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靑生ふゆ
2024年2月23日 18:01
都市を渡る星空間シャトル始祖鳥の尾羽僕はけふ十三に成りました[nl057便をご利用の皆さま…]海はとうに干上がり、人々はかなしみの余りステーション建設に勤しんだ。ひとつの球体と燻鼠色の長方形の胴体を持ったステーションは、他の星々に遜色ない出来映えで、TVショウでその様子が映されると皆毎日のようにそれを喜んだ。(スムーズな乗降にご協力ください)音を発さないアナウンスが響き渡ってーーー
2022年7月16日 15:47
月と木星間を往復するシャトル便137号に乗っている。渦巻状に配置された座席の内側の方、N54が僕の座席だ。 中央部に立った円柱型ロボットが機械音を発した。「リーーー…通信中。この便は行き先を変更し、第三宇宙ターミナルへ向かいます。」 真空睡眠状態にあった乗客が目覚め始める。N55、僕の隣で眠っていた君も。「睡眠が切れないわ。どうしたの?」「アクシデントみたいだ。今日は月へは戻れそうもな