死にぞこない 第3章終(ついの)
目次
逆算
蕎麦
チェックイン
夜の海
暗闇の太陽
逆算
朝が来て、渇いた唇を爪で掻きながら目を覚ます。顔をしかめて
トイレに向かう。飲んでいないのにしっかり出る小便の量が
気になる。
「100gは落ちたんじゃないか」、まだしっかりしていない
頭でも目方には目敏い。
量ったところで、おそらく50gも落ちていない小便を見ながら
頭の中で100g分の食べ物を想像する。用を足して、測りに
乗って現実を知って溜息を吐く。
渇いた口の中に水を含んで、湿らせてから吐き出す。そして