んでいる。

でもこちらだって負けてられない。散々理不尽な目に遭っているのは、娘ではなく私なのだ。息子だって、眠たい目をして私が娘の寝支度を終えるのを待ってくれている。何より私は君たちのためにさっきからずっと急いでいるのだ。相手が1歳児だろうが、私は今、絶対に引けない。

……結局娘は強引な着替えを終えた後、ひたすらに泣き叫びながら私の足にしがみついていた。そして途中から

「あっこぉ〜〜〜〜あっこぉ〜〜〜〜〜」

と言い出す。これは娘の「抱っこしてほしい」の合図。

ため息をつきながら、私はさっきまで苛立ちを覚えていた当本人である娘を、ひょいと抱き上げる。

「お母さん、さっきはちょっと無理やりだったね。それは謝る、ごめんね」

そう言うと、娘は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を、むちむちの
手でゴシゴシと拭きながら

「うんん……」

と言いながら小さく頷いた。

結局は何でだか私が謝ることとなったが、つまり私は、娘に対して「オムツを履いてほしい」という自身の要望を受け入れて欲しかったのだ。

それも"渋々”とか"嫌々"とかではなく、"すっ”と受け入れて欲しかった。

だって、この子はもうこの言葉の意味を確実に理解しているから。しかも、私の要望レベルはそれはそれは低次元のものだと思う。


でもどうだろう、これが2、3ヶ月前の出来事だったら、私はこんな風に思わなかったのではないか。その頃の娘は、まだ今のようなコミュニケーションが取れなかったから。

確かに娘は言葉のコミュニケーションが取れるようになった。だが、よくよく考えれば、コミュニケーションが取れるからといって"こちらの意図をきちんと汲み取る””相手の要望に沿った行動をする"ということを娘に望むのは、やや時期尚早だったかもしれない。

そう考えると、さっき娘に言った「ごめんね」よりも、もう少し重みのある「ごめんね」が、私の心の奥にふつふつと湧き出てきた。

(もう少し柔軟にマイルドに、娘の成長をじっくり噛み締めながら子育てに邁進していこう……)

ベッドの上でじっとりと寝汗をかき、私の左腕を枕にして(ぷす〜〜……ぷす〜〜〜)と寝息を立てるこの愛おしいモンスターを横目で見ながら、そんなことを思った昨晩だった。


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