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アベラール

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12世紀の神学者・哲学者・修道者のアベラールについて
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#読書感想文

中世キリスト教修道院における修道の核心その8 沈黙1/3(アベラール) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道院における修道の核心その8 沈黙1/3(アベラール) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世における修道の核心 その8からは「沈黙もしくは無駄な言葉( silentio maxime studeatur=otiosum verbum.)」である。

 映画「グランド・シャルトルーズ修道院」という修道院を描いた映画では沈黙がひとつのテーマであった。

 早速「沈黙」についてアベラールの書いた第8書簡のラテン語とChatGPT訳のを見ていこう。「言葉の制御」「学び」「魂論」について抜粋し

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中世キリスト教修道生活の核心その7 すべてを捨てる・自己放棄3/3(フーコー) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道生活の核心その7 すべてを捨てる・自己放棄3/3(フーコー) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

前回からの続き

フーコーによる自己放棄の説明

 戒律・規約はアベラールが言うとおり、自己放棄は上長に完全服従し、「他人の支配下に自己を委ねる」ということであった。このことからアベラールはごく標準的なことを書いていたと結論できる。フーコーも同様な指摘を「性の歴史 4巻 肉の告白」(新潮社、慎改康之訳)第1章4節「技法中の技法」において展開しているが論旨の展開順が異なるので見てみよう。
 まず、p

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