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火星探査機エンジニアになることが夢になるまでのお話。

はじめに

初めまして。
🐿(@astro_chipmunk)です。
受験のために高校生の時していた課外活動は整理していましたが、これを公開した一週間前、6月13日のはやぶさの日をきっかけに、それよりも前のことを思い返すことが多くなってきました。
あまりちゃんと人に自分の活動をお話しする機会もなかったので、せっかくだからnoteを使って自分の中で振り返りつつ、それを皆さんにも見ていただけたらと思います。

まずは軽く自己紹介...?

かっこよく言おうとしたら、火星探査機のエンジニアを目指している人とかになるのでしょうか。
でも、題名にあるくらいですし、自分の興味関心についてはこれからたくさんお話ししていきます。
なのでここでは、自分がどんなタイプの人かという自己紹介をしようと思います。
まあそれはそれは、よく喋り、よく笑い、よくはしゃぐ人です。好奇心旺盛で活発な女の子でも想像しておいてください。(そんなに大きく違わないと思います…)
とは言いつつ、自分のしたいことをし出すと集中スイッチが入って、喋りかけられても聞こえてなかったり、でもテキパキとやりたいことをこなせる人ではないので、一人でジタバタもがいていたり...
他の人とコミュニケーションを取るのも好きだけど、一人の時間も大切にしたい人。
まとめるとこんなところでしょうか。

以下本題に入っていきますが、ここで一つお願いです。
おしゃべりですが、文章を書くのは苦手です。(これを書いているのには、それを克服したいという理由もあります)
熱意は伝わると信じているので、分かりにくくてもそれは受け取ってください!

宇宙に興味を持ち始めたきっかけ

最初の自己紹介で、火星探査機のエンジニアになりたい。と書きました。
宇宙を好きになり、宇宙の研究をしたいと思い、宇宙を仕事にしたいと考えて、そうして辿り着いたのが火星探査機エンジニアです。
その過程はまた後で書くので、前置きが長くなってしまいましたが、ここではまず最初の段階、宇宙に興味を持ち始めたきっかけについてお話ししようと思います。

きっかけは、7才のときに小惑星探査機はやぶさの帰還展示に行ったことです。

はやぶさと小惑星イトカワ(イメージ)

どうやら友達のお母さんに誘われて行ったようで、この時展示を見に行ってなかったら宇宙を好きになってなくて、今の自分がいなかったかもしれないと考えたら、誘ってくれた方に感謝です。
小学校低学年の時の記憶ってもうほとんどありませんが、この時のことは鮮明に覚えてます。
(これでも全然語り足りませんが、この後結構はやぶさについて語っています。お急ぎの方は飛ばしてください。)

その中でも忘れられなかったものがこの二つの光景です。

はやぶさが最後に撮影した写真
はやぶさの最期

有名な写真なので見たことある方も多いと思います。
この写真の中にものすごいストーリーが秘められてて…
またいつか語るかもしれませんが話が逸れちゃうのでここでは控えておきます…気になる方は是非調べてください!動画とかも出てきます。
(なんかこの写真貼ってるだけでもう涙が止まらない…)

あ!この写真も紹介したい…!綺麗ですよね。

はやぶさの最期の輝き

最初の2枚は、もちろん感動もありますが、当時の私には「はやぶさが消えてなくなる」すごく悲しくて寂しい印象を与え、心にぐさっと刺さった覚えがあります。
それに対してこの写真を見たときには、「はやぶさは美しく地球に帰ってきたんだ」「おかえり、長旅お疲れ様」って、なんというかありがとうを伝えたいなという気持ちになりました。
(このままだと語ってしまう、危ない危ない)

今思えばこの美しい写真が、はやぶさの旅に、さらには宇宙にまで思いを馳せる引き金だったのかもしれません。

高まっていく宇宙への興味

色んなイベントなどに足を運ぶ

はやぶさの展示を見て宇宙に魅了された私は、その後地元の天体観測会や、はやぶさのプロジェクトマネージャーの川口さん、宇宙飛行士の山崎さんをはじめとする方々の講演会、JAXAの筑波宇宙センターなどいろんなところにに足を運びました。

はやぶさのプロジェクトマネージャーの
川口さんに頂いたサイン
あかつきプロジェクトの佐藤さんに頂いたサイン
筑波宇宙センターにて

天体望遠鏡を買ってもらって家で天体観測をしたり、 ISSを見たり、最近も再開しましたが、この頃から始めてたんだなと思うと、とても懐かしいです。
こうして私はどんどん宇宙が好きになっていきました。

宇宙飛行士になりたいという夢と諦め

小学校中学年の頃、職業調べをする時間がありました。
その頃の私は、宇宙が好き→宇宙飛行士になるんだ!と考えていたので宇宙飛行士について調べていました。
すると、宇宙飛行士選抜試験に水泳があると判明。泳ぐのが苦手な私は宇宙飛行士にはなれないんだと思い(そもそも水泳ができたところで…というのは置いておきましょう)、宇宙飛行士になるという夢を諦めました。どちらかというと諦めが悪い性格ですが、絶対宇宙飛行士になれないんだって思うくらい、当時の私にとって、水泳の実技があるという事実は大きかったのでしょう。
その後、そもそも自分は宇宙に関するどんな仕事がしたいのか、それについて迷うことになります。

宇宙以外のものへも目を向ける

宇宙への興味はブレませんでしたが、好奇心旺盛だった私は、宇宙飛行士になるのを諦めたのもあり、宇宙以外のことにも目を向けるようになりました。
城や恐竜、岩石や遺跡、今でも興味を持っているものばかりですが、この時が最高潮だったような気がします。

1番好きな城である犬山城
(次は一眼持って行きたいな)
福井県立恐竜博物館にて
ひいおじいちゃんの形見の鉱物コレクション
(berylがない…)
キトラ古墳(星宿図があるから宇宙関係あるな…)
他にも発掘調査説明会とか色々行ってました

宇宙を取り巻く歴史について興味を持つ

ここにきて新たな発見がありました。自分は歴史にも興味があるかもしれない。宇宙以外にも興味を持つようになった頃から、宇宙の中では特に、宇宙の成り立ちや暦、江戸時代の測量方法などに関心を持つようになりました。
二分の一成人式の時には、将来の夢は「宇宙の成り立ちの謎を解き明かすことです!」とかカッコつけて言ってた気がしますね…

宇宙工学がしたいと思うようになるまで

プログラミングとの出会い

中学校に入学してから一年が経とうとしていた頃、家にプログラミングキャンプ、Life is Tech! Spring Campの案内チラシが来ました。 
(このキャンプの中身については触れませんが、すごく楽しかったです!スクールで通うのでも、長期休みにキャンプに行くのでも、興味がある中高生はぜひここから→Life is Tech! 公式HP 大学生の方はメンターも募集してます!)

プログラミングができるようになりたい!と思った私は、親に頼んで中2になる春にキャンプに参加することにしました。
何をプログラムするのかによってコースが分かれていたので、何か形に見えるものを作りたいと思った私は、Androidアプリプログラミングコースに入ることにしました(Androidにしたのはその時自分のスマホがAndroidだったから…)。パソコンは使えるけどプログラミングについては無知の状態でいったので、短期間ではありますが、メンターさんに聞いたり教材を見たりしながら、Androidアプリ開発において必要なAndroid Studioの使い方やJAVA言語に見よう見まねで触れていきました。(ちなみに、大体3〜5日のキャンプなので、初参加でプログラミング言語をしっかり教えていただくのは物理的に難しいかもしれません)

キャンプを終えてから、スクールに行く時間はないけれど、どうしてもプログラミングを続けたかった私は、ずっと貯めていたお年玉を手放してマイパソコンを買ってもらい、スッキリわかるシリーズの本を見たり、Google先生に質問したりしながら、のんびりとアプリ開発を続けることにしました。(自己満足の範囲内!)
また、元々ロボットプログラミングに興味があったので、Pythonでプログラミングできる小型ロボットも買ってもらいました。
どれも独学でしたが、コードとアプリやロボットの動作を比べて、コードの意味を理解していくのは時間こそかかるものの、とても楽しかったです。

Cozmoというロボット

自分が入るべきなのは理学部か工学部か

自分の学校に、理学部で宇宙の研究をしてらっしゃる教育実習生が来られたことをきっかけに、自分がしたいことは理学部と工学部、どっちに行った方ができるのだろうと考えるようになりました。
宇宙の成り立ちとかを研究したいなら宇宙物理学を学ぶことになって、それは理学部だし、でも自分はものづくりとしての設計やプログラミングの方がしたい気がする。
(余談ですが、私がちっちゃい時に玩具屋さんに行ってびっくり箱を見せてもらった時、びっくりするよりも先に箱を裏返してその構造を見たという伝説があります)
教育実習生の方とお会いする機会を作っていただき、じっくりお話ししたところ、たとえば同じプログラミングでも、数値解析のプログラミングよりも、ものを動かす方がしたい。そういうことから、自分は工学部、つまり宇宙工学がしたいんだ!って確信することができました。

課外活動をするに至るまで

部活に打ち込む中学生活

宇宙工学がしたいとわかり、以前から気になっていた缶サット甲子園などにいい機会だと確信を持って出ようとするも、参加したいと思ったものはどれも校内でチームを組む必要があり、女子校なのもあって(女子校だからってなる現状が悲しい)一緒に出場してくれるメンバーが見つけられず、断念をせざるを得ませんでした。
それを理由に中学生の間は、部活が英語でミュージカルをするという舞台系のもので忙しかったのもあり、課外活動に参加することはありませんでした。

海外の高校生たちの積極的さに圧倒される

中学生の時に先輩たちのWorld Scholar’s Cup参加報告を聞く機会がありました。
なんじゃそりゃっていう方も多いと思いますが、一言で言うと英語で教養を競う大会。
日本予選を勝ち抜くと、世界大会、決勝大会へと進むことができ、海外の高校生たちとたくさん交流できる機会でもありました。 
World Scholar’s Cup 公式HP

海外に住んでいた経験などはありませんが、小さい頃から英語に触れる機会が多かった私は、文法は苦手ですが英語で話すこと自体はとても好きです。参加報告を聞いていると、これに参加したら見聞を広められそう!海外の高校生と交流したい!そう思い、高校に入ってから参加することを決めました。(部活は続けていたので迷惑はかけてしまいました…)
決勝大会まで進むことができ、世界も交流の輪も広がり、人間的にも成長できたのではないかと思いながら、半年に及ぶこの大会への参加を終えました。

たくさん刺激を受けましたが、その中でも圧倒されたのが、海外の高校生たちの課題解決に対する、日本ではなかなか見られないような積極的姿勢でした。
思い返せば、自分もイベントには参加してきたけれど、ずっと知識を得る受身の姿勢をとっていました。次は、得た知識を使って自分が何か考察する番だ!この大会を終えた後、私はそう考えるようになりました。

この活動の話をもっと聞きたいという方はこちら↓

研究活動の始まり

積極的になろうとしても…

元から物事に対しては比較的積極的ではありましたが、なにか考察、研究するなら、それをどなたかに見て頂いて、しっかりコメントをもらえればいいなと、最初はごちゃごちゃと逃げ道を作って、なかなか行動に移せませんでした。
そうこうしているうちに、世の中はコロナ禍に…
Stay Homeが続く中、研究とかするなら大学入ってからでいいやとだんだん投げやりになって行きました。

ついに行動し始める

そんな時に好機が訪れ、私は衛星設計コンテストの存在に出会いました。
学校で参加メンバーを募集する必要がなく、一人で参加することもできる。一人で出来ることまでやってみようと思った私は、見つけた瞬間迷うことなく参加登録をしました。 
衛星設計コンテスト 公式HP

衛星設計コンテストに向けて色々考えていた時、NASA SpaceApps COVID-19 Challengeというものを発見しました。 
NASA SpaceApps COVID-19 Challenge 公式HP
どんなものかというと、NASAをはじめとした機関が宇宙を利用してコロナの収束に向けて何かできないかと世界からアイデアを集めるため緊急開催したオンラインハッカソンです。
日本の参加者コミュニティを見つけ、そこに入ったのですが、高校生は自分ただ一人で最年少、大学生ですら一人しかおらず、皆さんが社会人として何かしらのスキルを持ってらっしゃるとてもレベルが高い集まりでした。
衛星設計コンテストに一人で参加すると決めた後だったので、これも一人で活動する最初の一歩だと思っていたのですが、2日間だけのハッカソンで何もできないのではないかと焦りが生じ、急いで組んでくださる方を見つけ、その社会人の方が会社で取り組もうとされていることに挑戦する形でハッカソンを完走しました。
この時はチームの人に追いつくことで必死になっていたので、次はちゃんと一人でやりきりたいと決意しました。

ハッカソンを終え、ようやく衛星設計コンテストに手をつけ始めました。というのも私、恥ずかしながら、何をするかまとまらないままこのチャンスを逃してはいけないとかなり前のめりに参加登録をしていました…
中学生の時の調べ学習の時間に、ロマンがあるしみんなも発表を聞いてくれるだろうと思って(実際優秀作品に選んでもらい、全校生徒の前で発表する機会をもらえましたというプチ自慢を…)、人類の移住について調べていたんです。その頃から、火星移住計画、その中でもなんとなーく火星探査ローバーが気になっていたので、ある日何をしようか決め切れず焦り始める中、一回落ち着こうと、NHKの宇宙系番組のインサイト(火星探査ローバーの一つ)特集を見ていました。
その時に火星探査ローバーに関する解決したい問題とその解決に対して提案したい内容が頭に浮かんだんです。
それは、太陽光パネルに砂が積もってローバーの長期運用化を妨げるのを、傘型構造を用いて防ぐというもの。
これだ!と思い、その日から自分にできることを進めていきました。
結果最終審査会まで進み、賞を頂けたものの、休校続きだった学校が再開して予定が狂う、修学旅行もあったし、引退舞台で沢山の仕事を任せられた、などいろんな要因が重なり、最後まで走り切れた安心感と共に、満足するまで研究できなかったため、もっとちゃんとこのテーマで研究をしたい!そして、得られた成果を実際にエンジニアとして実装したい!そういう気持ちが高まっていきました。

これらの活動についての詳しい話はこちら↓

宇宙が好きな仲間との出会い

将来したいことを見つけられた私にとって、とても必要としていたのが宇宙に興味を持つ、同世代との出会いでした。
ハッカソンでは大人ばかり、衛星設計コンテストには同じ高校生が出場していたもののオンライン開催で交流が持てず、将来したいことについて語り合えるような仲間が欲しいなとずっと思っていました。
その機会として私が参加したのが銀河学校でした。 
銀河学校 公式HP
やはりコロナでオンライン開催、実際に会って合宿をすることは叶いませんでしたが、素敵な仲間たちと出会うことができ、自分の研究について語り合ったり、情報を共有しあったり、新たな共通点を見つけられたり、刺激しあったり、今でも交流が続いています。さらに嬉しいのはここからさらに輪が広がって、尊敬でき、お互い高め合える同い年のみんなに出会えたことです。
この交流があったからこそ、私の火星探査機エンジニアになりたいという夢を声に出して伝えられて、ますますその思いを強めることができたんだと思います。

火星探査機エンジニアを目指して

拙い文章になってしまいましたが、自分の思いはたくさんここに詰め込ませていただきました。
高校生の時にしてきた課外活動については、それぞれ別の記事でまとめたので、気になったものがあればぜひ読んでみてください!!

ちなみにこの記事のカバー画像は、自分で描いた1番好きな探査ローバー、キュリオシティです!

最後になりましたが、ここまで長い長い文章を読んでくださり、ありがとうございました!

P.S. 自分がしたいと言ったことを目一杯させてくれて、夢を応援してくれている両親には本当に感謝しています…!

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