介入×傍観

私の正しさはいつも倫理観が抜けていた.

競争社会に居た私は常に効率を重視した.

「費用対効果」

一つのものに多様性を求めた.
簡単に答えが出る.

私がやればいい.

倫理観を問われる時はいつだってそうだ.
誰がやるか,誰が責任を取るか.

めんどくさい,私が責任を取る.
そうやって何回も火の海に飛び込んでいった.

「適材適所」

この言葉を意識して来たのは
そう,私に余裕をくれた友人だろう.

私の代わりに怒ってくれた.
私の代わりに言ってくれた.
私の代わりに考えてくれた.

余裕が出来た時,一歩下がる事を覚えた.
誰でも出来る.でも,適任が時にはいる.

その余裕を全力で友人に回した.
友人が喜ぶ事.友人が楽になる事.友人が出来ない事.必死に探した.何時も一緒に居た.

友人に呼ばれたら優先度を振り切って優先した.
感謝されなくていい.貴方が少しでも楽になれば.
その一心で.私は友人になろうとした.

誰よりも良く見せようとした.
より良い「友達」になろうとした.
いつまでも「対等」であろうとした.

常に考えてた.別れを.
どうしたら笑顔で別れるかを.

私の友人は心配性.
私をいつも気遣ってくれる.
「類は友を呼んだ」そう友人は言った.
「貴方は優しい」そう言葉を加え,
私の行動に拍車をかけた.

私は3つの仮面を被る.
友人と対等に居ようとした私.
友人になろうとした私.
好きな事をする私.

今思えばやりたい事をやってきた.
やりたいように.
やらなきゃいけない事なんてなかった.
なるように.

欲求に流されて,誰の言うことも聞かず,反対の事をしてきた.言ってる事とやってる事が違う不条理な世界.それだけ見えたものと重なる,友人は眩しく見えた.友人は今を上手く生きていた.分解に分解を重ねた私が言う.誰にも否定させない.

普通じゃなくていい.
自分なりに生きて欲しい.

全てを否定して,
全てに疑いをかけ,
全てを自分なりに掌握した.

そんな私が貴方を肯定する.

今の見方を教えてくれた貴方に,
私は先の見方を貴方に教えよう.

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