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【バミーにパラノイア🟣最終回〜】主役になり損ねた名脇役キアオ
最終回は前回のムーデーン(叉焼)の回でバミーキアオはそもそも香港か広州の雲呑麺が発祥だと書きましたが、なぜタイではムーデーン入りがデフォになったのでしょう。
タイにバミーキアオ(雲呑麺)が伝わった当初はオリジナルと同様に雲呑+麺+スープで提供していました。しかしある店がデフォでムーデーンを載せるようになって、この店は元来肉好きなタイ人の間で大評判となり、行列ができる人気店へと変貌したのでした。(※個人の推察です)
これを聞きつけた他のバミー屋は自分の店でもムーデーンを載せて提供するようになり、バンコク中のバミー屋がムーデーンをデフォで提供するようになったのです。
一方タイ人に特別興味を持たれなかったキアオ(雲呑)はオプションで提供されるようになり、作るのに手間がかかるという理由でオプションさえないお店が出てきました。(※ひつこいようですが個人の推察です)
このようにしてキアオは店名などにバミーキアオとして残っていますが、実際にはムーデーンが主役で、キアオはオプション扱いの準主役になってしまいました。その原因はタイ人の肉食性あるいは肉好きな性格から来ています。
でも、未だに店名にバミーキアオを名乗ってるのは香港由来の雲呑麺の記憶を残そうという気概でしょうか。(※最後にも書いておきますが個人の推察です)
ちなみにキアオはタイ語でเกี๊ยวと書きます。さらに餃子はเกี๊ยวซ่าと書いてキアオサーと発音します。中国語の雲呑(餛飩)がなんでキアオになったかは不明ですが、餃子とどっかで混同しちゃったみたいです。
こんな感じで主役のムーデーンに比べてやや存在感が希薄なキアオについて推察してみました。
自分自身もいままでキアオについてあまり深く考えることがなかったのでいい機会になったかもしれません。今後バミーキアオを食べるたびにキアオの不思議な運命について思いを馳せてみようと思います。
🔹
↑香港人の方が経営する本格派香港雲呑麺のお店。もちろん、麺も雲呑も自家製。麺は香港風にバリカタ。雲呑はエビゴロ(※)で海老の身の食感もしっかりしてます。スープのは乾燥したエビの卵で出汁をとってます。
※雲呑の中に海老の身がゴロゴロした状態
Gokfayuen
161/7 Soi Thong Lo 9, Khlong Tan Nuea, Watthana, Bangkok 10110
02 712 5779
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↑こちらも香港麺を名乗るバミーのチェーン店。雲呑こそエビゴロ(※)ですが、柔らかめのバミー麺、動物系のスープは香港の看板がかかったタイのバミー屋です。
※雲呑の中に海老の身がゴロゴロした状態
お店データ
HKN Hongkong Noodle
สาขาเยาวราช
136/4 Soi Charoen Krung 16, Samphanthawong, Bangkok 10100
02 623 1992
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↑バンコク芸術文化センター(BACC)の中にあるややオシャレなバミー屋。バミーが美味しいという噂を聞いて、騙されたと思って行ったらそこそこ美味しかったです。ただ雲呑のエビはすり身を使ってました。
お店データ
Artisthouse
933/1-7 Rama I Rd, Wang Mai, Pathum Wan District, Bangkok 10330
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↑オンヌット市場の脇にあるフードコートのバミー屋。いわゆるタイのバミーキアオのスタンダード。キアオ自体はエビではなく、豚肉を使用してます。バミーのレベルはかなり高いです。
お店データ
Noodle stall
29, 4 Sukhumvit Rd, Phra Khanong Nuea, Watthana, Bangkok 10110
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↑チャオプラヤ川を挟んでタマサート大学の対岸にあるワンラン市場内にある有名バミー屋。エビ入り自家製雲呑が人気のお店。
สายไหม บะหมี่เกี๊ยวกุ้ง
325 ซอย วังหลัง Siri Rat, Bangkok Noi, Bangkok 10700
081 805 3948
4回にわたって連載してきた「バミーにパラノイア」ですが、今回で連載を終了します。みなさんおつきあいありがとうございました。現在連載中の「タイ穴(タイ飯の穴場)」、そして、近々連載を開始予定の「バンコク屋台番長」などこれからも盛りだくさんでお送りしていきますので、よろしくおねがいします。
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