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陶器と磁器って何が違うの?【うつわ基礎知識①】

雑貨屋や古道具屋へよく一緒に行く友人A子は、店に並ぶやきものを手に取っては
「これって陶器なん?磁器なん?」と私に聞いてきます。

やきものは専門的な言葉で「陶磁器」と呼ばれることがありますが、
この「陶磁器」とは、「陶器」と「磁器」の総称。
よく耳にする言葉だけれど、この2つって一体なにが違うのか、
そしてどのように見分けるのか…少しだけ掘り下げて解説してみたいと思います。

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そもそも原材料が違う!

まず1つ目の違いは、その原材料
陶器は「土もの」とも呼ばれるように、“陶土”という粘土からつくられます。
陶土には不純物が多く混ざっていることから有色のものが多く、
その色は混ざっている不純物の成分により異なります。

一方、磁器は“磁土”という陶石やカオリンを主原料とする粘土からつくられます。
陶土に比べて不純物が少ないため、粘土の色も白や灰色のものがほとんど。

つまり、かなり大雑把になりますが
陶器は土から、磁器は石からできていると考えると分かりやすいですね。

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焼成温度の違い

そして、素地(きじ)を焼き上げる際の焼成温度も異なります。
これは陶土と磁土で焼き締まる温度帯が違うため。

【一般的な焼成温度】
陶器:1,000~1,200℃
磁器:1,200~1,300℃

上記のように、磁器の方が陶器に比べて高温で焼成します。

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出来上がりはどう違うの?

原材料・焼成温度の違いから、焼き上がりには
素地の色や吸水性など、下の表のようなさまざまな差が生まれます。

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最後に

今回は「陶器と磁器の違い」について簡単にご紹介しました。
見た目の特徴はもちろん、肌触りや吸水性、透光性など
陶器と磁器にはさまざまな性質の違いがあります。

ショッピングや食事の際、手に取った食器は
陶器なのか磁器なのか、ぜひ気にしてみてください。

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